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【朗報】歩く江戸の旅人たちは日本人特有の歩き方を外国人目線でも解説。だから、日本人は前重心で、前傾姿勢。

こばです!

紹介したいけれど、紹介したくない本と出逢いました。

  • 参考文献が多い

  • 数字で分かりやすく説明されている

  • 江戸時代など西洋靴を履く前の日本人の歩き方に注目


という以前、わたしが日本人に前重心が多い理由を考えまとめたものの

完全に圧倒的な上位互換+αのような本だからです。


【歩く江戸の旅人たち】

この本は単純にエグいです。
情報量と見やすいグラフや表による説得力がすごい。

ちなみに、わたしが参考にしたものの1つに
小泉八雲の見聞録がありました。

もちろん、この本でも当たり前のように
+α込で紹介されていました。
さすがです!

ざっくり切り抜くとこのような感じ!

「人々は皆が爪先で歩いている。 (中略)歩くときにはいつもまず第 一に足指に重心が乗る。実際、下駄を用いる場合にはそれより他に方法がない。 なぜなら、踵(かかと)は下駄にも地面にもつかないから。」

連綿と続く島国、日本人の特異な歩き方

独自の文化で発展してきた島国の日本人の
【姿勢】と【歩き方】は西洋化する前と後では大きく変わったそうです。
※ワラジ、草履、雪駄など履物の影響が大きい

ただ、どこがどう違うのか?を日本人が知るのは難しいでしょう。
自分たちが当たり前に行う当たり前の動作を論じるのですから。

この、歩く江戸の旅人たちの中では主に
日本に滞在したり、生活を送った外国人の手記や執筆物から
西洋人と日本人の姿勢や歩き方の違いをまとめられました

例えば、幕末~明治初期の日本人の歩き方

多くの西洋人が気づいた日本人の歩行の特徴として

  • 足を引きずること

  • 歩行の際に音が生じること

  • つま先歩行

  • 前傾姿勢

  • 小股・内股

  • 歩行が奇妙である

が上げられています。また、着物や履物が日本人の歩き方におよぼした影響についても当時の言葉で述べられています。

さらに、これらの男女差についても語られているほどです。

確かに!と思い当たる節しかない内容ばかりで
考えれば考えるほどに、背筋を伸ばしましょう!
が難しい日本人がいても脈々と受け継いできた遺伝子が
そうはさせてくれないのかなぁ。なんて思うようになりました。

ちなみに、この項目だけでも参考文献が83個ありました。


説得力がすごい・・・

また、旅人の必須アイテム【棒】の使い方や意味合い
文献に残された日本人がお伊勢参りする平均的な歩行距離、平均距離
お伊勢参りにかかる費用
お伊勢参りや旅の時の履物とその割合

ワラジの対応距離とどこでどのように買えるのか?
そして、全国的にもワラジが履かれるようになった理由など

確かにそうだよね!

と思う目からウロコな内容ばかりでした。
ちなみに、ワラジの耐久性は平均40~50km
そして、その耐久性も天気によって変わるようです。

また、しっかりと歩く時のワラジとして
「江ノ島まうで浜のさざな波」という書物によると

「価ををしまず よきわらじ を もとめてはくべし」

江ノ島まうで浜のさざな波

という一文があるそうです。
これは、ワラジにも高い安いがあって、質の善し悪しもありそうですね!

これに関しては現代も同じだと思います。
負担のかかることを長時間行うのであれば
多少高くても良いものを買うほうが良いよ!という感じですね。

歩く江戸の旅人たち

この本は昔の日本人の歩き方、立ち方を振り返るのに最適な一冊です。
ここまでまとめられた本は貴重で、わたしもこの本は手元に置いておきますし電子書籍が出たら絶対に欲しい。

BORN TO RUN 走るために生まれた ―ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”

以来の本当におすすめな本です。

教えたくないほどに素晴らしいですが、ここを見ている人はまだそんなに多くないのでその人達へのクリスマスプレゼントの意味も込めてご紹介。


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