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重い荷物はロボットに任せよう!【デパレタイズロボット】が人の負荷を劇的に軽減!

前回のパレタイズの記事では30kgの商品をロボットが積みつけてくれるという記事を編集しました。これまで人が持ち上げていた作業をロボットが行うことにより、倉庫内の重労働がまた一つ減りました。

https://note.com/ko_heihe_i/n/n98eeaf6636fc

一方、荷物を下ろす重労働はどうなのでしょうか?

実は同様にデパレタイズ、という作業で自動化が図られています。そこで前回の記事に引き続き、今回は商品を下ろすデパレタイズについて注目をしていきます。

デパレタイズとは、商品を下ろす作業

デパレタイズ:パレットからに降ろす作業

パレット上に積まれている段ボールなどの荷物を降ろすこと。
重い荷物や、荷物の数が多い場合は、パレタイザなどの装置を使って行われます。

パレットへ荷物を積みつけることを「パレタイズ」と言います。パレタイズの詳細については過去記事を参照ください。

日立産機の事例でデパレタイズの流れを見ていきましょう。

自動搬送後、商品を吸着して商品を移動

従来はパレットを搬送後、人が1ケース単位をデパレしていた作業にデパレタイズロボットを導入した時を想定します。

デパレタイズロボットと左右に位置するコンベアを設置し下図で下側からロボット側へ、デパレタイズしたい商品が載ったパレットをロボットの脇にパレットごと搬送します。

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ロボットの脇に到達したパレットから、必要数をロボットがハンドにて吸着し、奥側のコンベアへ投下します。この時商品の高さを事前に商品マスタ等で把握することにより、最適な高さで吸着をやめることにより商品をコンベアに置きます。

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これにより、30kg以下の商品はロボットによるデパレタイズができるようになり人による重労働を自動化ができる、というものになります。

デパレタイズロボットは近年導入が進んでいます。

事例1 Kyoto Robotics株式会社

デパレタイズロボットでの先駆者はKyoto Roboticsです。デパレにおいて商品の事前登録がいらない「マスタレス」や、事前にロボットに動作支持プログラムを書き込む必要のない「ティーチレス」技術が搭載されています。

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さらにKyoto Roboticsでは、デパレタイズでよくある画像認識誤差をクリアするために「AIずらし」という機能を搭載しています。デパレタイズをするパレットでよくあるのは、工場から運搬されてきたパレットには同一商品のみで効率が最もよく積まれているものが良く見られます。多く積載できる反面、商品間に隙間がなく画像認識が難しいケースが発生します。

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このエラー率を下げる画像認識技術の向上に加え、商品を少しずらすことによって空間を開け、商品認識精度を向上させるのが「AIずらし」です。商品の端をつかんで少しずらして再度商品を認識させることにより、より精度が高くデパレタイズを実現することが可能です。

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導入事例としてはPALTAC株式会社のRDC埼玉があげられる。

PALTACは2019年5月に自動化パートナーとしての取り組みに合意していたKyoto Roboticsは、RDC埼玉にデパレタイズロボットを8台導入し、ケース認識率を 99.8%まで向上させ、マスタレスの為商品サイズ事前測定作業の必要もない。ピック速度は平均で1時間あたり700ケースで、これは世界最速とのこと。

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導入事例② 株式会社MUJIN

先ほどの事例にも上げたが、MUJINはPALTACのRDC埼玉においてパレタイズロボットを導入している。今回の拠点においてケース積み付けを自動化した株式会社MUJINだが、デパレタイズロボットも同様に実現している。

PALTACのRDC新潟にはMUJINのデパレタイズロボットが4台導入されている。RDC新潟ではパレット自動倉庫から出庫したケースをロボットがパレットからおろしてコンベヤに自動投入している。

能力としては時間当たり600ケースを処理することができ、人間の約4倍という改善結果も得られている。

MUJINのビジョンカメラでは、画像認識が難しい商品間の隙間も精度高く確認をすることができる。

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実際に稼働している様子はこちらの動画がわかりやすく載せています。

重いものを積む・下ろすはロボットに任せましょう

30kgの商品を自分の胸前後の高さまで持ち上げる作業は人体に大きな負担をかけています。現在物流倉庫ではそういった重労働がまだまだ自動化されていない作業が残存しており、ここがデパレタイズやパレタイズロボットが導入されると人の負担が格段に軽減されることとなります。

あくまでロボットが人の作業をとるのではなく、

負担のかかる作業ロボットが行う
思考する仕事人間が行う

といった仕事のすみわけがより求められていくでしょう。その時にロボットをうまく使いこなせる人が次の時代を先導するのかもしれませんね。

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