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井の中の蛙にならないために

ケニアには東アフリカ最大と言われるスラムがある。その名もキベラスラム。

今回はこのキベラスラムを訪れて、見たこと、感じたことを書いてみようと思う。(めずらしく真面目)

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ガイドのMoses。彼はキベラに生まれ、今はキベラスラムツアーのガイドとして働く。生まれ育った場所に貢献したい。そんな熱い想いをもってガイドをしている。親切でフレンドリーな彼の人柄に惹きつけられた。

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3×3m

キベラスラムに住む人たちの家は3×3mが基本。そこに4〜8人で暮らす。(Mosesも4人家族)キベラスラムの人口は約200万人。家が密集し、隣の家との境目は薄い土壁1枚。

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道にはゴミが散乱する。ゴミ収集車などないため、人々は外にゴミを捨てるしかない。排水システムも整っておらず、溜まった汚水が原因でコレラ、マラリアに罹ることもめずらしくない。

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トイレは共用。排泄物などからガスをつくりだすバイオガスセンターもある。

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ローカルの学校に迎え入れてもらった。小さな小屋の中を5つに分け、5つのクラスをつくっている。住居が密集しているため、外で遊ぶなどということはできない。食べているのはご飯の上に塩で味付けされた豆が乗せられているもの。

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筆者もいただいた。キベラスラムの子供たちの就学率は70%。残りの30%は妊娠・出産、ドラックの使用など様々な理由で就学困難な状態であるとMosesは語ってくれた。学校は政府が支援するもの、NGOが支援するものなどいくつかあるようだ。政府が支援する学校は1クラス50〜60人とのこと。

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モンバサ、キスムなど地方から仕事を探しにやってきたが、思うように仕事が見つからずこのスラムに住むようになった人たちが大半を占める。スラムの人々はスラム内で小売業をおこなったり、ナイロビ中心部で働いたりして生計をたてているが、月23ドルの住居費、教育費等がかさみ、負担は重い。Mosesに夢を聞いた。彼は答えた。「このキベラスラムツアーを出来るだけ多く開催してお金を稼ぎ、家をグレードアップしたい。子どもたちがマラリア、下痢で苦しまないように少しでも良い場所に移り住みたい。また、自分が生まれ育ったキベラスラムの状況を改善し、貢献したい。」と。Mosesは、子どもには将来教師になってもらいたいと言った。「教師になってキベラの子どもたちに充実した教育を届けて欲しい。」と。Mosesに、日本人もキベラに何か貢献できることはあるかときいた。「このツアーで見たこと、感じたことを君の友達や家族、出来るだけ多くの人に伝えて欲しい。決して負の面だけでなく、このスラムで生きる人たちの温かさ、強さを伝えて欲しい。そして、多くの人にこのツアーに参加してほしい。」と語ってくれた。筆者は彼と約束した。必ずこの体験を伝える。自分が見たこと感じたことを多くの人と共有する。と。Mosesは笑顔で、また、目を潤ませながら何度も「ありがとう」と言ってくれた。

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Mosesの家に貼られていた言葉を紹介する。彼が大好きだという言葉だ。"It's not how big the house is, but how happy the home is that truly matters."「どれだけ家が大きいかではない。どれだけ家庭が幸せか。それが本当に重要なことだ。」"It doesn't matter how much you have.... enjoy the little you've....Happiness comes from the inside of us, and not from the circumstances around us..."「幸せは私たちの中から来るものだ。私たちの環境によるものではない。」

さいごに

筆者は先日、成人式を迎えた。久々に地元の小・中学校の友達に会った。そこで何人かの友達に言われた。「なぜアフリカに行くのか?」「どうしてそんなにお金を使ってまで旅をしたいのか。」と。彼らも別に悪意があって言ったことではないし、ただ純粋に質問してきただけだ。答えは簡単だ。井の中の蛙になりたくないから。

日本にいたら決して関わることのない人たちと関わり、そこにある光景を目の当たりにできる。今回のキベラスラムツアーだってそう。日本にいたらMosesと関わることはなかったし、キベラに住む人たちの温かさ、強さに触れることもなかった。現地に行ってみないと、分からないこと、感じられないことがたくさんある。筆者はそんな大海を知るために旅に出る。そこで見たこと、感じたことを、まだ体験したことがない人たちに伝える。Mosesにも言われた。「君が見たことをみんなにシェアしてくれること、それで十分キベラに貢献してくれているよ。」と。だから多くの人に伝えたい。井の中の蛙ではなく、井の外に出た、大海を知った蛙になりたい。まだ20年しか生きていないし、知らないこと分からないことがたくさんある。これからもたくさん大海に出て、新しい発見をしていきたい。

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筆者のnoteを最後まで見てくれた皆さんへ

1つお願いがあります。下にいくとコメントを送れる場所があります。そこに、このnoteを見た感想を書いてほしい。それをMosesに送りたい。日本のみなさんが筆者のnoteを読んでくれて感じたこと、考えたことをMosesにシェアしたい。

ぜひ、ご協力お願いします。

ありがとうございました。


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