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執筆は夜の力を味方につけて

現在、深夜1時30分。
こんな夜更けに、なぜかnoteを書き始めてしまった。

特に書きたいことがあったわけではない。
理由はわからないが、夜はnoteが書きたくなる衝動に駆られるのだ。

「深夜テンション」という言葉があるが、たしかに夜は日中と比べておかしなテンションになりやすい。実感としては極めて微弱なほろ酔いの状態に近く、考えていることを話したい欲求も強まるのかもしれない。


僕は日中、かなり考えて文章を書くタイプだ。
加えて「やっぱりこれは良くないな」「世に出すことでもないな」と思って、発信するのをやめてしまうことも日常茶飯事である。

それゆえ、頭で考えたことをそのまま文章にし、勢いのままに発信できる方をとても羨ましく思う。「しゃべるように書く」のイメージが近いだろうか。

その才能を有している方は僕の周りにもかなりいるのだが、当人はそれを才能だと認識していないことが多い。

しゃべるように書ける友人に対して、文章の率直さやスピード感を称賛しても、
「思ったことをそのまま書いてるだけだし、大した文章じゃないよ」
と返答されることがほとんどだ(謙遜の気持ちもあるのだろうが)。

僕としては、その「勢い」がとても羨ましく思う。
自らの文章に勢いを感じないからか、勢いのある文章に惹かれがちな自分がいる。

自身の文章を読んでいると、
「あ、ここで一回落ち着いて考えたな」とか「ここはカッコつけた言い回しに変えてるな」といった、慎重な面ばかり目についてしまう。
脳内からPC画面に出力するまでに、ワンクッション置いている感覚があるのだ。


これが自分の文章の味だと思いつつも、脳内からダイレクトに言葉を出力する感覚も味わってみたいな、と思うことが少なくない。

ただ、直接出力する才能がある人を見ていると、「これ、練習してどうにかなるものではないのでは?」と思ってしまうことがある。
文章を書くと、どう頑張ってもその人らしさがある程度にじみ出てしまう。

このタイプの人が文章を書いているところをリアルタイムで見ると、
自分とは違う思考回路で「書く」という行為を行っているのだな、と感じるくらい圧倒されてしまうのだ。


現在深夜2時。

夜の力を借りたからか、いつもよりは考えたことをそのまま出力できたのではないか、と思う。
生来の慎重さにスパイス程度の勢いが合わさって、なかなかいい温度感に仕上がったのではないだろうか。

酒の力を借りて原稿を書く、という方の話を幾度となく聞いたことがある。もしかして自分もそのタイプなのかもしれない。そんな気持ちが、この文章を書いていて心に浮かんできた。

ただ、一つだけ夜の力に注文をつけるとすれば、翌朝、昨日の自分を振り返って羞恥心を感じるところまで酒と共通するのは勘弁願いたいものだ。

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