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地元に残る選択は果たして正解だったのか。

こんにちは。免許を取ってからはドライブが趣味でガソリン代が追い付かなくなっています。knot.です。
地元は何もない、つまらない。そんな風に感じ、進学を機に上京する同級生を何人も見ました。私自身、一人暮らしや都会暮らしに憧れなかったわけじゃない。ではなぜ、私は地元に残ったのか。今日は、高校生の時を思い出しながら、地元に残って暮らすことで得たこと、得られなかったこと、当時の選択について今思うことをつづっていきます。


地方公立大生の楽しみ

地方で大学生してると、「遊ぶ場所がない」とか、「おしゃれな場所がない」とか思いません?
「え、全然遊んでるよ。」
「全然おしゃれしてるよ。」
「全然ネイルするし、デパコス買うし。」
「ドライブ楽しいし。ドライブに関しては都会の方が難しいし。」
「おしゃれなカフェあるし。なんなら都会のカフェよりおしゃれで静かで魅力的だし。」
「地方にも美人大学生もイケメン大学生もいるし。」

etc.
もう黙りますね。はい。地方公立大生。結構遊んでますし楽しんでますよ。という事実をお伝えした上で、本題へ入っていきましょう。

地元残ると決めた理由

その① 自分にとって魅力的な学校がたまたま地元にあったから。


私は社会福祉を大学で学ぶと決めた時期、社会福祉士の資格取得を目標に決めた時期が比較的早かったと思います。中学3年生の時点でその目標は定まっており、大学進学を考える高校2年生くらいでもその意思はブレませんでした。オープンキャンパスに行くことを勧められるようになったのは2年生のころ。すでに1年生の時、今通っている地元の大学のオープンキャンパスには参加していたこともあり、2年生のころは県外の大学のオープンキャンパスに積極的に参加しました。国立大学、私立大学含め、見学をした大学は4校。地元の大学を含め5校。私は社会福祉を学ぶことが目的だったので、正直どこでも良かったのですが、幅広い分野を学ぶことができ、国家試験の合格率が比較的高く、ちょっと有名な教授もいること、体験授業がおもしろかったことなどが決め手で、地元の大学を第1志望に考えました。

その② 公募推薦を勧められたから


実は私、高校時代はクラスではトップクラスの成績でした。とはいえ、偏差値が高い学校ではないですし、定期テストのレベルもそこまで高くはない学校でしたが・・・。それでも、成績トップは成績トップ。その学校では優秀な方であることに変わりないです。(めっちゃ嫌な言い方ですね)
そのため、内申はかなり高かった。地元の公立大学に進学する際、一つのチャンスとして公募推薦の方法がありました。必ず受かるわけではないけれど、受かれば早くに進学先が決まる。内申点が高かった私に、「チャンスを一つ増やす意味で受けてみてはどうか。」と、先生から提案されました。結果私は、公募推薦を受け、合格をつかみ取ります。

その③ 親孝行を考えた

地元の大学に進学するなら、一人暮らしのための仕送りは無くて済むし、引っ越しもしなくて済む。公立大学なら学費もそれほどかからないし、親は楽だろう。そう考えていました。母からも父からも「行きたいところに行きなさい。」と言ってくれていましたが、進学の話をする際には、「地元の大学に進学したら?」という雰囲気がどうしても感じられてしまう。(地元の大学のメリットや負担が少ない話はされてました。)その雰囲気に勝てなかった。おそらく、外に出たい意思を貫こうと思えば、両親は応援してくれたと思います。でも、私自身、地元から離れる理由がうまく見つかりませんでした。

周囲の進学先

え、あの子が?あの子も?

そんな風に自分の志望校を地元第一に考えるようになったわけですが、周りの子たちは地元を離れる子が多く・・・。その理由は、「地元には何もない。」というもの。確かに、何もない。それは私も分かっていました。でも、勉強したいことが明確で、さまざまな学校を見た上で地元の大学進学を決めた私からしたら、「そんな理由で?」と思ってしまった。まあ、私は志が高く、まじめにまじめに学校を選んだ、ということでしょう。
そして、悔しいことに、あまり勉強してこなかった子たちが指定校推薦を使い、結構いい大学に進学することが決まっていた。これが大学受験か、と思いました。これまで私が勉強をがんばってきた意味はあったのか、あの子があの大学?あの子も?そんな風に悔しさが募り、周囲との関りをほとんど絶ってしまいました。

本心


まず、公募推薦に関して。正直乗り気ではなかった。だって、小論文と面接が試験内容で、どちらも自信がなかったし、推薦入試の対策をして勉強する時間が無くなるくらいなら、最初から学力一本に集中して確実に合格する力を付けたほうが精神的に楽だと感じていたから。学力としても、模試ではA判定を保てていたし、偏差値としてはほかの大学も視野に入る。なら、行くかどうかは別として、自分がどのレベルまで受かるのか、受験の限界を試してみたかった。そんな機会はこの先また大学に行こうと思わない限りないわけですから。最初で最後の受験になるかもしれないなら、受からない覚悟でレベルの高い大学の受験も挑戦してみたい、そんな気持ちがありました。また、地元を離れた暮らしへの憧れはありました。地元を離れる、ということは、当時の私からしたら大きな冒険で、新しい世界に飛び込むことへのわくわくは、やはり感じていた。知らない土地で暮らすことで解放されるものもある。地元の大学が地元じゃないところにあればいいのに、と思っていました。でも、社会福祉を学ぶなら、地元で十分であることはわかっていたし、それがわかっていてわざわざ地元を離れる理由はやっぱり思いつかなかった。でも、周囲の進学の様子に対しては悔しい。そんな思いがありました。

地元の大学に進学してみて


結論、「どっちでも良かったかも。」というものです。自分の経験、という意味では、外へ出て一人暮らしをするのも良かったと思います。でも、地元に残ったから出会えた人がいたり、地元の大学に進学したから聞くことができた講義があったり。こぢんまりとした大学だったけれど、雰囲気は私に合っていたと感じています。後悔はしていません。でも、県外へ進学していたら、それはそれでそこでの出会いがあり、そこでの経験があったとは思います。当たり前ですが。その時の決断がその後に影響するということを身をもって学んだ機会でしたね。

地元は本当に何もなかったのか


「地元には何もない。」これを理由に上京する子、県外へ進学する子は多かったですが、地元には本当に何もなかったのか。
結論、「ありますよ。」
日常生活の中では、「起きる⇒学校へ行く⇒バイトへ行く⇒帰る」のサイクルが繰り返され、それが当たり前になると、何の刺激もなくなる。日常が繰り返される環境では、日常に精一杯になってしまうので、自分がいる場所が日常生活を送る場所でしかないと捉えてしまうのです。ですが、地元にも観光地はありますし、行ったことのない場所だって、食べたことのないものだってあるわけで、そういうものは非日常。地元で非日常を味わうことは可能です。地元を観光してみたり、評判のお店に行ってみたり、おしゃれなカフェや新しいカフェに行ってみたり。そういう非日常って、結構ある。高校生までは自分の生活圏でしか行動ができなかったけれど、時間とお金に余裕が生まれた大学生は、地元で非日常を楽しむことができるわけです。
逆に、地元を離れ、新たな土地で暮らすことになったとしても、結局その場所が生活圏になり、日常になるわけですから、やることは変わりません。
「起きる⇒学校へ行く⇒バイトへ行く⇒帰る」の繰り返しが、新たな土地で繰り返されることになる。地元を離れたからと言って、毎日非日常を体験するわけではないということです。その場所が日常になってしまえば、その場所は何もないのです。
つまり、どこにいるかではなく、日常か非日常か、ということ。
地元に残って得たことは、地元の魅力を発見したこと地元を楽しむことができたということ
地元に残って得られなかった経験は、一人暮らしの挑戦
といったところでしょうか。まあ、一人暮らしの挑戦は結構大きい経験だったとは思いますが・・・。

当時の選択について


いろいろなプレッシャーを感じながら、悔しい思いをしながら、思い通りの受験ではなかったかもしれないけれど、よく決断をしてくれた。誘導されているように感じていたかもしれないけれど、それでも賢い選択をしたと思う。でも、1つだけ。
「もっと甘えて良かったんだよ。そんなに大人にならないで。そんなにいい子にならないで。」
まだ18だった私は、それにしては大人びた選択をしたように思います。親孝行を考え、先生の目線を気にし、嫌味なことを言われたと感じても、私は正しい、私はこれでいいんだと割り切って臨んだ受験。結果発表の日、掲示板に、自分の番号がないことを願ってしまったことが、私の本心を物語っている。本当は、挑戦したかった。その上で地元の大学に進学したかった。その気持ちをもっと大人にぶつけて良かった。あなたが大人になるのではなく、大人に甘えて、頼って、悩んでぶつかっていっても良かったと思うんだ。
でもね、終わってみれば前向きなもので、そこまで受験にこだわりも後悔もしてないの。今を楽しむこと、今を生きることを頑張ろうってちゃんと思えている。当時の私を尊重しています。

総括


「何もないと思っていた地元が、意外と何もないわけではなかった。そして、いろいろなものがあると思っていた都会には、意外と何もない。」
これは、そう思おうと無理やり思ったのではなく、暮らしの中で自然に思うようになったことです。
でも、たまには地元を離れて旅行したり、ショッピングをしたり。そういうのも楽しいから、いろいろやってみればいい。
もし、地元に残る選択をした方で、後悔しそうだったり、悔しさを感じていたとしても、あまり卑屈にならないでほしいです。大丈夫、あなたの街にも魅力はあるし、楽しめることはいくらでもある。



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