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エトランゼ編集部
2015年9月28日 17:58
5~9月号、第12~15刊に掲載された計8作品を対象に行なった作品人気投票の結果発表です。1位 おばけなんてないさ(連載中・漫画)作・キャベツ次郎霊感が強い赤坂とおるは、おばけの恐怖に耐えられず実家である神社を飛び出そうとするが、彼の祖父に引き止められ、「家出ならあてがある!」と深夜に開店する謎の本屋「トキワ古書堂」に向かわされることとなる。店長の護国寺に歓迎されるが、彼と一緒にい
2015年5月21日 20:14
「ねぇ、また今度遊ぼうよ。次は二人で」「いいけど、彼女いるんじゃなかった?」「ああ、まぁ。でも大丈夫。そういうのうるさくないし」「そうなんだ。じゃあ、一つだけ守ってくれたら」「いいよ。何を?」 ○ 例えば、こんなにすっきりと晴れた穏やかな春の日は、恋人同士で動物園に出掛けるのがぴったりかもしれない。抜けるような青空にはいくつかの綿飴みたいな雲がぷかりと浮いて、思わず伸び
2015年5月20日 02:08
「悪いけど他をあたってくれ。こっちはもう足を洗っているんだ」 そう言うと目の前の男は笑みを浮かべたまま、背広の内ポケットに手を入れた。差し出されたのは一級品のタバコ。さすが未来の室長候補だ。 俺は後ろ髪を引かれつつも断る。普段ならこれで交渉は終わりだが、今日の男はやたらとしつこい。その証拠に眼鏡のレンズ越しに見える彼の瞳には鋭い光が帯びていた。「せめて話だけでも聞いてくれないかな?
2015年8月24日 02:27
少女が、さあ話してと言った。「なにを?」「あなたの悩みを。私たち、そのために集まったのよ」こうして鳴川の相談室が開かれた。―― 苦脳スタンプ。悩みの種たち。嘘ばかり小説。僕はこれを聞く君たちに相談したい。僕は行くべきなんだろうか?『鳴河相談室』著・修平 絵・市川正晶「小説ってのは履歴書みたいなもんだ。嘘を書きならべて、それが高度であればあるほど認められる。実体なんてもんは伴わない
2015年5月21日 19:20