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故 猪飼隆明氏(熊大文学部教授)を悼み約270人 幕末維新史、ハンセン病史研究に業績

 5月に死去した猪飼隆明・元熊大文学部教授(日本近代史)のお別れ会が8月31日、熊本市のパレアホールで実施され、約270人が参加した。

廣川和花・専修大教授による猪飼氏の業績紹介。ハンセン病史研究を取り上げ、単純化された善悪を越えた「俯瞰的視点と、歴史を生きた人々への肉薄」を両立させた、と評価した。=8月31日、熊本市のパレアホール


 県内外から大学関係者、教え子、自治体関係者のほか、大西一史熊本市長も訪れた。参加者からは自由民権運動、ハンセン病史などの研究で功績を挙げ、平和運動の関わりも深かったことから「同志を喪った」と悼む声が聞かれた。
 式中では音楽活動にも関わっていた猪飼氏に因み、弦楽四重奏と合唱が披露され、永六輔「見上げてごらん夜の星を」の合唱では参加者が声を揃えて歌い出す一場面もあった。
 猪飼氏は1976年から1998年まで熊大の教養部と文学部で教鞭を取り、熊大から移籍した後は大阪大で研究を続けた。研究テーマは明治維新、士族反乱、ハンセン病、西南戦争などをで、主著に『西郷隆盛 西南戦争への道』(岩波書店)などがある。今年3月には大著『維新変革の奇才 横井小楠』(KADOKAWA)を刊行した。
(2024年8月31日)

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