Kazuhiro Kezuka(毛塚和宏)

社会学者で,大学では統計学・社会学・ゲーム理論等を教えています. このnoteでは,私が授業で話していることを中心にまとめています. 詳しくは https://sites.google.com/site/kazuhirokezuka/home をご覧ください.

Kazuhiro Kezuka(毛塚和宏)

社会学者で,大学では統計学・社会学・ゲーム理論等を教えています. このnoteでは,私が授業で話していることを中心にまとめています. 詳しくは https://sites.google.com/site/kazuhirokezuka/home をご覧ください.

マガジン

  • 数理モデルで社会をながめる

    社会科学における数理モデルにまつわる話をまとめています. たとえば…… ・高校数学で理解する感染症の拡大と防止策:SIRモデルと等比数列 ・なぜ人は儲かる(かもしれない)のに投資をしないのか:その1 確率と期待値 ※このマガジンの記事はAmazon.co.jpアソシエイトを利用しています.

  • 社会学を理解する

    オーソドックスな社会学の教科書的内容を日常生活の事例と絡めながら説明します. たとえば…… ・プロテスタントが資本主義をけん引したメカニズムはなにか?:ウェーバー『プロ倫』と理解社会学 ・『プロ倫』から意識高い「成長教」を理解する:ウェーバーの理解社会学の現代への応用 ・なぜ人は「神」を信じるのか:デュルケムの宗教社会学と儀礼 ※このマガジンの記事はAmazon.co.jpアソシエイトを利用しています.

  • よりよい文章の書き方

    レポート,論文,報告書や日頃のメールなど文章を書くシーンは数多くあります.このマガジンでは、よりよい文章に関するtipsをまとめます.

  • 映画で学ぶ社会科学

    映画を題材に社会科学の概念を学んでいきます. たとえば……  ・映画『ファウンダー』で学ぶ「モラルハザード」  ・映画『マネーショート』で学ぶ「リスクの分散」  ・映画『ソーシャル・ネットワーク』で学ぶ「社会関係資本」  ・映画『ジョジョ・ラビット』で学ぶ「接触仮説」  ・映画『365日のシンプルライフ』で学ぶ「効用」 ※このマガジンの記事はAmazon.co.jpアソシエイトを利用しています.

  • 研究・学習生活におけるTips

    このマガジンでは,研究・学習の助けになるような記事をまとめています. たとえば,次のようなトピックを扱っています.  ・社会科学系のレジュメの作成のしかた  ・修士論文,博士論文などの学位論文  ・文献等をまとめるシステム ※このマガジンの記事はAmazon.co.jpアソシエイトを利用しています.

最近の記事

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高校数学で理解する感染症の拡大と防止策:SIRモデルと等比数列

2020年の初め頃から,新型コロナウィルスが拡大し,私たちの生活も一変しました.特に,緊急事態宣言が発令された2020年4月ごろには,人との接触を控えるような生活スタイルが励行されました.この生活スタイルには"接触を減らすことで感染拡大を防ぐ"という目的がありました.では接触を減らすと,どの程度感染拡大が軽減されるのでしょうか.このnoteでは,高校数学で学ぶ「数列」を使って,この感染症の拡大と防止策としての接触回避の効果を確認します. なお,先んじてこのnoteの参考文献

    • Webメディア「講談社ブルーバックス」にて,社会調査に関する記事を書きました. 「サンプルサイズは2000人以上必要? 社会調査・統計学にまつわる4つの神話を検証!」 https://gendai.media/articles/-/101736

      • ネイピア数 e のはなし

        拙著『社会科学のための統計学入門:実例からていねいに学ぶ』が講談社より発売されます. この本を見返していて,$${e}$$や$${\exp}$$に関する説明が不足していることに気づきました(うっかりしていました……).もちろん,テキストの本質的な理解には支障はないのですが,理解するに越したことはありません. そこで,この記事では統計学に関連する内容をピックアップして,かんたんに$${e}$$や$${\exp}$$に関連する事項を説明します. ネイピア数 e とはネイピア

        • 『社会科学のための統計学入門:実例からていねいに学ぶ』のご案内

          『社会科学のための統計学入門:実例からていねいに学ぶ』2022年6月23日に,これまで担当してきた統計学の授業をまとめた統計学のテキスト『社会科学のための統計学入門:実例からていねいに学ぶ』が講談社から出版されます.説明も兼ねて「はじめに」から抜粋します. 目次 Chapter 0 イントロダクション 社会科学と統計学 Part I コア  Chapter 1 データを集める 社会調査  Chapter 2 データをまとめる 記述統計  Chapter 3 関連を捉える ク

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          告知用にTwitterのアカウントを作りました。 よろしければフォローをお願いします。 https://twitter.com/KazuhiroKezuka

          なぜ人は儲かる(かもしれない)のに投資をしないのか:その2 効用

          前回までのお話前回,その1で「なぜ儲かる可能性があるのに,多くの人は投資を行わないのか」という問いを提起しました. 本noteでは,新たに「効用」という概念を導入してこの問いへの一つの説明を与えたいと思います.なお,記号や設定などは前回のノートを踏襲していますので,ぜひ前回をご参照してください. 効用子どものころ,みなさんはいくらお小遣いをもらっていましたか? 月に500円とか1000円をもらって,お菓子を買ったりして,とても喜んでいたのではないでしょうか.しかし,大きく

          なぜ人は儲かる(かもしれない)のに投資をしないのか:その1 確率と期待値

          老後2000万円問題2019年,金融庁が示した報告書は世間の注目を集めました.金融審議会 市場ワーキング・グループによる『高齢社会における資産形成・管理』という報告書には,老後30年仕事をせずに暮らすには,約2000万円の資産が必要になる,という試算が書かれています(金融庁 2019: 16). この試算は「老後2000万円問題」として大きくニュースとして取り上げられました.この試算はあくまで一つのケースですから,全員に当てはまるわけではありませんが,老後のための資産形成は

          なぜ人は「神」を信じるのか:デュルケムの宗教社会学と儀礼

          宗教という営み有史以来,どのような人間社会においても,宗教は重要な役割を担ってきました.キリスト教やイスラム教,仏教にユダヤ教など様々な宗教を思い起こせば,宗教にはなにか信じる対象(あるいは拝む,ないし到達すべき対象)があります.しかし,その対象を直接目にすることはたいていの場合ありません.たとえば仏教には仏像というものがありますが,それは「仏」を形どったもので「仏」そのものではありません.ほかの宗教であっても同様です(あるいは,像を作ることをそもそも禁止している宗教もありま

          『プロ倫』から意識高い「成長教」を理解する:ウェーバーの理解社会学の現代への応用

          自己啓発ブーム2020年は,自己啓発本がブームとなっていたようです.コロナ禍の影響で,自宅にいる時間が増え,その間に何かを学び取ろうとしてビジネス書や自己啓発本を手に取る人が増えた,ということが背景にあるようです. 電車の中吊りでも自己啓発本の広告が増え,YouTubeを開けば様々なインフルエンサーが「生産性の向上」を語るようになりました.ビジネス関連のオンラインサロンも増え,「どのようにすれば『成功』するのか」ということを議論しています. そして,そのような自己啓発に取

          雑誌『社会と調査』に査読付き論文が掲載されました.夫婦関係に関して夫婦ペアデータを使って分析しています.『社会と調査』は書店やamazon( https://amzn.to/3DH0Sko )でも販売されているようですので,見かけたらご笑覧ください.

          プロテスタントが資本主義をけん引したメカニズムはなにか?:ウェーバー『プロ倫』と理解社会学

          このnoteでは社会学の概念を人と問いを軸にしながら学んでいきます.今回のnoteでは社会学の祖の一人,マックス・ウェーバー(Max Weber)を軸として「資本主義の発展を促したのは何か?」という問いに向き合います. 「共産主義の幽霊」が世界を席巻する……ことはなかったヨーロッパに幽霊が出る――共産主義という幽霊である.(マルクス『共産党宣言』) かつて,カール・マルクス(Karl Marx)が打ち立てた「共産主義」は,ロシアに根付き,ソビエト連邦を器としてヨーロッパの

          映画『スーパーサイズ・ミー2:ホーリーチキン!』で学ぶ「寡占とカルテル」

          この記事では,みなさんと映画をベースに社会科学の概念を学んでいきます.ぜひ,映画を見てこのノートを読み,学術的背景に目を凝らしながら楽しんでください. 今回は「自我消耗とハロー効果」でも学んだ映画『スーパーサイズ・ミー2:ホーリーチキン!』を題材に「寡占」を学びます. 映画の詳細は以前の記事をご覧ください. 寡占状態の養鶏産業監督であり主演のモーガン・スパーロックは,チキンサンドを中心としたファストフード店を経営することで,ファストフード業界がかつてより改善されたのか,

          映画『スーパーサイズ・ミー』『スーパーサイズ・ミー2:ホーリーチキン!』で学ぶ「自我消耗とハロー効果」

          この記事では,みなさんと映画をベースに社会科学の概念を学んでいきます.ぜひ,映画を見てこのノートを読み,学術的背景に目を凝らしながら楽しんでください. 今回の映画は2作,『スーパーサイズ・ミー』,『スーパーサイズ・ミー2:ホーリーチキン!』です. 『スーパーサイズ・ミー』シリーズ『スーパーサイズ・ミー』(以下『1』と省略)は,監督のモーガン・スパーロックが「30日間,マクドナルドで食事をし続けたら心身にどういう変化が現れるのか?」を体当たりで行った映画です. モーガンは

          5/22に東工大のホームカミングデーにて講演を行います. https://www.titech.ac.jp/alumni/hcd/event.html 私は『統計学は最弱の学問である?:統計学の使い方』というタイトルで講演します. こちら↓から申し込みができますので,ぜひ! https://bit.ly/3y6M7p1

          あなたの研究は誰のために?:卒業論文の書き方 その3

          本noteでは,その1,2に引き続き,卒業論文のためのアドバイスをご紹介します.このnoteの経緯はその1の冒頭に書かれていますので,そちらも合わせてご覧ください.なお,本noteは執筆時に私の後輩と共著し,そのアイディアを踏襲しつつ私が大幅に加筆・修正しました. 本noteでは,研究の意義に焦点をあててまとめます. 「ヤッコー」にならないために:意義を説明する 卒業論文は「レポート」ではなく,学位を得るための学術論文です.学術論文と同様に,卒論も「意義」が重要になります

          「先行研究・文献はありません」はありえない:卒論の書き方 その2

          本noteでは,その1に引き続き,卒業論文のためのアドバイスをご紹介します.このnoteの経緯はその1の冒頭に書かれていますので,そちらも合わせてご覧ください. 本noteでは,先行研究に焦点をあててまとめます. 「自分で考えるな」:無知の知に至る道「そうですね,若い研究者や学生にありがちなんですが,よく調べもしないで,「私はこう思った」って言うんですよね.」 (中略) 「自分の頭で考えよう,ではなく,自分がバカであることを認識しよう,のほうが,はるかにいいね.本を読み,