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エコール

僕らはどこかで レールを外れて
挫いた足を 引きずっていた
時代にならって 愛想笑いしながら

僕らはどこかで この場所を知って
毎日のように 挨拶をした
次第にそろって 冗談を言い合って

たとえこの出会いが 偶然でも
絆が少し 続けばいい

刻んだ足音は 違うリズムで
痛みの分だけ 重なったエコー
知らないうちに 響いていたみたい

僕らは束の間 孤独を忘れて
不安や希望を 共にしていた
なんだか少し 仲良くなり過ぎたかも

いつか笑い声が 鳴り止んでも
胸のどこかに 残るといい

挫いた足がまた 痛くなったら
誰かに話して 懐かしくしよう
僕らの仲は それなりでいいと思う

浮き雲一つない 青空の下
風音がさらう 陽だまりのエコー
僕らはまた 歩いていけるはず

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