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文章の書き方

短文にする。

文章は爆発。

「が」を警戒する。

毎日、たくさん書く。

外国語に親しむ。

あ、言いそびれました。今日は文章の書き方について。

短文にする

話すように書く人が多い。特にSNSではその傾向がある。ところが、潜在顧客や顧客とイチャイチャするのが目的であるなら、多少なりとも人に「刺さる」ようなコピー文章が必要だ。

話し言葉では刺さらない。流れていくだけだ。後で説明するけど、文章は観念の爆発であり、話す言葉とは別物。

文章を書く目的は

刺さる(刺す)

ため。

たまたま前を通りがかった食堂のこれ。

「アジフライ タルタルソースがけ」

たったこれだけの文字で、映像が浮かぶ。
写真がないから、それだけ強く浮かぶ。

優れた、刺さるコピーだ。

この食堂、そういえば、日替わりでこの貼り紙書いてる。「毎日、たくさん書く」を実践されているのだ。

文章は爆発。


文章は観念の爆発なので、書く内容は、事前に誰にも言わないほうが爆発力は高まる。

ゲーテも、「書こうとしていることを、決して誰にも言ってはならない」と言っていたそうだ(知らんけど)。

これは画家ドガ(『踊り子』で有名)も同じらしく、「絵を描く時の気持ちは、犯罪者がその行為を行う時の気持ちと同じでなければいけない」。

「が」を警戒する。


「が」というのは、逆接にも順接にも使える。なので、文意が不明瞭になる。

A:明日は月曜日ですが、しっかりがんばります。
B:明日は月曜日ですが、なかなかエンジンがかかりません。

Aの子は「月曜日だけど、しっかりがんばる」
Bの子は「月曜日だからがんばらないといけないんだけど、なかなかエンジンかからない」

真逆のことを言っている。言えている。「が」というのは実は万能選手なのだ。「しかし」「だから」「それから」「それゆえ」などの接続詞の代打できる。

「が」は極力使わないようにしましょうが。

毎日、たくさん書く。

毎日、ひたすら読み、ひたすら書く。
スティーブン・キングも同じことを言っている。

たくさん読め
たくさん書け

と。

たまにしか書かずに、刺さるコピーは出てこない。

ぼくは小学校3年生の時、「毎日漢字書取り100文字」「日記」を先生に言われた。ぼくはその先生のことが大好きだったので(初恋ではない。初恋は幼稚園の先生)、しっかり毎日漢字と日記書いた。

以来、続けてる。あ。漢字はしてないけど、日記は書いてる(このnoteね)。

外国語に親しむ。

英語は随分やってきたし、プロとして翻訳もやってるから、まあ、日本語並に読める。言ってしまえば全部ひらがなで書いてあるようなものだから、日本語のめんどくさい文章よりも簡単な時もある。

大学生時代、教授から課される指定図書がたいてい翻訳書で、いずれも高額だった。当時の旭屋書店本店は見識が高く、洋書がしっかり揃っていて、教授指定図書の原書が揃ってた。原書の方がケタ一つ安い。貧乏学生だったので、原書で読むことにした。

おかげで英語、ドイツ語、フランス語の文献は読めるようになった。

その記憶があるので、ヴィクトール E. フランクル(夜と霧)の本を買ったのだが・・・あ。「が」使った!・・・ドイツ語がさっぱり読めなくなっているのに気づき、軽くショックだった。ちなみに『それでも人生にイエスと言う』。ぼくの大好きな本です。

読めていたのに、読めなくなったというのは、韓国語でもある。

去年ハマったドラマ『海街チャチャチャ』が好き過ぎて、シナリオ2巻取り寄せた。読めてた。セリフ、言えてた。

さっき開いた。さっぱり(笑)

なぜ外国語をやると良いかというと、日本語を「外」から見ることができるから。

サマセット・モーム『月と六ペンス』は30年読み返してる。モームの文章は、平易なんだけど、刺さる。それは彼自身の「中身」が根っからエンタティナーだからだろうね。

チャプリン自伝は、彼の「オレ」が強く出過ぎて、読み続けられない。栞代わりに買った当時のぼくの名刺が挟んであるんだけど、「広島ヘーベル営業部 係長」だって(笑)。27歳の時だ。

こういう風にして、外国語に親しんでいると、逆に日本語の美しさ、語感、リズム、温度がわかるようになってくる。

以上、文章の書き方でした。ちゃんちゃん!!

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