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おすすめ読切マンガ5選+α(2024年3月後半)

毎日何かしらの読切マンガが雑誌やweb、アプリなどで大量に世に発表されて読み切れないと思うので、忙しいひとのために話題になった読切や個人的に響いた読切をピックアップ!
3月前半のまとめはこちら。

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イマ読みたい最新のオススメマンガを紹介するチャンネルです。
『それでも町は廻っている』『天国大魔境』石黒正数先生が描いてくれた絵も必見!
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1. 『美しいもの』鳥井泳

(COMIC MeDu掲載、2024年3月29日)

寂れた避暑地の美術館。
学芸員として働く灯台守は迫る閉館を前に、やりたい事を見失いながら日々を過ごしてた。そんなある日、遠方から一人の少年が訪れ、一枚の画をじっと見つめていて。美術館には似つかわしくないその少年が語る、画に秘められた想いとはー。
新鋭が贈る、記憶と邂逅の鮮烈読み切り。

COMIC MeDu

素晴らしかったです。
美しいもの、美しいと感じること、忘れないこと。感動しました。
日々、情報の洪水の中で美しいと感じる瞬間を大切にしたい。
多く語るのも野暮なのでぜひ読んでみてください。


2. 『ODD FUTURE』中島佑

【2015年後期・第68回ちばてつや賞一般部門】大賞受賞作品
(コミックDAYS再掲載、2024年3月29日)

真剣にお笑いに向き合っていたが苦悩の末にアイドルにハマって辞めていった主人公と、売れていくイケメン芸人。イケメン芸人は主人公・清水の才能を羨み、清水はイケメン芸人を妬んでいたが…。
2015年の名作。サイト「モアイ」の閉鎖で読めなくなっていたものが「コミックDAYS」にて復活再掲載。大好きなのでまた読めてよかったです!!
おそらく都内にいるであろう1万人ほどの売れていない芸人が抱えている苦しみ、葛藤、光と闇が生々しく描かれてます。
作中にあるセリフの通り「売れなきゃ仕事として成り立たないし、自己満足だけじゃ食っていけない」。それでもやりたい人たちが頑張っている。僕はその流れから少し逸れたんですが、ネタで勝負することに夢見てこの業界に入ったので未だにもやもやしています。
当時、作者さんがお笑いの劇場(おそらく「ヨシモト∞ホール」)に見に来てて、元「ザ☆忍者・大久保」さん(現・大久保たもつ(パンダ)さん)を見て主人公のモデルにしてたって話だったと思います。当時、大久保さんがまだ芸人を辞める前に、この漫画を読んでTwitterで感想をつぶやいたところ、作者から返信があったと喜んでいました。大好きな先輩です。
↓こちらもオススメ!


3. 『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』綿本おふとん

第5回トーチ漫画賞大賞受賞作
(トーチweb掲載、2024年3月28日)

エアコン組立工場で働く川上綾は、小説家志望。
繰り返される単調な日々の中、月に一度、文芸サークルの集いを楽しみにしている。
しかしある事態をきっかけに、信じていた日常は崩壊する。
「”創作”なんかから卒業するきっかけを 本当はいつも探していたんだ」
逃れられない創作の呪縛、
この苦しみが誰かの喜びに変わる時まで――。
第5回トーチ漫画賞〈大賞〉受賞作。

トーチweb

中盤から増していく圧がすごかったです。
挫折、創作からの卒業、呪縛を描く。
卒業ができたことさえ希望であり、やめるにやめられない絶望もある。
それでも創作に縋り付いて向き合い続ける姿にぐっときました…。
作者さん自身、エアコン工場で働いていた経験もあり、裏付けのある説得力がありありと伝わってきました。
危機に直面したときに自分の本質が見えるっていうのは、この主人公の考えではあるんですが、個人的には危機に直面したときに見えるのは危機に直面したときの自分ってだけでそこが本人の本質ではないのかなと思ったりしてます。
お酒を飲んだときの姿が、お酒を飲んだときの姿というだけで本質だとは僕は思いません。理性を持ってこうしたいと思って行動する普段の姿にこそ本質があるように感じます。


4. 『ふらっとミュージアム』紀ノ目

(くらげバンチ掲載、2024年3月22日)

いじわるな先輩に陰口を言われているのを聞いてしまい、「教養つけて、知識マウント取ってやる!」と決心した原田ゆら。大阪の国立民族学博物館へやって来た彼女が出逢ったのは、コテコテ関西弁の妖精・ミューちゃんと、世界中から集められた多様な文化だったーー。

くらげバンチ

博物館っていいなー、行きたくなるなーという漫画でよかったです!


5. 『パティスリー・ヘクセン』ちょめ

COMITIA147「4時間スピード漫画賞」大賞
(となりのタングジャンプ掲載、2024年3月18日)

ケーキから小さな陶器の小物が出てきたことをきっかけに、興味を持ちケーキ屋に通うことになるが…。
フルカラーでケーキをたくさん見られるのがかわいくて素敵で良い〜。
層になったケーキを見て地層っぽいなと思ったことがなかったので楽しい視点とオチでした。


他にもよかった読切あったのでぜひ読んでみてください!

・『ちょっと変わった権田くんの日常』近藤こうのすけ

(ウルトラジャンプ2024年3月号掲載、となりのヤングジャンプ2024年3月20日再掲載)

入学式後のSNS交換で繋がったのは、 2年間ショートケーキしか投稿してないちょっと変わった”権田くん”。 そんな彼の周りにはいつも何故か人が集まってきて…!?

となりのヤングジャンプ

観察が好きから爽やかに広がる話があるなんて、とてもよかったです。

・『とある実験とシカクについて』つばさんた

(少年ジャンプ+掲載、2024年3月26日)

銀河の彼方に揺蕩うワンルーム。ここではロボット二人がゲームなどして暇を弄んでいた。ある日その片割れが。人間そっくりな女性ロボットを地球に送り込み、男性とデートするよう操作する実験を始めるが…!

少年ジャンプ+

楽しいSFでした。

・『パラダイス性夜』ザシマ

(ヤンマガWeb掲載、2024年3月28日)

俺・カムリは、かわいい女子・マグロとふたりで同棲している。でも、男女の間違いが起こることは絶対にない。なぜならマグロはロリコンで俺はオジ専のゲイだから—―! まだ誰も見たことのない聖夜の物語!

ヤンマガWeb

かわいくてノリノリで好きでした。

・『全身武器の球体関節人形がパイを届ける話』尾崎かおり

爽快で好き。『魔女の宅急便』が金曜ロードショーでやってましたね。

・『終末放送局』霜村ミウ

ビッグコミック&ビッグコミックオリジナル第10回青年漫画賞浦沢直樹賞
(ビッグコミック2024年7号掲載、2024年3月25日)

終末でも生きるためにやることがあるのはいいですね。

・『犬』PETER MANN

不思議な話でよかったです。

・『盆の日 』サワダマン

【モーニング月例賞2024年1月期】奨励賞受賞作品
(コミックDAYS掲載、2024年3月21日)

帰省先から母と子供達だけ先に帰すはずが、小さい息子が戻ってきてしまい…。
何かありそうと思っていたら予想外の展開でよかったです!

・『爆ぜる命』富永ケイ素

【モーニング月例賞2024年1月期】奨励賞受賞作品
(コミックDAYS掲載、2024年3月21日)

遠い宇宙の向こうから月を壊す使命を持って地球に不時着し、原住民と接触するが…。
よかったです。

・『ただの棒』顔木七菜

2023年12月期マガジンライズ ゴールド賞受賞作
(マガポケ掲載、2024年3月20日)

「ただの棒」を想像した武器に変化させられる兄弟が街を守る話。
早熟な天才ゆえの悩みや葛藤、幼さ、対極の地道な努力による積み重ねの対比がよかったです。


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