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おすすめ読切マンガ5選+α(2024年2月前半)

毎日何かしらの読切マンガが雑誌やweb、アプリなどで大量に世に発表されて読み切れないと思うので、忙しいひとのために話題になった読切や個人的に響いた読切をピックアップ!


1. 『ヒトナー』屋宜知宏

(少年ジャンプ+掲載、2024年2月15日)

『アイアンナイト』、『レッドスプライト』の屋宜知宏最新作!!獣人が住む星に一人の地球人が訪れる。獣人たちは初めて目にする“ヒト”の姿に動揺し!?獣たちの“ヒト”観察が始まる…!!

少年ジャンプ+

読んでよかった!すこし泣いた!
素晴らしく上質なSF短編!ケモ視点でのヒトとの異種交流記。
獣人の星に降り立った一人の宇宙飛行士。彼らはヒトの姿に動揺し隔離するが…。
コメディの温度感を保ちつつ宇宙の広さを感じさせる壮大なSF最高でした!
単純な種族の逆転に留まらず、さらに奥まで設定を突き詰めて考えられつつフェティシズムを刺激してくる要素まで!
SF的にも、この獣人の星ってもしかして…とも考えられそうで、いろいろ考えを巡らせたくなります。
屋宜知宏先生の新作を読めたっていうのが、とにかくすっごい嬉しいですねー。


2. 『女友達』椎彩人

(少年ジャンプ+掲載、2024年2月11日)

授業参観に現れたのは、イカみたいなバケモノ。たまたま魔法使いの娘だった「先生」はバケモノの呪いを解くためにマイペースに奮闘し始める…!

少年ジャンプ+

面白かったー!!
授業参観に現れた生徒の保護者に、イカみたいなバケモノが混ざっていて…。
異常事態が起きてるけど、段階的に世界観やキャラの背景のネタバラシありつつ、先生の妙に落ち着いたローなテンションと「女友達」になっていく過程がめちゃくちゃ良い…。
オチが秀逸です。


3. 『People』いぬいしょう

【アフタヌーン四季賞2023冬 四季賞】
(good!アフタヌーン掲載2024年3号、2024年2月7日)

観測史上最大の積雪を記録した夜。今日も仕事が終わらないサラリーマン・柳木は交通事故に遭った母親のため病院へ向かう。その道中、こんな夜に限って、続々と事件が舞い込んでくる。

コミックDAYS

なんでもない残業の夜になりそうだったのに、大雪、母の交通事故からの道中で続々と巻き起こる事件の数々。
雪の夜のワンシチュエーションで描く話が、人の温かさを感じられてとてもよかったです。


4. 『明るい未来』枝田

(週刊ビッグコミックスピリッツ2024年10号掲載、2024年2月5日)

穏やかな未来の日常を描く読切。その風景にはあるものが欠けていて…。
読み進めるとだんだん意味が分かっていくなかで、双方の尊厳と喪失感、より良い人生を想って、もろもろ含んだタイトルですごい…。
読めば分かります。
枝田先生は短編たくさん出しててどれもガツンと面白いのでオススメです!


5. 『あの嫌いなバンドはネットのおもちゃ』小骨トモ

(webアクション掲載、2024年2月2日)

今回の小林は、教師を恐喝しているサイテーな少年。だが「恋」を知り、だんだんだんだん変わっていく――

webアクション

思春期のぐちゃぐちゃな感情をエグり出す話で心が掻き乱される…。
周囲の目線を気にして好きなものを好きと言えず、守ることもできず自分の手で台無しにして手元には絶望と後悔ばかり。たまらない…。
小骨トモ先生はこれまでも絶望的で、内臓を引っ張り出されるようなエグってくる作品をたくさん出しているので、好きな方には特にオススメしたいです。



他にも面白かった読切があるのでこちらもぜひ読んでみてください!

『晩年の夜』pi

【月例マッグガーデンマンガ大賞2023 12月期佳作】
(マグコミ掲載、2024年2月5日)

怪我が癒えた軍人の元へやってきた依頼は、呪われた山の向こうへ優秀な魔法学校の少女を護衛して連れて行くことだったが…。
呪いの残酷さ、才能と承認欲求、伏線回収など見どころがたくさんあって楽しかったです!

『ハッピーバースデー、さよなら』瀬尾知汐

【第18回月マガコミック大賞デビュー!大賞作品】
(月刊少年マガジン2024年3月号掲載、2024年2月6日)

美しくて残酷で愛が歪んでてよかったです。

『守ってあげたい』タカキぼく

(ビッグコミックオリジナル増刊2024年3月増刊号掲載、2024年2月9日)

ミュージシャンになるため雪国から18で上京して15年、父親から地元のバーで演奏してくれと頼まれ帰郷するが…。
子どもの目線、親の目線、年月を経るほどにそれぞれに思うところがあります…。よく描かれる、すれ違い感情をぶつけ合う親子間の確執の向こう側を見た気がします。

『ユイチと花』國安ユウキ

(別冊少年マガジン2024年3月号掲載、2024年2月9日)

沖縄旅行中、別れることにしたユイチと花。
ふたりは”やりたいこと”をすべてやることにした――。
圧倒的透明感と密度で一夏を描く、別マガ期待の若き鬼才・國安ユウキ先生の素顔に迫る!!

別冊少年マガジン2024年3月号

別れる若い男女の最後の数日間を描いた刹那的な読切。
見開きや1枚絵など印象的なシーンがとても多く、これからがとても楽しみな作家さんです!


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