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決断できた理由とは#15


半ドン技師です。
 
診療放射線技師と言えばパソコンに強いイメージがあると思いますが、私は全くダメ。
それでは恥ずかしいので、少し勉強しようと思い、病院でパソコンいじれる人ぽいってイメージだけで医療情報技師と言う資格を取得しました。だけどこの資格、医療情報システムの開発・運用・保守を行うためのもの。パソコンが出来るようになるための資格ではありません。パソコンは実際触ってこそ身に付くもの。資格を取得する以前の私となんの変化もなかったです。だけど資格が取れたのが嬉しくて、何も出来ないくせに病院に報告しちゃったんですね。
そしてその報告した時期が悪かった。同じタイミングでPACSが導入され、その担当者になってしまったんです。

PACSというのは、今までフイルムで管理していた画像を、データ化しネットワークを通じてデータベースに転送し、それを保管管理するシステムをいいます。
 
画像を閲覧するためのパソコンがたくさん搬入され、私が出来る事と言えば、段ボールからパソコンと付属品を取り出して並べることくらい笑 
当時、パソコンのセットアップさえ出来なかったです。

運用が始まり、不具合が出れば呼ばれるのですが、私の決まり文句は、
「再起動して下さい」
大概はこれで乗り切れます笑
しかし、やっぱり向いてない。技師として研鑽を深めようと決意するいい機会になりました。で、このブログ終わりたいところなのですが・・・
 
突然、IT部の部長から転属のお誘いが。
部長は2つ年下、お互い役職のなかった時代から何度も飲みにいった仲です。仕事観に収まらず人生観や政治の話まで熱く語りました。腕相撲で相手と組んだ時に感覚的に強さが分かるのと同じように、一度飲みに行けば感覚的に相手の器は分かるものです。
「半ドンさんの方が年上なんだから○○君でいいですよ」なんて言われましたが、この人絶対偉くなるわと直感しましたので、さんで押し通しました。
正解でした。案の定、今直属の部長候補として私の前に現れています。
 
その頃は、病院が新築移転し、急性期の病院からリハビリを専門とした病院に変わった頃で、救急をとらなくなったリハビリ病院にしては技師の数は多すぎると感じていました。移転を機にMRIをはじめ新しい装置になるので、それを少し経験してから辞めようと決めていたのです。それが・・・辞める前に一度、この部長と一緒に仕事をしてみたいと思ってしまったんです。
せっかく苦労して診療放射線技師になったのに、やっちまいました。
今ならその決断をする勇気はないです笑

その決断が出来たのは、部長だけでなく、幹部の方々がしっかりと未来の病院像を描いてくれたから。そして末端の私にまで気にかけてくれたから。自分のためではなく、患者さんのため、スタッフのために怒る人達がいてくれたから。私を飲みに度々誘ってくれる大好きな人達がたくさんいてくれたから。
結局は、脳神経リハビリ北大路病院が好きだったからなんだと思います。
 
どんな組織でも、最大の強みは、その組織を愛している人間がどれだけいるかなんでしょうね。
 




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