会話の「困った！」対策集～ことタネvol.9～

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vol.1「ポジティブに伝える言葉のチョイス」
vol.2「リスペクトのキモチが伝わる話し方」
vol.3「受け入れられやすい意見の言い方」
vol.4「後輩への指導・注意のしかた」
vol.5「相手の良いところの見つけ方、ほめ方」
vol.6「覚えてもらいやすい仕事の手順の教え方」
vol.7「聴き上手になる方法」
vol.8「話を深めてまとめる質問のしかた」

※一番下に、読者特典があります！

――ここは、とある会社の、とあるオフィス……ではなく、あれ、どこでしょう。人間の会社員「アオイさん」が会社にいる時の服装のまま、え、うそ、倒れている？？

アオイ：うおっ！！

なぞ：うわっ、ビックリした！！

アオイ：ビックリしたのはこっちだよ！ 会社から帰ってきたところまでは記憶にあるのだけど、どうやら疲れすぎて今まで床で寝てたんだな。

なぞ：何をそんなに疲れているんです？

アオイ：（ってか、なぞ って家にも来るんだな。恐るべし謎の生命体……）会社でいろんな人と話すようになったら、困ったこともたくさん起こるようになったんだよね。

なぞ：そうなんですね。例えばどんな？

アオイ：たまたま二人きりになったものの会話が続かなくて気まずくなったり、逆に話が長すぎて切り上げられなかったりとかさ。あと、聞きたくない悪口とかを聞かされることも出てきたな……どうしたらいいかわからないし、よけいな気を遣うからなんか最近やたら疲れてる。

なぞ：それは大変。よくがんばっていますね。では今日はそんな場合の対策について解説しますよ。

なぞ：今日は3つの「困った」と、その対策をお伝えします。まず1つ目はこちら。

なぞ：打ち合わせの合間とか、取引先に向かう時とか、誰かと二人きりになった時になかなか会話が続かないということがありますよね。

アオイ：そうそう。「今日は寒いですね～」とか言っても「そうですね」って言われて終わりだったりさ。

なぞ：そんな場合は、その後に軽い質問を続けてみるといいですよ。例えば「今日は寒いですね」からの「今朝、起きるの辛くなかったですか？」「寒さ対策どうしてます？」「今年は冬服、買いました？」など。質問の形式にすると、少なくともあいづち以外の答えが返ってくるので、それに対してまた質問するなど、会話を続ける糸口が見つかりやすくなります。

なぞ：逆に相手の話がなかなか終わらないのも、困ることがありますよね。

アオイ：うん。別に聞きたくないわけではないんだけど、あんまり長いとね。相手を傷つけずに終わりに持っていけるといいんだけど。

なぞ：そんな時は、時間を味方につけるのがポイントです。「もっと聞きたいんですけど、もう行かなきゃいけない時間で」とか「残念なんですが、時間なのでそろそろ」という感じで、聞きたい気持ちはあるけれど時間がそれを許さないということが伝われば、相手も悪くは思わないはず。

なぞ：最後に、人の悪口を聞かされてしまった時の対策です。

アオイ：たまにあるんだよね、何かの相談かなと思って話を聞いていたら、単純に人の悪口だったっていう……聞いていて良い気持ちはしないし、悪口に加担しているように思われたくもないしね。

なぞ：そういう時は、とにかく淡々としたあいづちのみ返して、絶対にコメントはしないことです。そうすれば「この人は聞いてはくれるけどあんまり興味はなさそうだな」と思われて、そのうち自然に悪口を話して来なくなりますよ。その場しのぎで「それはひどいね」のような共感の言葉を口にすると「この人は私の味方だ！」と思わせてしまってまた悪口を聞かされたり、場合によっては一緒に悪口を言っていたと他の人たちに思われてしまうので注意しましょう。

アオイ：ありがとう、なぞ！ これで気持ちがスッキリしてよく眠れそうだよ。じゃあ、おやすみ～。

なぞ：おやすみなさい。って、さっきまでも寝ていませんでした？

――というわけで、北村朱里のマガジン「明日の仕事が楽しみになる ことばコミュニケーションのタネ」今回はここまで。次回12月26日（最終回）更新のテーマは「自分も周りもモチベーションが上がる話し方」です。お楽しみに！

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