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覚えてもらいやすい仕事の手順の教え方~ことタネvol.6~

バックナンバー
vol.1「ポジティブに伝える言葉のチョイス
vol.2「リスペクトのキモチが伝わる話し方
vol.3「受け入れられやすい意見の言い方
vol.4「後輩への指導・注意のしかた
vol.5「相手の良いところの見つけ方、ほめ方

※一番下に、読者特典があります!

――ここは、とある会社の、とあるオフィス。そこにいるのは、人間の会社員「アオイさん」。今日はなんだか上機嫌のようですね。

アオイ:チームのみんなといい感じでコミュニケーションがとれるようになって、チームの雰囲気も良くなってきたよ。これも なぞ のおかげだね~♪

なぞ:それはそれは、光栄です。

アオイ:びっくりした。いつもの「ポワワワ」はどうした。

なぞ:アオイさんの言葉があまりに嬉しかったので、忘れていました。

アオイ:(なくても登場できたんだ。ただの効果音か)

なぞ:ところで、今日はいつになくゴキゲンですね。

アオイ:そうなんだよ。明日から後輩に仕事の手順を教えるから、張り切ってるんだよね!

なぞ:それはすばらしい。どんなふうに教えるんですか?

アオイ:それはさ、やっぱり、こう「ガッとやって、サッといって、ズバーン!」って感じで……

なぞ:……

アオイ:……

なぞ:……

アオイ……えへへ。

なぞ:えへへじゃないですよ。

アオイ:やっぱダメか。

なぞ:ダメではないですけどね、まあ、これから「相手に覚えてもらいやすい仕事の手順の教え方」を説明しますからね。これで明日に備えましょう。

スライド1

なぞ:仕事を教える人がやるべきことは、単にやり方を説明するのではなくて、相手が覚えやすいように最大限のアシストをしてあげることです。アオイさんがもし初めての仕事をやる場合、一回説明を聞いただけですぐできるようになる自信はありますか?

アオイ:うーん、よほど簡単なことでなければ難しいかもね。一回で説明を理解できるかもわからないし。

なぞ:そうですね。たいていのことはなかなかいきなりできるようにはならないものです。そこで、こんなふうに段階を踏むことをオススメします。

スライド2

なぞ:まずアオイさんが後輩に説明をして、次にアオイさんがやるのを後輩に見ていてもらいます。それから今度はアオイさんが見守りながら後輩にやってみてもらう。それでできるようになったら、後輩に一人でやってもらってアオイさんは後でチェックだけする、という流れです。

アオイ:なるほど、それなら着実にできるようになるし、失敗がなさそうだね。

なぞ:そうなんです。そしてここでは、最初の説明の仕方が大事なんですよ。

アオイ:ガッとやって、サッといって、ズバーン!じゃダメだよね(笑)教えて~!

スライド3

なぞ:はい、ポイントは6つあります。

1.目的、ゴールから伝える
この作業をやると最終的にどうなるのか、それは何のためにやるのか、目的意識を明確にしてから取り組むと、手順もスムーズに覚えられます。

2.大枠から詳細へ/作業順に
作業工程を説明するときは、いきなり細かいことから言うのではなくて、大枠から詳細へ、もしくは作業を行う順番通りに説明すると、体系立てて覚えられます。

3.相手の知識や経験と結びつける
人は、自分が既に持っている知識や経験と結びついた物事ほど覚えやすいと言われています。例えば「今回の新しい作業のこの部分は、あなたが前の部署でやっていた作業で言えば〇〇のようなものです」「あなたがよく行くお店に例えると□□みたいなものです」という感じで例示するといいですよ。

4.メモを取るのを待つ
説明に夢中になって一気に話してしまわないよう、相手が区切りのいいところまでメモを取るのを待ってから、次の説明を始めましょう

5.理解度・反応を見ながら
メモを取る手だけでなく、相手の表情なども気にかけながら進めることが大事。もし「?」というような顔をしていたら「今のところ、もう一回説明しましょうか?」などと声をかけてくださいね

6.自分の言葉で説明してもらう
説明を聞いてわかったつもりになったけれど、いざやってみるとわからないことがたくさん……というのは、誰にでもよくあること。一通り説明し終わったら、相手に自分の言葉で説明してもらうといいですよ。理解不足や説明の抜け漏れを洗い出せますし、わかっているところも復習になります。

アオイ:6つのポイントをおさえて説明、4ステップで覚えてもらう、ね! わかった、明日やってみるよー!

――というわけで、北村朱里のマガジン「明日の仕事が楽しみになる ことばコミュニケーションのタネ」今回はここまで。次回12月5日更新のテーマは「人の話の聞き方」です。お楽しみに!

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