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相手の良いところの見つけ方、ほめ方~ことタネvol.5~

バックナンバー
vol.1「ポジティブに伝える言葉のチョイス
vol.2「リスペクトのキモチが伝わる話し方
vol.3「受け入れられやすい意見の言い方
vol.4「後輩への指導・注意のしかた

※一番下に、読者特典があります!

――ここは、とある会社の、とあるオフィス。そこにいるのは、人間の会社員「アオイさん」。新しいプロジェクトチームに参加して1カ月ほど経ち、そろそろ馴染んできた頃でしょうか。

アオイ:仕事にはだいぶ慣れたけれど、もっとコミュニケーションをいい感じにしたいと思うんだよね。雰囲気を良くしたいっていうかさ。

ポワワワ

なぞ:謎の生命体「なぞの生命体」です。連載5回目ですが、いまだに謎の生命体です。

アオイ:この急な登場にもだいぶ慣れてきたな。というか、今ちょうど来てほしかったんだよね。

なぞ:それは嬉しい。どういうことでございましょう。

アオイ:チームの雰囲気をもっと良くする技とかある?

なぞ:なるほど、すばらしい心がけですね。チームの雰囲気が良ければコミュニケーションもスムーズになり、業務効率や成果も上がりますからね。

アオイ:そうそう。でもどうしたらいいのかわからないんだ。

なぞ:それでは「ほめ上手」をめざしてみるのはいかがでしょう。

アオイ:たしかに、ほめ上手がチームに一人でもいれば、雰囲気は良くなりそうだよね。ああ~~~でも~~~~

なぞ:どうしました?

アオイ:私、ほめるの苦手なんだよね。ほめようとしたらなんかエラそうな言い方になっちゃうし、そもそもそこまで親しくない人のことを、どうやってほめたらいいかわからないしさ。

なぞ:なるほど。でも「ほめたい気持ち」はあるってことですよね。それは素敵ですよ。それでは今日は、あまり親しくなくてもできる、しかもエラそうにならない「相手の良いところの見つけ方、ほめ方」をお伝えしましょう。

アオイ:お願いしまーす!

スライド1

なぞ:では「良いところを見つける方法」と「それを伝える方法」の2ステップで説明しますね。アオイさん、相手をどうほめていいかわからないと言っていましたね?

アオイ:そうそう。だって、すごく親しい人とか付き合いの長い人ならともかく、そうじゃなければ何をほめたらいいのかわからない。

なぞ:たしかに、そこまで親しくない人のことなんて、そう簡単にはわかりませんよね。なので……

スライド2

なぞ:相手の「人」そのものというよりは、その人がしている「行動」に着目するのがポイントです。やっていること、言っていることなど。

アオイ:なるほど、その人のことを深く知らなくても「今、やっていること」「今、言ったこと」ならわかるもんね。

なぞ:そういうことです。そして、それを伝える時のポイントですが……アオイさんは、エラそうに聞こえるのが気になると言っていましたね。

アオイ:うん、特に目上の人なんかだと、私なんかが言うのも違うかな~と思って、結局黙ってしまうのさ。

なぞ:言われたら相手の方も嬉しいはずなのに、ちょっともったいないですよね。エラそうに聞こえない伝え方のポイントはこちらです。

スライド3

なぞ:なぜエラそうになるかというと「人に対する評価」を伝えるかたちになるからなんですね。そうではなくて「相手の行動に対する自分の気持ち」であれば、謙虚に伝わりますよ。

アオイ:人じゃなくて行動を見て、評価じゃなくて気持ちを伝えるってことね。言いたいことはわかるけど、イメージがわかないよ~

なぞ:では、例を。今日初めて会ったとある先生が、素晴らしいお話をしてくれたとします。その先生をほめるとしたら、どんなふうに言ったらいいでしょう?

アオイ:うーん……「先生は素晴らしいお話をする方ですね!」? やっぱりこれだと上から目線っぽいんだよなあ。

なぞ:ではまず「人」ではなく「その人がやったこと」に言い換えてみてください。

アオイ:「先生」ではなく「先生のお話」ってことかな?

なぞ:そうそう。そして「素晴らしい」という評価っぽい言葉を、自分の気持ちに言い換えてみると?

アオイ:ためになったとか、感動したとか、そういうこと?

なぞ:そのとおり! 例えばこんなふうになります。

スライド4

アオイ:なるほど。「行動」と「気持ち」を表す言葉をピックアップして、それを組み合わせると良さそうだ

なぞ:そうですね。では、上司から仕事の手順を教えてもらった時、上司の教え方がうまかったら何とほめますか?

アオイ:えーっと、ほめる対象の行動は「仕事を教えた」ということ。そして、教えてもらった私の気持ちは……

なぞ:うんうん、いい感じです。では、アオイさんが考えている間に、読者の皆さんに正解例をお見せしますね。

スライド5

なぞ:「教え方が上手」というと相手に評価を下しているようにも聞こえますが「わかりやすく教えていただいた」「助かりました」と自分の目線で気持ちを伝えると、謙虚さと感謝の気持ちを表現できる伝え方になります。

アオイ:ありがとう、なぞ! 教え方がうまいね! じゃなかった、わかりやすく教えてもらって助かったよ!!

なぞ:うふふ、さっそく実践していますね。明日からのアオイさんとチームの雰囲気の変化が楽しみです。

――というわけで、北村朱里のマガジン「明日の仕事が楽しみになる ことばコミュニケーションのタネ」今回はここまで。次回11月28日更新のテーマは「覚えてもらいやすい仕事の手順の教え方」です。お楽しみに!

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