ポジティブに伝える言葉のチョイス~ことタネvol.1~
――ここは、とある会社の、とあるオフィス。そこにいるのは、人間の会社員「アオイさん」。なんだか嬉しそうですよ。なにがあったのでしょう。
アオイ:入社三年目の私も、いよいよ来月から初めてのプロジェクトチーム参加か~! ちょっと緊張するけど楽しみだな。
アオイ:これまでよりもたくさんの人と関わることになるから、今のうちにコミュニケーションスキルを上げる何かをやっておきたいな。でもどうしたらいいんだろう……
ポワワワ
???:アオイさん、こんにちは
アオイ:なに? 誰?
???:私は、なぞの生命体(以下、なぞ)です。
アオイ:(以下、なぞ)も自分で言うんだ。親切か。
なぞ:アオイさんは「コミュニケーションスキルを上げる何か」を求めているんですね。それも、来月までという短期間で。
アオイ:そうなんだよね。どうしたらいいかな。
なぞ:(すんなり受け入れるんや)
なぞ:それでは今日は、明るい性格のアオイさんにぴったりの「ことばコミュニケーションのタネ」ひとつ差し上げます。
アオイ:ことばコミュニケーションのタネ?
なぞ:言葉を使ったコミュニケーションをもっと良くするためのきっかけのことです。
アオイ:なるほど、きっかけだから「タネ」ね。
なぞ:そうです、だから育てるかどうかは、アオイさん次第ですよ。
アオイ:了解! タネください!
なぞ:今日の ”ことタネ” は「ポジティブに伝える言葉のチョイス」です。
アオイ:(さっそく略しとるな)それって、どういうこと?
なぞ:こちらを見てください。
なぞ:例えば、コップに入っている水とか、何かの締め切りまでの時間でもいいんですけど、量や数は同じでも「もうこれしかない」より「まだこれだけある」と伝えたほうが前向きに捉えられます。
なぞ:このように、事実は同じでも、言葉の選び方によってポジティブに伝えられるんですね。いつも物事をポジティブに捉えて伝えている人は周りを明るくする。だから新しい人間関係にも受け入れられやすくなるし、助けてもらえること、協力してもらえることも増えますよ。
アオイ:それはこれから新しい環境に飛び込む私にはぴったりだ。もっと教えてください!
なぞ:では一緒に考えてみましょう。例えば「派手な服装」。これをポジティブに言い換えるとしたら、アオイさんならどうしますか?
アオイ:たしかに「派手」と言われるとディスられているような気がするかも。ううん、なんて言ったらいいんだろう……
なぞ:私は、こんなふうに考えました。
アオイ:「華やか」か! これなら褒め言葉として受け止められそう。
なぞ:ポイントは事実を変えずに表現だけ変えることですよ。ではこんな感じで、あと3問、考えてみましょうか。
■ポジティブに言い換えてみよう
1.地味なデザイン
2.堅苦しい人
3.狭い部屋
アオイ:……わかったよ!
なぞ:ありがとうございます。さすが早い。では、回答例として私が考えてきたのを見てください。
なぞ:「地味なデザイン」は「シンプルなデザイン」または「落ち着いたデザイン」などと言い換えるとよいと思います。
なぞ:「堅苦しい人」は「しっかりしている人」とか「堅実な人」「頼りになる人」なんかがいいですね。
なぞ:「狭い部屋」を私は「コンパクトな部屋」と言い換えてみました。もちろん、私の答えはほんの一例です。事実を変えずに表現をポジティブに変えていれば、他の言い方でもいいんですよ。どうでしたか? アオイさん。
アオイ:私もだいたい同じ考えでした! 楽勝楽勝~
なぞ:ふふふ、そうですか。でも、次回からはちょっとずつレベルアップしますからね。このマガジン、全10回の連載で毎週日曜の19時頃に更新します。
アオイ:告知までしてくれるんだ。便利か。
なぞ:それでは、今回のタネをヒントにしてポジティブに伝えることを続けてくださいね。次回、また会いましょう。
ポワワワ
アオイ:また来るんだ。
――というわけで、北村朱里のマガジン「明日の仕事が楽しみになる ことばコミュニケーションのタネ」次回10月31日更新のテーマは「リスペクトのキモチが伝わる話し方」です。お楽しみに!
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