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最初の志

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割り稽古

点前の基本的な動作を、部分ごとに行うことを割り稽古といいます。帛紗を捌く姿はお茶を続ける上で一生ついてくるものです。ほんの少しの緩みから無駄な仕種、不自然な癖が付いてしまいます。後からそれを直すには相当の苦労が必要になりますので、焦らず慎重に体に覚えさせましょう。初めのうちは帛紗を綺麗に畳もうという意識が出てしまいます。帛紗より自分自身の姿勢、指先が綺麗に見えるよう意識しましょう。そうすれば帛紗は

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拝見の仕方

お茶を頂き、最後に客は茶道具の拝見を所望します。はじめは拝見の所作を身に付けることが重視で、道具の良さを感じることは難しいと思いますが、その道具の作ぶりや時代など、徐々に道具を見る楽しさも身に付きます。すばらしい道具であれば手に取るほど美しさが感じられ、亭主も同じように感じていたことにも気づけるはずです。道具を通して亭主の心を知ることができるのです。心を込めて出された道具ですから、客も心を込めて丁

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コラム:茶を点てるポイント

茶を知ること

昔は抹茶を購入するには、茶壺を茶師に預け注文した葉茶を詰めて届けてもらうものでした。今では細かく挽かれたお茶が缶に詰められ、ネットで手軽に求められまして、産地も京都は宇治、九州、静岡と茶園は様々ありまして、いろいろ試みることができます。抹茶に親しみがないと、お茶の味がただ苦いと勘違いしている方もいると思いますが、お茶の味には、苦みの中に甘さがあり、爽やかさが感じられ、香り豊かなもの

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コラム:美味しいお茶の点て方

抹茶は日本茶の専門店やデパートで求めることが出来ますし、最近ではインターネットや通信販売でも気軽に注文できます。ですが、ビニールのパックに入っている抹茶を開封して、そのまま点ても上手く点てることができません。泡がうまく立たず、抹茶が固まり玉になることがあります。
使う前に抹茶を濾すことで美味しいお茶を点てることが出来ます。
古くより利休形の茶篩箱(ちゃふるいばこ)がありますが、専門店に行きますと手

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コラム:炉と風炉

茶道の点前は二つのスタイルがあります。五月の初風炉から十月の名残り(なごり)まで風炉で点前をしまして、十一月の炉開きから四月の炉別れまで炉で点前をします。

​風炉

茶道の起源は風炉からはじまったと言われております。鎌倉初期に臨済宗の僧である南浦紹明が宋の径山寺から仏具として風炉と台子皆具一式を持ち帰ったものを筑前の崇福寺に伝えられています。その当時は神仏に供えるといった儀礼的な要素を持っており

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稽古に必要なモノ

稽古に必要なモノ

初日、不安と期待を抱きながらお稽古場に向かわれることでしょう。誰もが一度は通る道です。心配なさらず、わからないことは質問してみましょう。

お茶といえば着物のイメージですが、お稽古の時は洋服でも構いません、ただジーンズは畳を痛めることになりますし、茶室に相応しないと考えられますのでご遠慮下さい。ミニスカート、ノースリーブ等も茶室に相応しないと考えられています。そして、素足に畳の上では不快となります

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稽古の心得

稽古の心得

茶道は敷居が高いというイメージがあると良く言われます。。。確かにその通りです。そして、高いのは敷居だけでなく、先の目標はもっと高い所にあります。そこに行くためには様々な道が枝分かれしています。例えば、その道が侘び茶を志すことだとしたら、それはそれは先が見えないほどの高さであります。ですから、敷居の高さはホンの少しです。少しぐらい上がってみるのは如何でしょう。
茶道といえば着物ですが、稽古の時は洋装

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お茶に親しむことで、

お茶に親しむことで、

ココロザシ

 「志」とはとても堅く感じると思いますが、それは知らず知らずに生まれています。
茶道をはじめるきっかけが何にしろ、「お茶のお稽古をはじめようかな」と思った瞬間や、友人から「お茶のお稽古しない?」と進められた瞬間から、茶道の道に進んでいるのです。近道、回り道、時には道に迷うことがありましても、その後の道はその人によって創られ、その人によって選べるのです。
振り返れば学生時代の修学旅行や

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