拝見の仕方

お茶を頂き、最後に客は茶道具の拝見を所望します。はじめは拝見の所作を身に付けることが重視で、道具の良さを感じることは難しいと思いますが、その道具の作ぶりや時代など、徐々に道具を見る楽しさも身に付きます。すばらしい道具であれば手に取るほど美しさが感じられ、亭主も同じように感じていたことにも気づけるはずです。道具を通して亭主の心を知ることができるのです。心を込めて出された道具ですから、客も心を込めて丁寧に扱い、拝見しなければなりません。そして、道具の説明・作者・銘などを聞かせられると、さらに喜びがふくらみます。その時の季節、茶会の趣向、亭主の思いが込められた茶道具を拝見することで、その心も拝見できます。

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