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稽古の心得

茶道は敷居が高いというイメージがあると良く言われます。。。確かにその通りです。そして、高いのは敷居だけでなく、先の目標はもっと高い所にあります。そこに行くためには様々な道が枝分かれしています。例えば、その道が侘び茶を志すことだとしたら、それはそれは先が見えないほどの高さであります。ですから、敷居の高さはホンの少しです。少しぐらい上がってみるのは如何でしょう。
茶道といえば着物ですが、稽古の時は洋装でも構いません。皆さまがイメージする茶道は着物を着て点前をしておりますでしょうが、帛紗を付けられるように腰紐を巻くかベルトのような物を付ければ差し支えなく点前をすることが出来ます。また、学生であれば制服・ジャケットのポケット、スカートのベルトで帛紗が落ちることなく付けば構いません。ただ、どのようは服でも構わないと言う訳ではありません。ジーンズ・作業着は茶室に相応しくないと考えられてきましたのでご遠慮下さい。ショートパンツ、ミニスカート、ノースリーブ等も相応しくありません。そして、畳の上では素足も不可で白い靴下を履くことを厳守して下さい。また、カフス、指輪、イヤリング、ピアス、ネックレスといったアクセサリー類は、茶道具を傷つける恐れがあるので外します。時計・携帯電話の所持もいけません。茶室は俗世とのつながりが無い空間と言われています。時間を気にするだけで世の中とのつながりが残り、携帯電話がマナーモードであったとしてもつながりは残ります。茶室に相応しい心構えと身だしなみを整えることは大切なことですので気をつけましょう。
稽古をはじめますと、そこには先生がいるはずです。稽古事では『師を恐れすぎてはいけない。慣れすぎてもいけない』と言います。恐れますと習うことができず、馴れすぎても習うことができないのです。師と弟子の関係は亭主と客の関係にも相通じます。客に対して恐れすぎても慣れすぎてもいけません、茶席は常に敬い合う心があり豊かな調和のある空間であります。心がすれ違えば席中の和が乱れてしまいます。茶道の稽古は、ただ手順の稽古ではなく師と弟子の関係から和の心、敬う心を身に付けることが出来きます。心の鍛錬も積み重ねていることを意識して下さい。

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