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のらねこ日記 ㊸
○○太郎
現在、わが家では、猫さんををきらしているので、昔々の猫の記憶をしぼりだして書いてみます。
私の通った大学は、universityではなくcollegeで、そのちっさいキャンパスに
1匹の野良猫が住みついていました。
白っぽい猫でしたが、全体的によごれていて、うす灰色でした。(写真で見直すと、茶トラ?のぶちが入っているような)
その名は『○○太郎』
(○○には、大学名が入ります)
学食の厨房から残り物をもらっているらしく、いつも大学の敷地内にいて、学生からなでられても、喉ゴロゴロも、頭スリスリもしない、何の反応もない猫でした。
『誰かが実験用の薬品を投与したせいだ』とか『✕✕部の連中がビールを飲ませているからだ』など、噂がいろいろありましたが、とにかく何の反応も抵抗もしない子だったので、よくイタズラ書きをされていました。
ある時は、立派な眉毛を描かれていたり、胴体に学生の個人名が書いてあることもありました。
イタズラ書きは、おもにマジックインキで描かれていましたが、自分でなめてきれいにしていたのか、日にちがたつと、消えていました。
極めつけは、当時の学長の悪口が書かれていたことがあり、『これ、大丈夫なのか?』と、ちょっと○○太郎の身を案じましたが、特に大学側が何かするわけもなく、しばらくの間、○○太郎は、学長の悪口を背負ったまま、悠々とキャンパス内を歩きまわっていました。
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