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のらねこ旅日記≪ライジングサン≫

  初めて夏フェスに参加してから2年後、私はまたライジングサンロックフェスティバルに行くことにしました。
今度は、好きなバンドさんが4組出るので、じっくりと観たいし、ついでに旭山動物園にも行ってみたいと思いました。
なので3泊4日で札幌にホテルをとって、行きは札幌着、帰りは旭川発で旅行計画を立てました。
  1日目、会場は生憎の雨でした。
おまけに気温も低く、雨宿りできる場所も少ないので、雨の中私は雨カッパ姿で暖かい汁そばを立ち食いしました。
雨が入るので汁そばは、あっという間に冷めました。
『こういう時は、やっぱりテントがあるといいな、次は検討しよう』と思いました。
足元もかなりぬかるんでいて、所々にある手洗い場には
『泥や芝で排水口が詰まるので、足は洗わないで!』と書いてありました。
  1日目はオールナイトではないので、私は目的のアーティストさんのライブが終わると、さっさとホテルに戻りました。
会場からシャトルバス→地下鉄で札幌に戻った時、札幌駅でサンダルを片方ずつ履いて片足裸足の若いカップルさんが歩いていました。見るからにフェス帰りで、1足のサンダルを分けあって履いているようでした。
『靴どうしたの?なぜ分けあう?いっそのこと彼女さんに両方履かせて、彼氏さんは裸足でいいんじゃないの』と思いました。
  2日目は天気も回復し、私はまたレジャーシートエリアに場所をとって、あっちこっち会場内をフラフラしながら、フェスを楽しみました。
  フェスの楽しいところは、通りすがりに聴いた曲が意外と好みだったりして、なんかいい拾い物をした気持ちになるところです。
今回は一番遠くの小さいステージまで行ったりしました。
  前回よりもテントエリアを増やしたらしく、だいぶ奥のほうまでテントが設営されていました。
その時ちょっと気になったのが
『トイレの数が大して増えていないかも?』ということでした。
この会場は、普段空き地なので、トイレは全部仮設トイレでした。
メインステージに近いトイレが一番数が多いのですが、人も沢山ならぶので、私は奥のテントエリアのトイレを利用していました。
でも、夕方ごろになると、一つ二つと使用禁止の✕がテープで貼られたトイレが増えてきて、深夜に行った時には10個位あったそのエリアのトイレが全部使用禁止になっていました。
その時は『あぁ、そうなのか、ちょっと不便だな』ぐらいにしか思っていませんでした。
  今回、私が一番観たかったバンドさんの出番は午前4時でした。
レジャーシートの寝袋で仮眠をとった
私は午前3時半ごろ起きて、とりあえずトイレに行こうとしましたが、メインステージ近くのトイレは大行列でした。
よく見ると、ここでもいくつか使用禁止になっているトイレがあり、今からならんでも30分以上はかかりそうでした。
『これは、なかなかヤバい状況なのでは』そう考えた私は、自分のシートに戻ると、帰り支度をして、荷物を全部持って4時からのステージに行きました。
幸いライブ会場はあまり混んでいなかったので、荷物を足元に置いて、私はライブを楽しむことができました。
そしてライブが終わると、日の出を待たずにそのまま出口に向かい、シャトルバスで会場を離脱しました。
  途中にあるコンビニには駐車待ちの車の列と店内のトイレにならぶ人の列が見えました。
バスが着いた地下鉄の駅はまだ始発前でシャッターが閉まっていたので、私はタクシーを拾ってホテルに戻りました。
やれやれでした。

  このトイレ不足で、やむを得ず、そこらの茂みで用を足した人も多くいたそうで、この件は地元新聞にも載りました。
さらに、運営に対して保健所から指導が入ったとか、土地所有者が運営に土地の現状回復を申し入れたのだとか、一悶着あったようです。
運営も翌年から、くみ取りの回数を増やせるように、トイレの配置を変えてバキュームカーが会場の外側から作業ができるようにしました。
(トイレの数を増やそうとすると、道外から持って来なければならず、輸送コストがかかると言っていました)

  それ以来、大規模イベントに参加する時は、真っ先にトイレの場所と数を確認するようになった私でした。




  





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