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スクラムプロダクトオーナーとして意識していること

こんにちは、株式会社Relicの北川です!
今回はスクラムプロダクトオーナーとして意識していることをまとめてみようと思います。

対象とする読者の方

  • スクラムに興味がある方

  • スクラムプロダクトオーナーについて知りたい方

  • スクラムプロダクトオーナーで悩んでいる方

スクラムプロダクトオーナーに求められる責任とスキル

まずは前提としてスクラムプロダクトオーナーに求められる責任とスキルについてお伝えします。
スクラムマスターについてはこちらでまとめていますのでご参考にしてください。

スクラムプロダクトオーナーについてもこちらで少し触れています。

一般的にスクラムプロダクトオーナーの責任は以下の通りです。

  • プロダクトの価値を最⼤化することの結果に責任を持つ

  • プロダクトバックログ管理に責任を持つ(PBIを作成し並び替え明確に伝える)

そしてスクラムプロダクトオーナーに求められるスキルは以下の通りです。

  • 一貫性のある決断力

  • 決断するための情報収集力

これらはROI(投資対効果)を最大化するためにあります。
効果を高めるために情報を集め、リスクやコスト、不確実性を決断することが求められます。
ROI は Return Of Invest のことで Return(効果) ÷ Invest(投資) で求められますが、そのどちらもコントロールがしにくいのでバランス感覚が必要です。
夢ばかり語っていてもダメ、コストだけコントロールしていてもダメ、ROIを最大化するために効果価値と投資コストのバランス感覚が重要です。

WhatとHow

スクラムプロダクトオーナーはWhat(何)=プロダクトの機能とその効果価値など、に責任を持ち、Howに責任は持ちません。
How(どうやって作るか)=プロセスやツール、フロー、は開発メンバーの権利でありそこに口出しは出来ません。
ここに対して口出し出来てしまうと、スクラムプロダクトオーナーの力が強すぎて開発メンバーの自律性が損なわれ、指示と管理(マネジメントよりコントロールのニュアンスが強い)の関係になってしまうからです。

スクラムプロダクトオーナーはプロダクトバックログアイテム(PBI)でWhat(何)=プロダクトの機能とその効果価値など、を開発メンバーに伝えます。
プロダクトバックログアイテムは下記の要素に沿って書くと良いものになります。頭文字を取ってINVESTとなります。

  • I(ndependently):独立している、依存しない(少ない)

  • N(egotiatable):交渉可能

  • V(aluable):価値のある

  • E(stimatable):見積もり可能

  • S(mall):手頃なサイズ

  • T(estable):検証可能

スクラムプロダクトオーナーとして意識していること

さて前置きは以上で本題である、スクラムプロダクトオーナーとして意識していることをお伝えしたいと思います。

”心理的安全性”を活用した情報収集

スクラムプロダクトオーナーに求められるスキルの1つに”決断するための情報収集力”があります。
書いてしまうと特筆することもないように思いますが、ある言動で情報が勝手に集まってきます。
2012年にGoogleが行ったプロジェクトアリストテレスで一躍有名なワードになった「心理的安全性」を活用します。
※「心理的安全性」の説明については省略します。
スクラムプロダクトオーナーが率先して「心理的安全性」の概念における4つの不安(無能だと思われる不安、邪魔をしていると思われる不安、ネガティブだと思われる不安、無知だと思われる不安)を不安でないことを体現していきます。
例えば自ら無知、無能であることを前提に開発メンバーから教えてもらうようにします。
「ここについて私は分からないので教えてください」、「私はここでこんなミスをしましたよ」ということを積極的に発言していきます。
そうすると「こんなことも言っていいんだ」と自然と対話が増え、情報が勝手に集まってくる状態になります。

またここもバランス感覚になってしまいますが、どんなことでも”傾聴”することにします。
しばしば「チームの時間を使ってしまうことなるから発言しない」という考えが出てきますので、なんでも発言して良いように、くだらない話をしたり、いわゆるアイスブレイクをすることも率先してやります。
ここで注意しなけばいけないことは「手短」にすることです。バランス感覚が重要なので長々と話してしまってはいけません。
チームや状況にもよりますが、「私もこんなことを言ってもいいかも?」と思われるぐらいのボリュームにするのがベストです。

また「否定的な発言なので控える」という考えも出てきます。
ポジティブであるとより良いとは思いますが、チームのため、プロダクトのための発言であればここでも”傾聴”します。
ありがちですが、ネガティブな発言の後は必ず”対案”を提示することを心がけています。「ここはこういう理由で良くないですが、こういうふうにするともっと良くなるのでやってみましょう」とすると良いでしょう。
そうなると”対案”がないと発言しなくなるのでは?と思ってしまいますが、そこはスクラムプロダクトオーナーが率先して"対案"を一緒に考えてみましょう。
開発メンバー「ここはこういう理由で良くないです」
スクラムプロダクトオーナー「こういう風にすると良くなりそうじゃないでうすか!?」
こうすることで、プロダクトのアイディアが集まりイノベーションが起きやすくなります。
それだけでなく、その人自身も自分らしくあり続けられるので、自然体で向き合える状態になります。

こうやって情報を集めて決断をしていくということになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はスクラム開発におけるスクラムプロダクトオーナーで意識していることをまとめてみました。
改めて見直してみるとスクラムプロダクトオーナーに限らず開発チーム全体が少し意識するだけでチームが良くなり、プロダクトがより良いものになりそうですよね。
プロダクト開発、アジャイルな開発、スクラムフレームワークはこれからも続けていきますので、また何かご紹介出来そうなことがありましたら記事にしたいと思います。

最後に

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