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再び巴黎 ルーブル美術館・コンコルド広場・チュイルリー公園編

12月30日 日曜日

シャンゼリゼ大通り長かった。コンコルド広場手前の道路も広いし、信号無視して歩行者も電動キックボードも電動自転車もすいすい行ってしまう。事前に交通法規も調べて来ればよかった。電動キックボード、あれ乗りたい。

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コンコルド広場を突っ切り、チュイルリー公園の門へ。そこにある売店でピザパンと水を買う。一つ、というジェスチャーで立てるのは人差し指ではなく親指である。このジェスチャー慣れない。なんか恥ずかしい。

チュイルリー公園の噴水周りには白い生地が背もたれと座に貼られたパイプ椅子が並んでいる。辺りはセーヌ川からカモメが飛んで来て、旋回している。噴水が落ちる池には鴨も浮かんでいる。

噴水の周りは埋まっていたので、オランジュリー美術館寄りの椅子で食事をとる。多い。

冬に日焼けの心配をするなんて雪国暮らしではあり得ない。快晴。眩しい。気温も暖かいのでマフラーや帽子も要らないから日を遮れない。高層ビルなどの高い建物もない。

噴水広場から東へ伸びる道を進む。両脇は庭園。並木やカフェ、コート、池。

ちょうどいい緑。木の茂み同士の感覚がちょうどいい。鬱蒼としていない。山や森が鬱蒼としているのは圧倒させられるが、人工物が鬱蒼としていると落ち着かない。なんて押しつけがましい、または恩着せがましい緑だ、と。そんな緑は一体どんなニーズに答えでデザインされたんだろうか。

また広場がある。カモメが飛び交い、椅子でくつろぐ人もいっぱい。人物の彫刻。焼き栗を売っている台車。腰にエッフェル塔の置物をわさわさ下げた黒人たち。

その先がルーブル美術館。

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大混雑である。入り口の係員に聞いてみたら、英語で来年来てねと言われた。

「ticket?」

と、ダフ屋に声をかけられた。彼は答えを待たずにすぐに立ち去った。

写真をとっている人がいる。カメラの人、スマホの人たち。スマホで写真を撮っているアジア系統の出で立ちは目に留まりやすい。自分と系統が近いからだろうか。

振り替えるとチュイルリー公園の観覧車がある。その下にクリスマスマーケットが開かれている。セーヌ川を渡ればオルセー美術館、ゲートまで戻ればオランジュリー美術館がある。私はクリスマスマーケットを選ぶことにした。

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ヒュッテが並ぶ広場に赤い絨毯が敷かれ、樽のような高いテーブルに肘をついて寄り掛かりながら軽食と談笑を楽しむ人で賑わう。強烈な匂い。ラクレットチーズとワイン、マッシュルームとクリーム、エスカルゴのガーリックバター。中でもチーズとワインの匂いが突出している。煙草の匂いよりアルコールの匂いが私は駄目だ。少しの間、暖かい食べ物の屋台から離れて、雑貨やお菓子の屋台を見た。

ヒュッテは撮影を断っているという注意書きがあるところをいくつか見かけた。とても綺麗な色使いのお菓子屋があったから残念だ。ポップや極彩とは違う、カラフル。でも、彩りの放つ印象は優しい。ギラギラしてない。カワイイとも違う。とても自然。幸せなな感じのお菓子屋。

観覧車以外にもアトラクションがたくさんある。これらは移動遊園地だろうか、常設だろうか。

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肖像権に配慮して写真は無いが、逆バンジーみたいなやつ。ホーンテッドマンションみたいなやつとか、バーチャルリアリティを使ったアトラクション。小さなゴーカート。アイススケート。リンクはブレードで削れた氷の粉だらけで白くなっていた。

サンタクロースと写真が撮れる。一回30だか40ユーロ。なぜか隣にアバンギャルドなデザインのエルサの着ぐるみが手を降っていた。講義で見たフランスのアニメーションのキャラのような個性的な目付き。目と口の縁取りが直線的で濃いめ。苦笑した。

すぐ隣にトナカイ。鼻が欠けてる。

またすぐ隣はジオラマだ。私が中に入った時、写真を撮っている人が二人いた。

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これはどうやって見たらいいんだろう?

ワンシーン? それとも、いくつものシーンをまとめてる? 桶の子供と母、手を繋いでいる子供と男、どちらも存在感が同じくらいに見えるんだけど何故だろう。

ジオラマの掘っ立て小屋を出てからヒュッテを見て回る。キャンドル、針金細工、写真立て、写真、アクセサリー、ランプシェード、オーナメント、置物、アジアン雑貨。

いいネックレス。シックな濃い色の丸いチャームに、酸化したような加工がされた歯車とボルト、花、色石のパーツ、ヴィンテージチケット風の彫り、チェーンは金色で華奢。

歯車のモチーフがいいと思う。一度、そんなモチーフのアクセサリーを探していた時、図書館でたまたまスチームパンクの写真集を見つけた。あそこまで徹底するのではなく、普段着にポンと取り入れたいんだよな。ごつい歯車のイヤーカフだけとか。

とはいえ、アクセサリーは造形なんだよな、自分の感覚だと。装身具っていう意識が自分には希薄。見ているのがしっくり来る。着けたら見えないし。アクセサリーって、見たら着けたくなるデザインに設計されてると思うが、やっぱり造形……。

アフォーダンス。例えば、ボタンはボタンの形自体が「押して」というメッセージの発しているデザインになっている。ということを人類学の講義で習った。私は、アクセサリーからのアフォーダンスを違う風に受け取っている。

食事をとる。エスカルゴとパンとマッシュルームのクリーム煮は旨い。

今日見かけた、自分と近い系統の人たちが過る。写真を取り合う男女。ぴったり寄り添い合う男女。この男女は距離が違う。前者は堂々としている。寄り添い合うというより並んでる。後者は本当に寄り添い合う。お互いの手元の紙やスマホを見ながら、うんうん頷き合う。後者の人たちは合理的な気がする。イベントや観光施設、美術、もしかしたら英語かフランス語もできたりして、そんな前知識があって、なんか寄り添い合っててなよなよした雰囲気だけど、しっかりしてそう、神経が。

初日に見かけた女三人組はよかったな。きりっとした化粧と出で立ちで、4区の通りを並んで歩いてて。カラッとしてた。

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コンコルド広場、シャンゼリゼ大通り、凱旋門まで徒歩でまた戻る。電動キックボードに次は乗りたい。その辺に乗り捨ててあるのを拾って乗るらしいが、よくわからん。

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路線バスでモンパルナス駅へ戻る。30分はかかる。

コインロッカーから荷物を引き取り、共同ドミトリーへ向かう。



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