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あやかし旅館の若女将 ~清水優菜の妖な日常~第五話 「流行りものには乗っかります!」

第五話 「流行りものには乗っかります!」

 
 ハロウィンが日本でも盛り上がるようになったのはいったいいつからなのだろう。少なくとも私がまだ幼い頃は今ほどにはイベントとして注目されてはいなかったようにも思う。最近ではハロウィンといえばお化け、とりわけ西洋の吸血鬼や魔女やゾンビ(ゾンビが西洋なのかはちょっと疑問だけど)などの仮装をして夜の街へと繰り出すのが定番となっている。

 そんな世の中の風潮にこちらも上手いこと乗っかりたいところではあるけれど、いかんせんこの竜泉閣があるのは町から遠くはずれた山の中である。渋谷の真ん中のスクランブル交差点ならともかく、こんな奥深い山の中で仮装なんてしていたら本当に幽霊かと思われてしまうかもしれない。
 いや、そもそも<あやかし>が出る旅館に住んでいていまさら幽霊うんぬんの話をするのもおかしな気もするのだけれど、しかしあやかし旅館と幽霊旅館だとだいぶ言葉から受けるイメージが違ってくるから不思議だ。

「まあ、そう考えるとまだましな方なのかもね」
「何の話?」

 受付カウンターの裏側で帳簿への入力を黙々とやっていた私は、思わず心の声が漏れていたらしい。隣に座って今月の予約表とにらめっこをしていた継春が眉間に深くしわを寄せたままでこちらを向いて聞いてきた。どうやらかき入れ時の秋口にさしかかるというのに予約の伸びがかんばしくないらしく、最近はいつ見ても難しい表情をして考え込んでしまっているようだ。
 結婚相手としてはもう少しパートナーには穏やかな表情をしていてもらいたいところなのだけど、一方で共同経営者としては同じ表情をしたくなるのだから、難しいものである。そんな内面の葛藤もありつつ、私は継春に話しかけた。

「いや、ハロウィンの季節だなぁと思って」
「ああ、そうだね。最近だと日本でもずいぶん盛り上がってきたよね」
「そう、そこなのよ」

 私は我が意を得たり、といった表情でずびし、と継春を指さす。突然の私の行動に目を白黒させている彼にたたみかけるようにして私は提案を投げかけた。

「竜泉閣でもハロウィンをやってみようよ」

♨♨♨

「いいじゃん、面白そうじゃない。私はやってみたいけどな」

 お客さまがチェックアウトした後の部屋で使用済みの布団を片付けながら、いかにも興味津々と言った顔で莉子ちゃんが言ってくる。うんうん、莉子ちゃんならきっとそう言ってくれると信じてたよ。私はちゃぶ台の上に残された飲みさしのお茶が入ったお茶碗やら急須やらをまとめてお盆に載せながら、ぶんぶんと勢いよく首を上下させて同意を得られたことの喜びを表現する。私のその態度から莉子ちゃんは何かを察したらしい。

「その様子だと、継春さんにはいまいち賛成してもらえなかったみたいね」
「そうなのよ。継春ってば『あのね優菜ちゃん、知ってると思うけどうちは温泉旅館だよ?』なんてちょっと哀れんだ感じで言ってくるのよ」

 私はここぞとばかりに口をとがらせて文句をつらつらと述べる、述べながらも部屋の後始末を進める手元が止まることはないのは、短いながらもこれまで積み重ねてきた若女将としての経験のたまものだろうか。

「まあ、継春さんの言うことも分かるけどね」

 憤慨する私をたしなめるように莉子ちゃんが言ってくる。二人に言われるまでもなく、もちろん私だって分かってはいるのだ。この竜泉閣、私が言ってしまってはなんだけど、あちらこちらでかなりの年季を感じさせる建物だし、調度類の雰囲気だってお世辞せじにも今風ではない。そんな旅館が安直にハロウィンに乗っかろうとしたって、お客さんに見透かされるのが関の山だということは私も充分に理解しているつもりなのだ。
 私はそれでも、いや、それだからこそ何かをやらなければいけないと思っている。ただでさえ旅行以外の楽しみが世の中に満ち溢れている今の時代に、すこしでも来てくれたお客さんに楽しんでもらおうとするのは間違ったことではないんじゃないかと思う。
 私はそれを頑張って莉子ちゃんに伝えようとするけれど、莉子ちゃんには「まあ、無理しないようにね」とするりとかわされてしまった。

 うう、いいもん。私には板長がいるもん。私はお客さんがチェックアウト済みの各部屋を全て片付け終わったところで厨房に顔を出してみる。

 早々と夕食の仕込みを始めている板長は、こちらに気がつくと作業の手を少し止めて私の話を聞いてくれた。私は板長にハロウィン特別メニューを準備できないかと打診をする。なにしろこの宿の売りのひとつが板長の料理なのだ。これを使わない手はない。

「ハロウィン特別メニューというのは、確かに悪くないアイデアだと思いますね」
「そうだよね!」

 板長の好反応に私は俄然がぜん勢いづく。

「せっかく盛り上げるなら当日だけじゃなくて、その前後もハロウィンメニューにできないかな?」
「……いや、さすがに前後でずっと続けるのはどうですかね」

 さらに勢いに乗って私は追加で提案してみたけれど、しかしこちらについては板長は難色をしめす。

「うちを贔屓ひいきにしてくれているお客さまが楽しみにしている、この時期定番のメニューもありますからね」
「でもそれなら別メニューにするとかはどう?」
「そうですね。確かに別々にするという案もあるかもしれませんが、そうすると食材がだぶつきそうなんですよね。いくら涼しくなってきたとはいえ、食材の管理についてはだからこそ油断は出来ませんし」

 そっか……いいアイデアだと思ったんだけどなぁ。
 確かに板長の指摘はもっともで、食材の廃棄については旅館としても由々ゆゆしき問題ではあるのだ。一般家庭と違って大量に食材を調達する必要のある旅館は、当然の事ながらその分廃棄する食材も多くなってしまう。だからお客さまにはなるべく旅館のご飯はちゃんと食べきって欲しいのが正直なところなのだ。
 そんな中でも板長の料理は予約やチェックインの時にお伺いした要望について細かく対応してくれていると評判でもある。どうしても苦手だったり、アレルギーのある食材を避けてくれるのはもちろんのこと、例えば歯が悪いから料理は柔らかめにしてくれなどといった事細かな点まで出来る限り対応してくれている。
 板長にこれ以上負担をかけてしまうのも申し訳ないと分かってはいるので、私は最終的に引き下がることにした。

 さて、頼みの綱の板長の助力が得られないとなると、私にできることは何だろうか。あらためて考えてみると、継春みたいに経理が細かくできて経験が長いわけでもなく、莉子ちゃんみたいに接客が上手なわけでもなく、板長のように料理が出来るわけでもない私って、この宿にとって、もしかしてあまり役に立っていないのでは……?
 脳裏に浮かんできた嫌な考えをぶんぶんと必死に首を振ってどうにか振り払ったところで、ふと気がついた。
 ……そうか。ここに来てから私がなんだかずっと焦った気持ちでいたのはこの思いがあったからなのかもしれない。いままではなんだかんだ言いながらも皆が優しくフォローしてくれていたから、焦りを感じることはなかった。でも今回の件についてはおそらく私ひとりでやり切らないといけない。だから余計に不安に感じているのだ、たぶん。

 考えにふけってしまい立ち止まった廊下のすみで、私は一人、ぽつりとつぶやいた。

「この際だからあやかしでも何でも手伝って欲しい……」

 そんな私のつぶやきを、こっそりと聞いているモノがいようとは、まさかその時は夢にも思わなかった。

 全面的に賛成されたわけではなく、かといって完全否定されたわけでもなかった私の提案は、暗黙の了解で私が中心となって進めることになった。
 若女将、という経営者側の立場にいるので、厳密に言えば業務命令として従業員に手伝わせることもできるのかもしれないけれど、今回についてはあんまりそれはやりたくなかった。経営の厳しい老舗旅館とはいえ、いやむしろだからこそ皆が常に忙しくしていて、私の思いつきのような企画に手を出す余裕がないのが正直なところだと思う。ので、これはお互いの落としどころみたいなものだと思っている。
 それでもちょっとした作業の手伝いなどは嫌な顔ひとつせずにやってくれるのだから、ありがたいと思うほかない。

 私が出来る範囲として色々と考えてみたところ、思い浮かんだのはちょっとしたスペースの装飾だった。ロビーのど真ん中など宿の中でも特に目立つ部分には大女将の仕立てた生け花が鎮座している。私も資格まで持っている大女将から直接の生け花の指導を受けてはいるけれど、まだまだお客さまの目につく場所に飾れるほどの出来ではないとの自覚はある。
 なので私でも出来るところ、例えば廊下の隅にあるわずかなスペースや、受付カウンターの端っこなどにイラストレーター時代の経験を生かして描いたお化けがおどるイラストや、はぎれ布と毛糸で作った手作りの置物を置くことにした。

 定番のカボチャのお化け、ジャック・オー・ランタンをはじめとしてあっちには魔女、こっちにはミイラ男。そしてその向こうには吸血鬼とデフォルメされた西洋お化けが並んでいる。

 ……こうして改めて見てみると、ハロウィン関係なく、こういう可愛いテイストのものを配置するのがそもそも旅館の雰囲気に合っているのだろうか、という気にもなったけれども……まあいいか。

「あ、かわいいじゃない」

 私が新作のジャック・オー・ランタンをフロントに置いてある卓上カレンダーの横に並べていると、通りがかった莉子ちゃんが声をかけてきた。ちょん、とそのオレンジのマスコットを指でつついて微笑ほほえんでいる。

「こういう手先仕事って優菜はけっこう得意だよね」
「まあね。これでも中学生の時は手芸部で、県のコンクールで入賞したこともあったんだから」

 と、少し自慢をしてみたりする。素直に褒められてなんだかちょっと誇らしい気分だった。莉子ちゃんは指先でマスコットを弄びながらつぶやく。

「だけど、こういう西洋お化けについて、どう思ってるんだろうね」
「なにが?」
「いやだってさ、うちにも元々お化け、<あやかし>達がいるわけじゃん?」
「あー、まあそうだけどね」

 あんまり認めたくはないけど。

「だからさ、その子たちが嫉妬しっとしちゃわないかな?」

 莉子ちゃんの疑問に私は考える。どうなんだろう。彼らにそういった感情はあるのだろうか。
 というか、そもそも感情というものがあるのだろうか? 河童の次郎吉じろきちあたりはなんか考えていそうな気もするけど。お膳幽霊の田中さんはまあ、嫉妬はしないだろう。

 ん?

 そこで私はとあることに気がついた。

 ひのふのみ。順番に指を折って数えてみる。
 まずはお膳幽霊の田中さんでしょ、それから河童の次郎吉に豆腐小僧。唐傘お化けでしょ。それに座敷童のおはなちゃんに……お華ちゃんと一緒にいた黒猫は彼女とセットなのか別口なのか。たとえ別だとしてカウントしてみても、これで六人。彼らの数え方が果たして「人」でいいのかはとりあえず置いておいて、七不思議には満たない計算になる。私は思わずつぶやいた。

「足りない……」
「ん? どうしたの、お皿でも足りないの?」

 莉子ちゃんが私の呟きを耳にして、ふざけて聞いてくる。いやいや、私は番町皿屋敷の幽霊じゃないぞ。そうじゃなくて。

「七不思議には、一人足りなくない?」
「あ、そうなの?」

 莉子ちゃんはそのあたり、あまり気にしていないようだった。一介の従業員である彼女にしてみればそりゃ竜泉閣の怪異が七不思議でも八不思議でも関係ないのだろうけど、なにしろ私はここに居住しているのだ。そこはとても気になるところである。……しかしそうは言っても足りない理由が考えたところで分かるわけでもなく、こちらとしては害をなさなければ御の字かと割り切るしかない。まあ、今まで出会ってきたあやかしのことを思い起こすと、そこまでたちの悪いものではないのだと信じたい。

そんなことを考えているうちにも、だんだんとハロウィンは近づいてくる。やっているうちに楽しくなってきて、私はこのところ暇さえあれば飾りものを作っていたので、最初はぽつりぽつりとまばらにあるだけだったハロウィン飾りは見る間に増えていき、竜泉閣の空きスペースだった場所もかなりにぎやかになっていった。個人的に作っていて楽しいのはジャック・オー・ランタンで、宿のあちこちに佇む明るいオレンジ色が宿の雰囲気を変えてくれているような気がしている。
 竜泉閣では雰囲気を出すために照明として宿の名前と家紋が入った提灯をあっちこっちにぶら下げているのだけど、その下にカボチャの飾りをさらにぶら下げていく。提灯から漏れる明かりに照らされて、より一層オレンジの色味が強調されているようにも見えた。
 ちょん、と指先でつつくと飾りはゆらゆらと揺れる。手探りながらも自分で作ったその飾りたちがとても愛おしく感じられて、私は微笑むのだった。

 宿のホームページのコンテンツでもあるスタッフブログにもちょこちょことハロウィン飾り付けの状況を書くようにしていたこともあり、ハロウィン当日を目前に控えた時期になるとお客様の中にも飾りに目をとめてくれる方が出てくるようになった。ありがたいことにわざわざブログの方にコメントをくださったり、知らずに訪れたとしても反応としてはおおむね好評であったので、私はほっと胸をなで下ろしていた。

 やっぱり全体的な傾向としては小さい子供のいるご家族のほうが反応が良い。いまどきは保育園や幼稚園などでもハロウィンパーティを開いていると聞くし、今の子たちにとってみれば馴染みのあるイベントなのだろう。五歳くらいの女の子からあれほしい、と言われたときは思わず心の中でガッツポーズをしたものだ。もちろん嬉々として進呈さしあげた。

 板長とも諦めずに相談を重ねて、ハロウィン特別メニューは事前予約制とすることにした。これなら事前に準備する食材の量も厳密に見込みをつけて調整ができる。予約が入らなかったらどうしようかと気が気じゃなかったけど、幸いにも三組がハロウィンメニューの予約を入れてくれた。うち一組は若いカップル、もう一組は小さいお子さんのいるご家庭、そしてもう一組は驚いたことにうちの常連である老夫婦の方たちだった。「たまにはこういうのもいいかと思ってね。下手にレストランで食べるよりも、板長のつくるメニューの方が我々に合わせてくれるだろうし」と嬉しい言葉をいただいた。

 盛大に、とまではいかないながらもうちの宿としてはそこそこの盛り上がりを見せている今回のハロウィン。いよいよハロウィンを翌日に控え、各所の提灯にぶら下がったカボチャをひとつひとつ確認しながら私は「明日はよろしくね」と声をかけるのだった。

 今にして思うと、たぶん、私のその言葉を自分に向けられたものとして聞いていたのだろう。

 そして迎えたハロウィン当日の朝。

 朝の掃除をしようとロビーに出てきた私が目にしたのは、たくさんのカボチャたちだった。ぐるりと巡らせた視界のあちこちで、乱ぐい歯の生えた口を大きく広げたジャック・オー・ランタンがケタケタと楽しげに笑っている。私がぶら下げた飾りのことではない。だってそのジャック・オー・ランタンたちの真下には、私が一生懸命に作った飾りのカボチャたちがぶら下がっているのだから。

 と、いうことは。

「これ、もしかして全部、うちの提灯・・・・・・?」

 ぶら下がっているカボチャ一つをつんつんとつつきながら私がつぶやくと、目の前のカボチャはその言葉に対する肯定の返事の代わりに、さらに大きく口をあけ、べろりと真っ赤な舌を出した。ジャック・オー・ランタンが舌を出しているところなんて私は見たことがない。

 私はそこでようやく事態を理解した。なるほど、昨夜の私のつぶやきを聞いていたのね。

 七不思議もこれだけの数に遭遇すると不思議と慣れが出てくるもので、私は驚くよりも先に納得していた。習うより慣れろっていうのはこのことなのかしら。なんだか違う気もするけど、しかし今日は一生懸命に準備してきたハロウィン当日なのだ。

「よしよし。いいでしょう。こうなれば君たちにもしっかりと手伝ってもらうからね」

 開き直った私はぴしっとカボチャたちに人差し指を突きつけると、おごそかにそう宣言した。それが聞こえていたのだろうか、カボチャたちはいっせいにケタケタと声を出さずに笑う。

 突然大量に現れたジャック・オー・ランタンたちではあったけど、さすが竜泉閣の古参スタッフは動じていなかった。朝のミーティングで私が「朝起きたらこうなっていましたけど、危害はなさそうなので下手に出だしをせずにこのまま営業します」と宣言すると、そんなものかと妙に納得したような表情でうなずくのだった。自分で言っといてなんだけど、それでいいのか。

 従業員はともかくとしてお客さまの反応は気になるところだったけど、救いの神は家族連れで訪れた、七歳くらいの男の子のお客さまだった。つぼに入ったのかなんなのか、宿の玄関をくぐって彼らを一目見た瞬間にジャック・オー・ランタンに負けない勢いでケタケタと笑いだした。ランタンたちも負けじとケタケタとあごを震わせる。さながら笑い袋の大集結だった。なんだこれ。

 老夫婦のお客様は従業員ばりに慣れたもので、この訳のわからない光景にもまったく動じずに、「今日の竜泉閣はずいぶんと賑やかで、昔を思い出すね」と述べられている。さすがである。

「いや、すごいね。なんなのこれ」

 莉子ちゃんが感心したような、あきれたような顔でこちらに聞いてくるけど、私だってリアクションに困ってしまう。どういうことなのか、それはむしろ私の方が聞きたい。

「もしかしたら、ほんとに嫉妬してたのかもね」
「え?」

 嫉妬って、ああ、前に話してたことか。以前の莉子ちゃんとの会話を思い出して私は内心でうなずいた。提灯お化けがジャック・オー・ランタンに嫉妬して、その仮装をして出てきたのではといいたいのだろう。果たして<あやかし>達にそういう感情があるのかどうかはまったく分からないけれど、もし本当にそうだとするならば、ちょっとかわいいのではと正直思う。
 いつの間にか横に並んで会話を聞いていた継春も、感心したようなあきれたような視線をカボチャたち(推定提灯お化け)に注いでいる。

「そもそもうちのあやかしがこんなに大々的に人前に出てくるのが初めてなんじゃないかなぁ」
「どうなんだろう、騒ぎにならない?」
「今日いらしているのはほとんど常連さんだし、そこまで大きな話にはならないと思うけど……」

 継春にとっても初めてのことらしく、どうにも思案顔だ。大女将とも相談はしてみたけれど、お化けに出るなとも言えるわけもなく、成り行きにまかせるしかないのだろうという結論になった。これほどまでにおおらかだから<あやかし>達も長らくここに取り憑いているのかもしれない。

 ひとまずは、イベントとして成功ということだろうか?
 ケタケタと楽しそうに笑い続けるカボチャと子供を見比べながら、今年のハロウィンは過ぎていくのだった。

<続く>


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