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俳句

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テレビ番組のプレバド特に夏井さんのファンで俳句の面白さ、奥深さに感心していました。そこで私も無謀な挑戦を始めます。でも俳句と呼ぶのも恥ずかしいので誰かさんを見習ってタイトルは 「… もっと読む
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2023年6月の記事一覧

足許の蟹の背光る沢登り

足許の蟹の背光る沢登り

この絵は青い色をした沢蟹で房総の山などに棲んでいます。普通、沢蟹と言えば赤か褐色が多いと思いますが、この蟹は赤い色素が失われて青くなったそうです。そうそう沢蟹って他の国にもいそうですが、実は沢蟹は日本の固有種なんですね。淡水に棲む蟹はマダガスカル島やフィリピンにもいるそうですが沢蟹とは違う種のようです。

足許の蟹の背光る沢登り谷間に射して来る太陽の光を浴びて足許を這っている沢蟹の背中が輝いている

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ラベンダー浮かぶ夜中のランドリー

ラベンダー浮かぶ夜中のランドリー

福山雅治主演の日曜劇場「ラストマン」が終了しました。全盲のFBI捜査官なんてありえないと思いながらとうとう最後まで見てしまいました。いやそれどころか感動の結末に思わず涙してしまいました。捜査官のバディ役だった大泉洋さんは殺人犯の息子でありながら警察一筋の家の養子として育てられた複雑な、いや屈折した人間を見事に演じていました。大泉さんは北海道で大学時代から活躍していて大学の演劇部で作ったチームNAC

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ルピナスやまどろむ居間に汽車の音

ルピナスやまどろむ居間に汽車の音

時々近所でも見かける薄紫のルピナスですが、元々は明治時代に緑肥として輸入されたものだそうです。豆科の植物で古くは古代ギリシャにもその名が出て来るほど歴史のある植物です。地中海沿岸地方では茹でたルピナスビーンズ(黄花または白花ルピナス・葉おうぎ豆)が昔からビールのつまみとして愛されていました。ルピナスはフランス語ではルパン(Lupin)です。そんな訳で小説の原作ではアルセーヌ・ルパンの隠居した家の庭

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小さき花あちらこちらに夏の山

小さき花あちらこちらに夏の山

絵は高台寺の茶室・傘亭です。本当はこの右側にある二階建の時雨亭の方が有名ですが、この傘のような茶室もなかなかユニークです。屋根裏の垂木が傘のように天井で一つになっています。元々は安閑窟と言う名前でしたが、この傘のような構造からいつの間にか傘亭と呼ばれるようになりました。

これらの茶室は高台寺を造る際に伏見城から移設されたものです。秀吉が千利休に造らせたと言う説もあるようですが、そもそも千利休は伏

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温泉街すね毛はみ出す浴衣かな

温泉街すね毛はみ出す浴衣かな

今日は久しぶりに似顔絵です。広瀬すずさんのお姉さん・広瀬アリスさんですがやはり美人の顔は難しいです。何故アリスさんを描いたかと言うと「どうする家康」に新たに登場したからです。失礼にも広瀬すずさんのお姉さんと書いてしまいましたが、今ではそんな前振りはいらないくらい有名な女優さんですね。子供の頃からモデルさんとして活躍していたようですが、私にとっては朝ドラの「わろてんか」に出て来た旅の一座の女芸人役が

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梅雨晴れや名求め花にスマホ向け

梅雨晴れや名求め花にスマホ向け

絵は「さふらんもどき」と言う花です。路地の人家の前に置いてあるプランターには綺麗な花が咲いていました。見たようで見たことがない花なのでグーグルレンズで検索したら「さふらんもどき」と出て来ました。うむむ。サフランではなく何故こんな綺麗な花が「もどき扱い」なのか気になりました。英語名は梅雨時の綺麗な花にふさわしい「レインリリー」です。ではなんでわざわざ「サフランもどき」なんて模造品扱いにされてしまった

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補聴器や夏夜を刻む壁時計

補聴器や夏夜を刻む壁時計

とうとう我慢出来ず補聴器を買うことにしました。我慢と言っても聞こえないことに我慢していたと言うより「補聴器もどき」の集音器に我慢出来なくなった感じです。「補聴器もどき」は単に音を大きく聞こえるようにするだけなので全ての音が大きくなります。ネットフリックスを見ている時に人の会話がわかるように音量を合わせると急に出て来るバックグラウンドミュージックや衝撃音などがやたら大きくなります。その上吹き替えの会

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主なき屋敷今年も梅雨の茸

主なき屋敷今年も梅雨の茸

久しぶりにYoutubeに出てきた「人物の描き方」を練習して見ました。考えて見ると私はこのようなデッサンの練習は全然やっていませんでした。ただ目で見たとおりに描けばいいと思っていましたが、それだけでは自分の目の前にない人の姿や動作を描けないのです。顔はドクロの形を想定し、全体像は顔から少し下に肋骨、更にその下に骨盤を描き後は骨を繋ぐ関節の部分もイメージして骨と骨の間に間隔を空けます。全体が描けたら

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蛍まだ見ぬ間に人の増えにけり

蛍まだ見ぬ間に人の増えにけり

マイナポータルで他人の年金情報にアクセス出来るという新たな問題が出ているようです。マイナンバーカードの混乱はいつになったら収まるのでしょうか?

本来システムを導入する時は業務プロセスを見直す絶好の機会で、マイナンバーカードで言えば戸籍法上の「本名は漢字だけで読み方は自由」というヘンテコな(いや単に昔ながらの)制度を改定する千載一遇のチャンスでした。最近の法改正で新たに生まれた人は読み方も登録され

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戦場を一夜で変える出水かな

戦場を一夜で変える出水かな

絵は長浜の大通寺にある少し変わった建物です。そこにある石柱には忠魂塔と書いてあるので、国に尽くした人の魂を安らかに眠ってもらうものだなと思いました。忠魂塔と言う塔は日清日露戦争の頃から建てられ始めていて、国に忠義を尽くした戦没慰霊的な意味合いがあったようです。でもその上にある「仏骨奉安」が気になりました。戦前の小学校には「奉安殿」と言う天皇皇后両陛下の写真と教育勅語を収めた建物がありました。当初は

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鴨川のジョギング皆は夕涼み

鴨川のジョギング皆は夕涼み

今日は三条大橋から三条の商店街の方向に進むところを描きました。この大橋は東海道五十三次の起点であり終点、京都の東からの入口になります。現在、この橋の大修理が行われていますが、絵にある檜の欄干は修理の前の物でボロボロの状態です。橋そのものは私の生まれた昭和25年に完成した鋼製の橋ですが、欄干は京都らしい檜の木製になっています。昭和49年の修理で欄干は取替られましたが、その時はちょうどオイルショックに

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担ぎ手の入れ墨光る夏祭り

担ぎ手の入れ墨光る夏祭り

人は見かけによらないとよく言います。強面の悪役俳優さんは実は私生活ではとても優しい人だと言われることは多いですね。だから人は見かけで判断をしてはいけないとも言われます。勿論、それが正解なのですが、実社会ではなかなか正しい判断が出来ないのが人間です。

悪役俳優の場合はその悪役振りを演じているのですから、そんなシーンをいつも見せられれば当然、その印象が頭にこびりつきます。でもそれだからこそ、普通の対

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高速のはいはい孫の夏座敷

高速のはいはい孫の夏座敷

先日、「健康保険高齢受給者証」がマイナンバーカードと紐付けされていなかったと言う話を書きました。健康保険証と別に登録する機会も無かったので納得が行かず、厚労省のHPをチェックして見ました。すると「よくあるご質問」のQ12に「窓口に持って行くことが不要となる証類」にちゃんと「高齢受給者証」と書いてありました。えっどういうことでしょう?京都市のHPでは詳しくは厚労省のHPを参照するようにとリンクが張ら

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