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2022年は仲直りの日々

2021年は年明けから体調不良に苦しみ、夏に限界を悟り、秋に手術をした。
ここまでの経緯については少しづつ、noteに綴っている。
できれば同世代や同じような病気の方だけでなく、男性や10代20代の方にも読んでいただきたいなと感じている。

今日は元旦なので、過去の振り返りはお休みして、手術以降の現在の気持ちついて書きたいと思う。

医師の診断書どおりの期間で、身体は順調に回復し仕事復帰を果たした。
今までならば乗るべき電車の時間に合わせて家を出て、横断歩道を小走りで渡り、エスカレーターを駆け下りて最短の電車に飛び乗っていた。
復帰後は早めに家を出て、混雑した電車を見送り、各駅停車に乗る。
暫くはいつもの道なのに、外の音や景色が賑やかすぎてクラクラした。
目的地になかなか到着しなくてムズムズする。
少し小走りになると、傷がムズムズする。

仕事は最低限にして、あらかじめ決めた時間で帰る。
身体以外に集中する時間は心地よく、仕事は苦痛ではなく捗る。
体調が悪い頃はやれる時になるべく沢山の仕事をして、周囲に悟られまいと平静を装い、笑顔は忘れなかった。
回復途上の身体では無理はしたくてもできないし、長期休暇でリフレッシュしたせいか、頭の中はクリアで回転はむしろ速くなった。

元気になって体力が回復したら、また元通りの生活になると思っていた。

結果、元通りの生活にはなっていない。
電車をやり過ごしても、各駅停車で居眠りしても、短時間で退社しても、無理に笑わなくても良いと気がついてしまった。
自分が「やらなければならない」と思っていたことで本当にやらねばならない事は少なかった。

病気から解放された身体は日を追うごとに、どんどん軽くなる。
布団に入る時も目が覚める時も、どこにも痛みが無い安心感についつい調子にのりそうになる。

気持ちよく動けるようになり、術後の検査も良好で、たまには急行電車に無理して乗り、残業をしはじめた途端、激しい血尿が出た。
デパ地下の揚げ物弁当でいいやと油断した途端、夜中にお腹を下した。
大好きだったお菓子も身体が欲しない。

30年も私に付き合って無理をしていた身体が、リセットされたのか、すぐに合図を出すようになった。2021年前半は思い通りにいかない身体に何度も失望したけれど、今はバタリと倒れる前に限界を知らせてくれた身体に感謝している。
私の選択や状況をすんなりと受け入れてくれた周囲の方々の温かさにも感激しかない。

2022年は自分の身体と仲直りする。

長い間、「身体に良いこと」は「やらねばならないこと」だから本当に楽しむ事ができなかった。マイナスをゼロに戻すために費やしてきたエネルギーをこれからはゼロをプラスにするために使うことができる気がする。
2022年、人生で最良のお正月が迎えられたと思う。








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