男の欲望めし#24『Lチキの卵とじおろし丼』
美味しさは時として、神々しさから悪魔へと変貌を遂げる。
黄金に輝く衣をまとうそれは、内に暴力的な肉汁を秘めている。
甘美な滴りが口に弾け、その美味さに俺らは膝から崩れ落ちる。
奴の名は「Lチキ」。ローソンの悪魔。
用意するものは、Lチキと玉ねぎとにんにくと卵。
食材を切り終え、フライパンに油を引き、にんにくを多めに散りばめる。
火を入れるとにんにくがぱちぱちと躍り始め、そこにすかさず玉ねぎを入れる。
次第に玉ねぎが熱を帯び透き通っていく。
焦げが出来る前に、すかさずめんつゆを流し込む。
蓋を閉め数分。玉ねぎがしんなりとしていく。
そして、そこに黄色に輝く卵を流し込んでいく。
半生がちょうどいい。
長年の勘で、火入れを見極め、白いご飯の上にドンと乗せる。
少しばかり、何かが足りない。
冷蔵庫から大根を取り出し、すぐさまおろしをつくる。
Lチキに白いおろしを着せ、緑の小葱を振りかける。
そして最後の一押しに、七味をぱらり。
男の欲望めし。Lチキ卵とじおろし丼の完成。
今日はこいつを濃いめのハイボールで頂く。
んー、最高。カロリーが美味しい。
今日もまた、罪悪感と戦うキリイチであった。
応援してくださるという方はサポートしていただければ大変嬉しいです!創作費用に充てさせていただきます!