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カフェオレと塩浦くん(長編小説)

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長編小説『カフェオレと塩浦くん』をまとめたものです。
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#最終話

カフェオレと塩浦くん 最終話#44

カフェオレと塩浦くん 最終話#44

 開け放たれた部屋に四月の風が舞い込む。
 見慣れた部屋だというのに、物が何も置いていないと、なんだか寂しさを感じる。
 私は今日、彼の部屋の引っ越しの準備に彼の自宅に訪れていた。

「少し、外歩かない?」

 私は彼からの提案を受け入れた。
 彼の住んでいるアパートを出て、歩きながら住宅街を抜けていく。
 ほどなく歩くと、突然桜の木が立ち並ぶ道の前に出た。

 私たちは桜がひらひらと降る歩道の中

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