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日記

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#日記

日記(20230804)/夏

日記(20230804)/夏

夏になると何故か理由もなく唐突に連れ立って、暑いですねMOROHA来たかと思いましたよ遂に、などというのは微塵も聞いておらず、ちょっと腰掛けようやここは排除ベンチではあるが、お前はただ横にいてくれればいい、それでいいと言い目を瞑りそれっきり黙してしまったので、ただただ往来の人々の波を眺めているしかなく、それにも飽きて自撮りなどをするも虚しく、遂には蒸し暑い空気で自分の身体が腐ってしまったのではない

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日記(20220517)/破片

丸丸をしていると、生活のすべてが罰罰罰罰に包括されるような気がしてくる。もっというと、存在、すなわち自分自身の過去現在未来の時間のすべてが、罰罰罰罰の穴にはまってしまってどうにも身動きが取れないような気がするのだ。丸丸丸丸、とはいうが、実際は高高で欺欺欺欺欺ような感覚に陥る。

今現在、東京には愛愛愛愛しかないし、愛愛愛愛を紹介する人人人人人人しかいない。

街街街街に向かう道すがら、突然足の裏に

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日記(20220331)/英語の単位を落として留年した話

僕らは、三月のけたたましい陽気の中、14号館へと続くアスファルトの上を一列になって項垂れてゆっくりと歩いていた。僕ら、必修英語の単位を落として留年が確定した者ら、吸武、霧ヶ丘、僕の三人組は、TTに連れられた戦争捕虜のようだった。僕の手には、無いはずの鎖が実体として見えるような気がした。それは吸武と霧ヶ丘と僕を繋ぎ、TTがその末端を固く握っているのだった。そして慈悲深い太陽の下、陽の光が隅々にまで行

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日記(20211215)/掴み損ねた

掴み損ねた、と男は言ったはずだ。幾重にも分岐する道の上で。女は俯いて腕を引き、下がった。ここにいたい、そう言っているように聞こえた。小さくて聞こえなかった。故にそれは男の妄想かもしれないが、ともかくそう聞こえたのだ。声が、こんなにも近くに居るのに、寄っているのに、聞こえなかった。聞こえづらかった。一方で男の発する言葉は物事の表面を滑るのみで、女の内部へと浸透していないような気がした。熱を帯びた身体

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日記(20211208)/誰も知らない街の路傍で誰にも知られずに倒れて死にたい

sakanajade a.k.a. 真斗からメールが届いた。俺は窓を開けた。どうにもならない風が吹いてきて、壁に貼ったメモが全部落ちた。2016年の頃に比べれば、心不全の患者は増加している。それは高齢化によるせいが大きい。らしい。俺は道端で倒れて死にたい。なんでもかんでも心不全にすればいい。その理由を男女問題、経済・生活問題、健康問題、家庭問題、勤務問題、学校問題の6タイプに分類すればいい。
ここ

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日記(20201026)/ゴーストライダー

下に横断歩道が通っているのに、歩道橋に登りたくなって。橋は、揺れていた。下を時速70キロで車が通り過ぎていく。ここから落ちてしまえばどんなに楽であろうと思った。もし死ねずとも現在は変容するはずだ。思っただけだ。別に苦しいわけではないのだ。夜風が体温を冷やしていく。身体が底から冷え、徐々に思考も冴えていく。来る日も来る日も金を払っている。生活のために。知らないやつに、金を払っている。ここでは絶えず金

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