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三人展《シェイクスピアの妹たちの部屋》|DAY 3

本記事は、オンライン開催の霧とリボン企画三人展 《シェイクスピアの妹たちの部屋》DAY 3の配信記録です。最新情報は霧とリボン ツイッターでお届けしています。

Text|霧とリボン

 菫色の小部屋が﨟長けたヴェールを纏ったDAY 3は、皆様をジュディスたちの私室「ブドゥワール」へとご案内致しました。囁きと衣摺れが菫色の軌跡を描き、ひそやかな時間が流れた一日。静かなひとときを共に過ごして下さいました皆様に深く御礼申し上げます。

 2016年のちょうど今頃、企画展「ブドゥワール〜貴婦人の私室に眠る物語」を開催致しました。イラストレーター花モト・トモコ様を霧とリボンではじめてご紹介したのが、奇しくも「ブドゥワール」をテーマにした展覧会だったのです。

霧とリボン企画展「ブドゥワール〜貴婦人の私室に眠る物語」
展示風景(2016年2月)
花モト様の切絵作品(右上)と紙製の手袋のオブジェ(左下)

 「女性であることを存分に楽しみ、今宵の“Party”へ出かける主人公の高揚感をイメージした」魅惑のイラストレーションを発表。そうして今日まで、一貫して現代の女性たちへの讃歌を作品に込めてきた花モト様。
 本展では、女性たちの物語が息づくアーカイヴ作品より、ジュディスたちの時間を切り閉じたイラストレーションをお寄せ下さいました。

 今回、花モト様とMiss Moppet Dolls様のブドゥワールのエッセイは、モードに造詣が深いイラストレーター兼ライターのヨネヤマヤヤコ様がご執筆。エスプリ光る洗練の一節が作品たちをいっそう煌めかせます。ヨネヤマ様とのご縁は偶然にもヴァージニア・ウルフから始まりました。
 2016年10月に開催した、ウルフの小説『オーランドー』に捧ぐ霧とリボン Accessory 3rd Collection「オーランドーの記憶」展。

霧とリボン Accessory 3rd Collection
「オーランドーの記憶」DM(2016年10月)

 性と時代を超えて生きたオーランドーの記憶を衣服や持ち物の断片に重ねたアクセサリーを発表、店内にはウルフの生きた20年代に英国で作られた特注品のフロア型蓄音機を設置してお客様をお迎え致しました。

「オーランドーの記憶」展示風景(2016年10月)

 あの日のことは忘れもしません。敬愛してやまない雨宮まみ様が、ヨネヤマ様を連れて遊びにいらして下さったのです。20年代風の軽やかな薄モーヴグレイのドレスを纏ったヨネヤマ様と、初対面のひととき——終始やさしく温かな会話で満たされた菫色の小部屋から、こうして今日までお付き合いが続いています。お空に棲まう佳人に、折に触れて、ご縁を繋いで下さった感謝を捧げています。
 翌2017年2月には、光栄にもヴァレンタイン企画展《チョコレート探偵事務所》のメインヴィジュアルを手がけて頂きました。

猫のボンボンと一緒に
「チョコレート探偵事務所」を営むマドモアゼル・フォンダン
イラスト|ヨネヤマヤヤコ(2017)

 「菫色の小部屋」として皆様に親しまれてきた霧とリボンのアート・ギャラリーは、オープン当初から「部屋」をコンセプトとしてきました。巡る季節、朝から夜へ、部屋の中で刻々と表情を変える文学・アート・モード作品の美しさと落ち着きは、私たちの心身に寄り添ってくれるものです。

 「部屋」の中で出会った方々とこうしてご縁が紡がれ、「シェイクスピアの妹たちの部屋」へと繋がったこと。そして今、「シェイクスピアの妹たちの部屋」をご覧下さっている皆様と「私ひとりの部屋」を共有していること。それぞれの部屋は離れていても精神でゆるやかに結ばれていることに、実店舗を長く休業している今、掛け替えのない幸せを感じています。

 DAY 3のブドゥワールの風景をお届け致します。静かな夜、ひそやかなひとときをどうぞお過ごし下さい。

 プレゼント企画は明日2/17・23:29締切です。引き続き、皆様からのご応募をお待ちしております。

 早いもので、いよいよ明日最終日。皆様を細い梯子を登った「屋根裏部屋」へとご案内致します。どんな作品と出会えるのでしょう。
 終幕の「シェイクスピアの妹たちの部屋」へ、ぜひお越し下さい。

2月19日(土)23:00より販売スタート致します。販売期間は【2月19日(土)23:00~2月21日(月)23:00】の3日間となります。

★BASEサイドのメンテナンスのため【2/21(月)2:00~6:00のみ】オンラインショップへのアクセスができませんのでご注意願います。

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