カイロンリターン 番外編
カイロンが牡羊座に入った頃(2018年)に書いた記事を改めてシェアします。この頃はカイロンリターンはまだ先のことだと、ぼんやり考えていたけれど気づけばあっという間にそのときを迎えていました。
カイロンリターンの時期はひとりの時間を大切にしたいという気持ちが強くなったのもあって読書が進んだ。おかげでたくさんの本を読んだのですが、やはりこの時期に読んでいたのはトラウマや心の癒しに関する本が多かった。
自分の内面の変化に伴って、まるでそれを察したかのように読むべき本が目の前に現れる、そんなことがよくありました。本に呼ばれる・・・今、このタイミングで読めて良かった!そういう本との出会いに恵まれた時期でもありました。
今回はその中から印象に残った本を2冊紹介します。いずれもトラウマに関する記述があるので心に負担を感じるようなときは読むのはお休みしてくださいね。
この本との出会いはときどき立ち寄る駅前の書店。一見、こんなマニアックな本を置いているとは思えないごく普通の街の本屋さん。跳ね返り?トラウマ?この二つがどう関係しているのか?タイトルだけではよくわからない。ただ読み始めると止まらなくなってしまいました。
シャルリ・エブド襲撃事件の生き残りとなった風刺画家とその妻であるジャーナリストが共に歩んだ5年間の記録が書かれています。直接的な被害を受けた当事者だけでなく、その周りにいる家族が受ける間接的な被害について詳細に記されていて息が詰まるような思いで読みました。読みながら少ししんどくなったりもしたのですが、読んでみて良かったなと思える一冊です。
もう一冊はこちら。
ひとりで自分の心の奥深くに潜っていたときに、この中にある「開くこと、閉じること」というエッセイに出会って救われました。誰かの言葉に助けられたり、励まされたりすることはあるけれど「救われた」というような気持ちになったのは初めてかも。タイトルの「傷を愛せるか」という言葉は今も心の中で谺しています。
心の傷と向き合うことはもちろん大事なことだけど、一日中そればかりをやっているわけにはいかないし、自分を癒すためだけに人は生きているわけではない。癒されなければ生きられないというわけでもない。たまには自分の心の傷から離れて、心置きなく惰性をむさぼるような時間も大事にしたい。
例えば、冷えたビールと出来合いのお惣菜をテーブルに並べて台湾や韓国のドラマを一気見するとか、お布団の中でゴロゴロしながら子どもの頃読んだ漫画をkindleで再読するとか。これは私のパターンだけれど、こういうダラダラしながら気づいたらもう窓の外が暗くなっていて、ふと時計を見るとこんなに時間が経ってたなんて・・・そんな時間の過ごし方も自分を癒すことにつながっていると思う。
真面目に取り組むストイックさも大切だけど、ぼちぼちとか、ほどほどとか、そういう適当なさじ加減も大切にすること。
自分を癒すことに懸命になり過ぎて疲れてしまったら本末転倒。ある意味、心の傷を癒すことは永遠に続くプロセスでもある。それは傷付かずに生きていくことなんて不可能だから。だからこそ、どんな時も自分に気長に忍耐強くありたいなと思う。
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