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カイロン 魂の傷を癒す星

先日Twitterでちょこっと呟いたカイロンについて。来週17日に12サインのトップバッター牡羊座にお引越しする小惑星カイロン。日本語だとキロンと表記されてる本もあります。中国語では凱龍星(凯龙星)、漢字だと厳つい感じがしますね(笑)英語ではChiron。綴りだけ見ると、ついついチロンって読みたくなりますが・・・

チャートリーディングでお馴染みの10天体(月・太陽・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星)ではないので、ご存知無い方もいらっしゃるかもしれません。占星学で使われる星々の中でも若手のカイロン。その発見は1977年11月1日なので、ちょうど私の子ども時代と重なっています。

70年代後半は占星術に心理学の視点が取り入れられ始めた頃でもあり、戦後の復興がひと段落し、好景気の波がやって来て、暮らしにもゆとりが生まれ、人々が心の豊かさやスピリチュアルなものに関心を向け始めた時期でもあります。そんなときに姿を表したカイロン。人類の進化と共に新しい星が発見され、その星の持つ力によって、人類のさらなる変容が促されていく・・・占星学では新しい星の発見は人類の成長と深く結びついていると考えられています。

カイロンは「傷ついたヒーラー」とも呼ばれ、その方の魂の傷を表す星として、チャートの中でひっそりと独自の存在感を放っています。カイロンの公転周期は約50年と長く、トランシットのカイロンが出生の位置に帰って来る「カイロン・リターン」は、どの方も50歳頃に迎える星回りです。

カイロンがリターンする50歳頃は「ミッドライフ・クライシス」と呼ばれる中年期のハードな星回り(T冥王星とN冥王星のスクエア、天王星のハーフリターン、T海王星とN海王星のスクエア、T土星とN土星のオポジション)を乗り越え「人生後半をどのように生きていくのか?」というテーマにスポットライトが当たります。この時期は子離れや親の介護・看取りと重なることも多く、いろんな意味で「個」としての自分に立ち返り、自分の心の傷を癒していくプロセスも進行し、あるがままの自分を愛していく、受容していくことを学ぶときでもあります。

また、カイロンが表す魂の傷はいわゆる過去世・カルマとも繋がっていると言われ、チャート上では、何だかわからないけど不安になる、怖いという、ご自身でも原因がわからない、理解しづらい苦手意識や恐怖心、コンプレックスとして表れることもあります。例えば、生まれてから今までに溺れた経験は無いけれど、水が怖くて海や川に行くことができないなどという風に表れたりも・・・けれど、チャートからカイロンのあるサイン、ハウス、アスペクトを紐解くことによって、魂の傷のある場所を探り、その手当の方法を知ることによって、恐怖心やコンプレックスを乗り越えていくことも可能です。

私自身のカイロンは12ハウスにあり、12ハウスの扱う神秘的なものや占星学との関わりによって、カイロンの表す魂の傷が癒されて来たな〜と実感します。TカイロンとN月のコンジャンクションを数年前に体験したのですが、その頃を境にずっと引っかかっていた心の棘のようなものがスポッと抜け落ちたというか、今は全然気にならなくなりました。それは幼少期(月は幼少期を表します)から人知れず抱えていた不安からの解放でもありました。

まだまだカイロンについては未知の部分が多く、きっと今後もいろんな発見や解釈がなされていくのだと思います。人類の進化と共に姿を表した小惑星・カイロン。これからも目が離せないです。

kirari 「星と旅する毎日」  http://kiraristar.net

バースチャートリーディング、星レッスンの詳細は上記のHPをご覧下さいませ。Skypeでのリーディングも承っております。育児中、介護中などでお出かけがご不便な方や遠方にお住いの方もぜひ、ご利用くださいませ。

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