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憧れの人にお会いしてきた話

今日はアニメーションの話ではなく、個人的なお話をしたいと思います。
タイトルに「憧れの人」と書きました。みなさんにとっての憧れの人はどんな人でしょうか。きっと様々な人がいることでしょう。
私にとっての憧れの人は何人かいますが、今回ご紹介する方は「少し変わった人」と言っても過言ではありません。(もちろん、良い意味でです)

その名はモカさんです。

モカさんについて

モカさんは元男性で現在は女性のトランスジェンダー。
著書のタイトルから読み取れるように、この方は一度自殺を図っています。現在はイベント開催や女装バーなどの経営をされていますが、その仕事中にうつ病を発症したことが原因だそうです。しかし、奇跡的に一命を取り留め、現在ではお悩み相談を無償で受けるなど、社会への貢献を意識した活動もされています。
その活動の一環に「みんなと会う会」というイベントがあります。
これはモカさんが毎回テーマを設定し、それについて参加者へ授業形式で教授したり、参加者同士がお喋りして繋がる機会を設けることを目的に、フリータイムなども設けられています。

私がモカさんに初めてお会いしたのはこのイベントでした。
先日参加した際には「友達の作り方、メンタルを強く方法」をテーマに授業を行ってくださいました。これについてはのちに少し触れたいと思います。

この方を知ったきっかけ

悩みがつきない時期に偶然出会った一冊の本が、先ほどの本です。

私の中で

男性の服はどれもこれも同じなのに、女性の服はなんで多種多様なんだろう...正直ずるい。

という漠然とした疑問や嫉妬などをきっかけに、ジェンダー問題に興味がありました。それ以降、ネットやTwitterでこの問題を抱えてる人...一例を挙げると「女装子」などのことについて時々検索していました。その検索結果に出てきたのがモカさんとこの本でした。
モカさんを知ったきっかけには「悩みとジェンダー」という2つの要素があったといえます。

この本は手記と悩んでいる人へ励ましのメッセージを掛け合わせた本。
この方の人生経験は壮絶すぎて思わず言葉を失ってしまいました。詳細をこの記事で書くとネタバレを含んでしまうため、知りたい方はぜひ本を読んでいただきたいです。
ライフスタイルやキャリアデザインが多様化する現在。生き方について考える時間も少なくありません。本を読んだ私は「こういう生き方をしている人もいるんだ」「生きるとはこういうことなのか」と斬新な発見をしたように感じました。


なぜ憧れたのか

著書を読んで新たな発見を見出しました。しかし、これだけでは憧れる存在となった理由にはなりません。
私がこの方に憧れを抱いた最大の理由は「論理的に、かつポジティブに人生を考えられる点」にあります。

本の中ではメンタルを強くする方法が数ページに渡ってかかれています。
基本的には箇条書きです。これはただ単に並べているのではなく、すべて考えに基づいて並べているとモカさんは授業で述べていました。
改めて考えると一目瞭然。始めに挙げられていることは、どんな人にでもできる内容=ハードルが極めて低いことに気づきました。部屋を片付ける、忙しすぎず、暇すぎず...など、今この瞬間から着手できる作業もあります。
後半になると多少お金や手間のかかることも出てきますが、それでも上記のことをできた人なら誰もできる内容です。
これは友達の作り方の授業にも同様のことが言えました。
話のかけ方からそのあとの継続方法まで。プロセスを最重要視して教えてくださいました。人見知りの私とっては大変ありがたいこと!

このように感情論や経験談に基づく理論展開ではなく
論理的に、周到な計算と緻密な算段に基づいて物事が考えられている点が素晴らしいと思います。「頭がいい」とはこういうことなんだと感じます。
自分も見習いたい...。

これと同時に、モカさんにはネガティヴ思考が一切なく、人を惹きつける力が羨ましいくらいにあることも憧れの1つです。ご本人は喋りが苦手だったと仰っていましたが、私にはそんな過去があったとは微塵も感じられませんでした。
人を惹きつける力とはなんだろう...と考えたときにまず候補に挙がるのは著名度、美貌などでしょうか。しかし私は「話術」だと考えています。
私には上手く言い表せませんが、モカさんの話には説得力と優しさがあるように思えます。これは全て過去の経験があったから今のような姿があるのかな...と私は思いました。

また、ジェンダー問題、中性という概念に興味があった私としては、男性から女性に生まれ変わる決断を下したことも正直凄いと感じます。
私の場合はそこまでしようとは思っていませんが、男性としてかっこよくなりたいというよりかは、どちらかというと中性的でありたいなと思うところはあるんです。これには服装が挙げられます。
ただし、スカートをはきたい・ワンピースを着たい...などといった極論を述べているわけではありません。ファッションが好きだからおしゃれの1つとして、良識の範囲で色んな服を楽しみたいという気持ちです。
この話を続けると本題から逸れてしまうので、ここら辺にしておきます。

プラス思考になろう、友達を作ろうといった本やコラム記事は星の数ほど存在するでしょう。しかし、次の理由もきっかけでこの本が忘れられない一冊になる経緯がありました。

もう1つの理由 <共通点>

これは極めて単純です。下の名前が同じだということ。
色々な場所には書かれていませんが、モカさんの本名は「亀井有希」。
私の下の名前も「有希」です。この名は一般的に、「ゆき」と「ゆうき」のふた通りの呼び方があります。
私の下の名は「ゆうき」で、モカさんは「ゆき」です。なので厳密に言うと違います。

しかし私は、同じ漢字の名前の人を全くと言って良いほど見たことがありませんでした。Facebookで名前検索をすると複数人出てきますが、有名人でもなければ直接知っているわけではありません。
そんな「初めての出会い」といってもよい人が、モカさんだったことに私は感銘と光栄さを勝手に抱いていました。

まとめ


私にとってのモカさんは生きてる教科書のような存在です。
また同名の者として、偉大な存在と思わざるをえません。

自殺を図ろうとはさすがに思いませんが、モカさんように濃い人生を歩みたい...私はそう思っています。濃い人生を歩むためには経験と挫折の両方を味わないといけないのだと考えることもあります。覚悟と勇気を持って生きていきたい。

そして私より年上の方なので、人生の先輩の一人としても見習っていきたいな...と思っています。

最後に私が最近愛用しているノートにサインをしていただいたので
その写真をアップして、この記事を締めくくりたいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次はアニメーション論の話をします。

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