第27回 「郡山の太鼓」③安定の円熟味!力強さとしなやかさ…岩代國郡山うねめ太鼓保存会
第27回「郡山の太鼓」大トリを飾るのは、うねめまつりでもおなじみの岩代國郡山うねめ太鼓保存会の皆さんです。
……その前に。
和太鼓ビギナーによる帝京安積高校和太鼓部、磐梯熱海開湯太鼓の演奏に関する個人的な感想はコチラ(;^_^
帝京安積高校和太鼓部の演奏についてはコチラ↓
磐梯熱海開湯太鼓保存会の演奏についてはコチラ↓
片平町の女性だけの和太鼓グループ
昨年結成30周年を迎えた「岩代國郡山うねめ太鼓保存会」。郡山市西部の片平町に残るうねめ伝説にちなみ、片平町の女性だけの会員にこだわって組織されました。※ちなみにうねめ伝説は、同じく郡山市内の日和田町にも残っています。
下の写真はiPhon11で撮影。明るく撮れるだけど、ミラーレスに比べると雰囲気が物足りない…。
郡山市民にとっては、うねめまつりの踊り流しに登場する巨大な「10尺太鼓」の演奏でおなじみ。今回も撮影させていただきましたが、10尺太鼓の上に乗り、下に向かい、長い棒のようなバチで打面を叩く方、下で思い切りバチを打面に打ち付ける方(まさしく打ち付ける感じ)、どちらもカッコイイ! 毎回見入ってしまいます。
今年のうねめまつりの写真はコチラ↓
女性だけというのを感じさせない力強い演奏にいつも驚かされます。
力強いんだけど、男性の力強さとは、ちょっと違う。男勝りとも違う。あくまで女性の強さ。姉御といえば、姉御的なのかな? この感覚をなんと表現すればいいのでしょう。
男性の力強さとは違うのは、一人ひとりが目立つのではなく(もちろん中心となるメンバーさんはいると思うのですが)、チームワーク的な力強さといいますか。
私がはじめて、岩代國郡山うねめ太鼓の演奏に感動したのは、申し訳ないながらも結構最近のことでした。今年2月に郡山市民文化センターで開催された「郡山市の民俗芸能大会」での演奏でした。
ここで披露された、練習を積み重ねてきたことが一音でわかる(太鼓に詳しくなくても分かる!)円熟した音、そして、一糸乱れぬパフォーマンス!
見ていて、聞いていて、心地よい。力強いけど、安心感もある。
うねめ伝説がモチーフになっていることもあり、劇伴的なドラマティックさ、ストーリー性に、すっかり魅せられてしまい、「もう一回見たい、聞きたいなあ」というのが、今回の「郡山の太鼓」鑑賞のきっかけとなったのでした。
そこで、帝京安積高校和太鼓部や磐梯熱海開湯太鼓の皆さんの演奏にも魅せられ、世界が広がりまくりっ。まさか、和太鼓部の演奏目当てに昼間からうねめまつりを見に行ったり、「萩姫まつり」を見に行くことを画策したりする日が来るとは思いませんでしたが(;^_^
もう1枚、うねめまつり踊り流しでの10尺太鼓。白木屋前にて。
「継続」が醸し出すまろやかな音色
おそらく主婦の方が多いであろううねめ太鼓保存会の皆さん。いつ練習しているのか、家事との両立はどうしているのか、家族の皆さんはそれについてどう思っているのかなどなど、いろいろ気になったりしますが、そーゆーのは知らなくてもいいことなのかも。
家庭や仕事で色々あったとしても、太鼓を叩いているときは、それを忘れて没頭してしまう。もしかしたら、太鼓はそういう存在なのかもしれないなあ…と妄想したり(あくまで妄想です(;^_^)
おそらくですが、初期メンバーの中には、「太鼓を叩くどころか、触ることすらはじめて」という方もいらしたのではないかと思います。
そこから練習を積み重ねて、大会やイベントに参加し、さまざまな評価を受けて、励まされたり、ときには心折れる思いを味わったりしながら、30年続けてきた。メンバーは変わっていったけど、共通する思いは引き継がれていった。それが、今の円熟味につながっているのではないかと(あくまで妄想)。
それにしても、文章でしかおのれを表現できない者にとって、楽器を演奏したり、ダンスや踊りなどを披露したりする人、つまり身体表現をする人はあこがれです。なんだかカッコいい、無我の境地といいますか、没頭して自分を忘れるといいますか……わたしもそういう境地に至りたいものです。
……いや、わたしもパソコンに向かい、キーボードをたたきまくっているときは、もしかしたら身体表現なのかもしれませんけど(;^_^)
ベテランから子どもたちへ。受け継がれる音色
磐梯熱海開湯太鼓の紹介にも書きましたが、うねめ太鼓保存会には、関連団体なのかな? それとも関連は特にないのか、そのへんは不明ですが、「郡山の太鼓」には、うねめ太鼓保存会小若組のほか、片平公民館のシニアうねめ太鼓講座受講生による演奏や、受講生OBによるシニアうねめ太鼓クラブ紅寿組(もみじ組)なども参加していました。
さらには、かたひらこども園「元気太鼓」のかわいらしい演奏も…!
片平町(中には片平町の住民に限らないチームもあるようですが)には、どんだけ太鼓の団体があるんだ…。これだけ小さいときから太鼓の演奏になじんでいれば、太鼓の演奏をするのが当たり前になるかもしれません。おばあちゃんも、お母さんも、近所のお姉さんもみんな太鼓を演奏する。それを幼い頃から身近で見る。伝統芸能の継承にとっては最高の環境かもしれません。
現に、この記事を書くにあたり、調べてみたところ「小若組」は、2014年の「第16回日本太鼓ジュニアコンクール」で、東北勢として初の優勝を飾っているのですね。小若組の子たちが将来、保存会に入り、おねえさま方の伝統を引き継いでいくのかも。そして、あの10尺太鼓をうねめまつりで演奏する日もくるのかも…。
https://www.nippon-taiko.or.jp/about/kaiho/kaiho66.pdf
以下、小若組の皆さんの写真です(未成年の皆さんなので、支障がなさそうな写真を選んでおります)
それにしても、郡山に太鼓の団体がこんなにあるとは…!
ちょっと驚きでした。
そして、「郡山の太鼓」が第27回というのにも驚きました。単にわたしが知らなかっただけかと思いますが、もっと知られていいといいますか、もっとたくさんの人に演奏のかっこよさを知ってほしい!という思いを新たにしたのでした。どうしよう、noteで伝えたいことが、どんどん増えていくーーー(;^_^
今度はもっと範囲を広げて、「福島の太鼓」を鑑賞してみようかなあと思っております。
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