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自分の強み、努力する理由を持つ



バリスタラジオです。

今日は、キャリア1年とか2年の最近バリスタをはじめた人たちに向けて、何かお話てきたらなあと思って考えてきました。もちろん、これからバリスタになりたいって方にも聴いていただけたらと思います。



まずは何から話そうかなって考えたら、これからバリスタになる人たちのきっかけって何だろう?って思ったんですね。



例えば、コーヒーは2000年より少し前から2019年を迎えるくらいまでの約20年を、”サードウェーブ”って呼んだりするんですね。

このサードウェーブは、アメリカの東海岸…ニューヨークですよね。ここにアメリカの西海岸までを含む主要なコーヒーショップが集まってたりします。この場所から始まったサードウェーブは、日本をはじめ、世界中に広がりを見せまして、それまでのコーヒーの価値観をひっくり返したんですね。

サードウェーブそのものではなく、サードウェーブが日本ではブームに乗って広がったんです。またサードウェーブの話は別の機会にきちんとお話ししたいと思いますが、日本では”ブーム”、”流行りもの”として広がったということです。



何が違うの?ってことだけ簡単にいうと、サードウェーブはいろんな思いや探求から生まれたんですが、ブームっていうのは流行りですから、探求が行われないままに広まり定着するものなんです。

なぜかというと、人は今ある常識を変えたいとか、今の状態から進化したいという欲求とか、そういう意識があるから、新しい情報に飛びついてしまうんですね。ほとんどの人が。そういうものなんですよ。もちろんそうではない人もいますよ。

ただ、ご存知の通り流行りは廃りますから、流行を取り入れてチャレンジすることは素晴らしいことですが、それだけだとブームが過ぎた時に無駄になってしまうか、そこにしがみつくか…それしか無くなってしまうんですね。

実際、ラテアートをやってた人たちというのは、次もう打つ手が無くなってますよね。



だから、若いバリスタの人たちに、今日は聞いて欲しいんです。



何故バリスタになりたいのか。

流行っているから。ラテアートしたいから。かっこいいから。おしゃれな感じだから。楽しそう。

スタートはそれでいいんです。

じゃあ、次何から始めるかですよね。



今お話しした情報もそうですが、昔より今の方が、スタートラインからゴールまでが近い。何故なら、どんどん情報は更新されて、この20年間でコーヒー豆そのものの品質も飛躍的に上がりましたし、それまでとは比べ物にならないです、間違いなく。

で、バリスタの技術も探求が進んでます。エスプレッソマシンやバリスタが使う道具も日々バージョンアップされています。



つまり、昔より今の方がスタートラインからゴールまでが近いんですね。あとで始めた方がゴールに近いところからスタートできる。



しかも、今は働き方改革なんてことが言われて、仕事よりプライベートを重視する時代です。

じゃあ、人よりゴールを遠くに設定しましょう。人より長く内容を濃く働くと簡単に差がつけらる時代なんです。チャンスだとしか思えないですよね。

みんなが働き方改革にのっとった仕事をしている時に自分が少し努力したら、その分差がつけられるんです。



僕なら、みんなが出勤するより早く出勤して、お店にある資料を見せてもらったり、休憩時間にオーナーバリスタがやってる仕事を見せてもらったりします。みんなが帰っても、例えば、先輩に少しだけ時間をもらって話をしたりします。そうしたらきっと、そのうちやりたかった仕事を任せてもらえたりしますよね。

入ってすぐにコーヒー入れてますっていう、簡単な店もあるかもしれませんが、良い店ではそうはいかないので、自分が淹れたコーヒーをお客さんに提供するまでにはある程度の時間がかかります。これは、そのお店のレベルが高ければ高いほどです。



わかりますか?伝わってますかね。

”努力の時間や内容次第”で、今目立っているようなバリスタなんか簡単に逆転してしまえるって話です。



今からバリスタになる人たちの方が有利だと思います。

これは本当にそう思います。努力の時間と内容次第です。



ただ、先に始めたバリスタも、お客さんと楽しくイベントだけしてるとか、ラテアートしてるだけとか、例えば店舗増やしてお金儲けをしているような人たちばかりじゃないですけどね。

もちろん、ストイックに独自の探求をして、店舗展開とかをせずに、自らカウンターのエスプレッソマシンの前に立って仕事をするような、職人気質な人たちもいるわけです。



地元にそういう店があったら通って、少しずつでも顔を覚えてもらって、話ができるようになったら話を聞いたりすると、バリスタの仕事にも深みが出て、自分の仕事に誇りが持てるようになったりしますよね。僕にもそういうお店はあります。

そこが原点で、今でもオーナーさんがちゃんとカウンターに立ってやってます。たまに行くとニコニコして話しかけてくれたりして、結構2時間くらい話し込んじゃうんですけど、その店は最初は結構緊張もしましたし、本当にレジェンドなんで。

日本のコーヒー文化は間違いなく、そのお店以前と以後で変わったんですね。実際、世間的にもそう言われています。有名なお店ですね。



他では経験できない味をそこで知り、それ以来、そのお店の匂いを嗅ぎ、音を聴き、意識的に時間を感じ、全てを吸収して帰ろうと、毎回結構本当に必死ですね。当然お店も楽しみますけれども。

少しでもそのレベルに近づきたくて、自分だけの道を行くために尊敬の念を持って先人の技を盗んでやろうと思ったんですね。

みんながいい時計買って、スニーカー買って、いいもの食べて、酒飲んでるお金を、バリスタを選んだ自分のために使う



人気のお店もいいけど、有名のお店もいいけど、本物のいるお店もその中に紛れてますから、なんだここってお店に出会ったら、今までの知ってるお店じゃないっていう風に切り捨てるんじゃなくて、深く掘ってみる。

既成概念にとらわれてると、自分の知らないやり方、自分の知らないスタイル、自分が飲んだことのない味だと「こんなのエスプレッソじゃない」って切り捨てて(しまう)。吸収しなければ、ただの普通のバリスタになっちゃいます。



美味しい美味しくないっていうのは好みの問題って前提で、理解しておいていただきたいんですけれども、特別なものってその先にあるんですね。

それにいち早く気が付いて、エスプレッソの職人であるバリスタのいる店に通い、先人の技や哲学を吸収して、努力の時間と内容や見つめ直すと、他のバリスタとのあらゆる面での差がつき、差別化され、それが個性になり、先輩を追い越すことになるんじゃないでしょうか。



どこかのお店のバリスタの一人だった人は、いち早く独立するのかもしれませんし、僕はそういうバリスタを応援しています。



ただね、体を壊してしまうような無理はしないで。大切な人生ですから。

大切な人生ですし、人生は長いんでね。無理をしすぎないように。

自分のペースで目的に向かって、定めた目標を一つ一つクリアしていってほしいなと思います。



では、今日も聞いていただきありがとうございます。

また明日から頑張ってください。



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BARISTA RADIO #4


2020/01/19  公開 YouTubeより



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