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農学部の役割

農学と聞いて何をイメージしますか?野菜や果物の作りかたを学ぶ?家畜の育て方を学ぶ?食品加工を学ぶ?植林や魚の養殖を学ぶ?

全て正解です!

これらは我々の生活の根幹に関わる非常に重要な学問領域です。でも農学ってもっともっと物凄く広い分野なんです。

私の分野は農芸化学、応用微生物学、食品科学、食品機能学などです。もっと具体的に言うと、乳酸菌や発酵食品の機能性研究です。

医学部や薬学部は主に病気を治すための学問を学ぶところです。農学部、特に私のような食品機能の分野は病気にならないようにするための予防医学を学ぶところです。

もちろん、どちらも大切な分野ですが、農学とは健康長寿を支える大事な学問分野なのです。医学部では食品の栄養や機能性について殆ど学びません。他に学ぶことが沢山あるし、これまで「食」が軽んじられてきたからです。お医者さんの中には「食事で病気が治るわけがない」と思っている人が結構な数います。

ところがこの「食」の重要性が見直され始めてきており、一部の大学で栄養学や食品機能学についての授業を取り入れ始めているようです(それでもカリキュラムの関係上あまり多くありません)。

今流行りの腸活ですが、農学の世界では何十年も前から研究を行なってきています。最近は医学部でも腸内細菌を研究し始めていますが、この分野のパイオニアは農学の研究者なのです。

病気に罹ったらお医者さんが必要です。だけど、ならないように予防したり、未病の状態(病気になる手前の状態)から健康状態に戻すためには食事は極めて重要です。農学部はずっと陰からそれらを支えてきたのです。先人に感謝ですね。

今日は凄いぞ農学部!というお話でした。実際に農学の分野からノーベル賞も沢山出てます。縁の下の力持ちですね。若者よ、農学部に行こう!楽しいよ。

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