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真夜中のスポットライト

先日、とある飲食業の方のSNSを拝見しました。そこにはこんなことが書かれていました。

「もう10連勤だよ」
「人が足りない」
「こんな給料じゃいくら求人出しても人は来ないって」
「また今日もクソ客が来た」
「飲食で働きたいなんて思う人、もういないよ!」

とってもつらそうですね。彼の本音なのだと思います。

ただ、彼はいったいどうしたいのでしょう?

人が足りない、求人をかけても応募が来ない、だから毎日忙しくてしょうがない、迷惑な客が来た、飲食なんて働いてられない。愚痴が言いたいのはわかります。

ただ、その業界の最前線で働いている人がこんなことを言えば、それは見た人はどう思うでしょうか。当然

「飲食か。やったことないけど。こんな仕事は嫌だな」

と思うことでしょう。

ほんの小さなことです。彼のつぶやきなんて、それ単体では影響力は微々たるものでしょう。しかしその小さなつぶやきが誰かの記憶に残り、その誰かがまた他の誰かに「そういえばこんなこと言ってた人がいたよ」と伝えていく。イメージは、そうやって決まっていくのだと思います。

愚痴るな、と言いたいわけではありません。

人はそれほど強くない。悪いことが起こったとき、それを愚痴ることで、吐き出すことで気持ちが楽になることはあります。愚痴や人の悪口、よくないことではありますが、一方でそれは、自分を守るためのとても自然な行動なのだと僕は思っています。

SNSでぐらい、愚痴ってもいいじゃないですか。それを無くせなんて言いません。

でもね、付け加えて欲しいのです。

あなたの今日一日、本当に悪いことだけしかなかったですか?

それだけ忙しいレストラン、とても満足度が高いのでしょう。

「おいしい!」
「値段以上だね」
「この店選んだの正解だったよ」
「君とデートできてしあわせだ」

そういう笑顔もたぶんたくさんあったことでしょう。むしろ笑顔の方が多いはずです。

そのお客様の笑顔は、あなたのおかげです。

今日もつらいことがたくさんあったと思います。でも、それ以上にしあわせを感じられることがたくさんあったはずです。

そこにはたくさんの笑顔があった。そして、そのお客様を笑顔にしたのは、あなたなのですから。


始めから終わりまで楽しいばかりの仕事は、たぶん世の中には存在しません。楽しいだけの仕事はありません。つらいだけの仕事もないはずです。どんな仕事にも楽しいことがあり、つらいこともある。

そのどこにスポットライトを浴びせるか。その違いはとても大きいような気がします。

子育てがつらい、結婚生活がつらい、そういう話もたくさん聞きます。そうしたつぶやきが少子化の一つの原因のような気がしてます。

たしかにつらいこともあるでしょう。でも「子育てってこんなに楽しいよ!」「結婚生活ってバラ色だよ」という人もいますよね?

そう、これなんです、僕がおすすめしたいのは。

つらいことにスポットライトを浴びせれば「わかる。僕もそう」と同情を引くこともあります。愚痴ってすっきりすることもあるでしょう。それはそれで悪いことだとはいいません。

でも、よかったことにもぜひスポットライトを浴びせて欲しい。

「いやー、今日もひどい客がいて困ったけど。でもさ、たくさんの人が満足して帰ってくれたよ。おいしかったよって、笑顔でまた来るよって言ってくれた」

もし、こんな感じの言葉を見た人がいたとしたら。

「そうか。飲食っておいしいものを味わっていただき、人を笑顔にする仕事なんだ。つらいこともあるどうけど、俺も人を笑顔にしてみたい」と思う人がいるかもしれません。

そしたら応募が来て、人手不足も解決。オペレーションもスムーズにいき顧客も満足して文句は言わない。すべてがハッピーに回り始めるかもしれません。今の自分の首を絞めているのは自分かも。

だからぜひ、つらかったことだけじゃなくて、そこで起きた楽しかったことやうれしかったことにもスポットライトを浴びせて欲しいのです。

『プラス50でマイナス0』なんて仕事はたぶんなくて。仕事の中にはマイナス部分は必ずある。

『プラス100でマイナス50、足してプラス50』

歌手だって、アイドルだって、野球選手だって、サッカー選手だって、ほとんどの仕事がこういう構造のような気がします。

マイナスだけを話すのではなく、それ以上にプラスの面も話してみて欲しいのです。そしたら、ゆっくりとですが、何かが変わっていくかもしれません。


ところで、ちょっと聞きたいのですが。

介護の夜勤って、どんなイメージがありますか?

あまりよくないでしょうね。

でもね、本当は楽しいことがあるのです。うちの施設だからかもしれませんが、21時くらいから朝の5時までは、椅子に座ってるだけ。たまにお部屋から出てきてトイレに行こうとする利用者様がのお手伝いをするぐらい。

あとの仕事は、ほぼ ” 待機 ” 。

寝ちゃいけませんが、座ってるだけでお金がもらえるまあまあ楽な仕事なのです。コンビニなんかよりはよっぽど。

これで1回2万円近くもらえたとしたら、いい仕事ですよね。

僕はこれから介護の夜勤のプラス面にスポットライトを浴びせていきたいと思っています。だから夜勤のたびに、何か楽しいことをやろうと考えています。記念すべき第一回の今日は、このnoteのアカウントを作ってみました。

そして今僕は、この記事を書いています。夜中の2時半に。一人で。夜勤中に。

ちょっと夜勤のイメージかわるかも?

これからをお楽しみに。

夜勤王に、俺はなる!

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