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Fintech革命 ブロックチェーンテクノロジー DeFi(ディファイ)の事例 Vol.4


皆さんはブロックチェーンという仕組みをご存知でしょうか。
仮想通貨に代表される、分散型でネットワーク、データベースを共有するテクノロジーです。従来の中央集約型と異なり、この革命的なテクノロジーが生み出す市場は、年間66%で急成長しており、経済産業省の発表では将来的に国内だけで67兆円の市場規模が予想されています。今回はこのブロックチェーンが金融業界にどの様に活用されているかを紹介したいと思います。

ブロックチェーンの仕組みは以前の記事に書いています。宜しければご確認ください。
前回の記事はこちら。

はじめに~DeFi活用事例 デリバティブ

株式、金利、為替などの取引から派生した金融派生商品をデリバティブと言います。個人投資家などの一般の人には余り馴染みの無い物が多いですが、機関投資家により運用されており取引総額や市場規模は一般的な株式よりも大きいとされています。今回はこのデリバティブがどの様にDeFiで実現されているのかを調査していきます。

金融商品としてのデリバティブ

主に3つの金融商品に分類されます。

先物取引
対象となる商品について将来にいくらで取引するかを現時点で契約する取引、イメージ的には将来販売される商品の予約です。
予約ですので現時点の予想値で契約し、将来対象の商品の価値が契約金額より上がれば利益が出ますが、逆に下がれば損失が出ます。
また、金融商品を対象とした金融先物は、為替相場を予想する通貨先物や、債債権先物、株価指数を対象とした株価指数先物などがある。

オプション取引
対象となる商品について将来に特定の値段で取引できる権利を購入する。イメージ的には将来販売される商品の手付金です。
購入する権利を保険料の様なイメージで支払っておき、将来契約時より価値が高くなれば利益が出ますが、逆に下がった場合は権利を破棄すれば購入しなくて良い事になり、オプション取引の契約金のみが損失で抑える事ができます。

スワップ取引
swap=交換するという意味で、性質の異なる支払い義務(借金)などを交換する取引。
例えば、A社が固定金利の契約を行い、B社が変動金利を契約している場合にA社、B社お互いの契約を交換する。(金利スワップ)

DeFiの分散デリバティブ

分散デリバティブは金融業務で取引されているデリバブル商品をスマートコントラクトで実現したものです。
様々な種類のサービスがありますので主な内容を記載していきます。

分散型予測市場
金融商品の先物に近い特性を持ちます。いわゆる未来の出来事、例えばスポーツ、政治、金融などのテーマに対して世界中で賭ける予測市場で、スマートコントラクトが賭けのテーマを用意し、資金の回収、分配を行う。その特性から透明性や効率が良いマーケットを構築できる。
この分散型予測市場の課題は、現実世界のスポーツ、政治、金融などのデータをブロックチェーン上に持ち込み信用させる事が困難で有ること。これはブロックチェーン上のワールドステート上で登録されたデータは全体合意がされた内容は不正が無い事が証明されていますが、スポーツ、政治、金融現実世界の結果データは外部から取り入れる際に不正が行われる可能性はあります。
この課題に対しブロックチェーンではOracle(オラクル)という仕組みで担保しています。

分散マージンレンディング
レバレッジ取引の事ですが、他にもマージントレードや信用取引・証拠金取引があり、取引所をスマートコントラクトで実現したものとなります。

最後に、

分散型予測市場などは、金融商品というよりほぼギャンブル性が強い内容ですね。
分散デリバティブは全体的に発展途上で実用化が進んでいない印象で、今後の内容拡充が期待できる分野です。

最後までお読み頂き有難うございました。この記事が良かったと思われる方は、スキやフォローしていただけると嬉しいです。

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