読書紹介21「半沢直樹 アルルカンと道化師」
感想
「七つの会議」、今ドラマが放送中の「ハヤブサ消防団」の作者である池井戸潤さんの作品です。タイトルにある「アルルカン」とは、ピエロとともに伝統的なイタリア喜劇に登場する人気のキャラクターです。ずる賢いアルルカンと純粋なピエロの対比は、画家たちが好んで取り上げたそうで、今回の物語の重要なカギになります。
話は、最初にテレビ放映されたドラマの前、過去にあたる時系列になっています。大阪西支店の時に登場した浅野支店長をはじめとする「敵」役もしっかり出ていて、最終的に「論破」していく姿は、いつものごとく、すっきり感が半端なかったです。
また、それにプラスして、絵画の謎を追うという「ミステリー」の要素も入っていて、より、違う味わいがありました。「探偵 半沢直樹」といた感じです。
さらに、いつものごとく?査問委員会や懲罰人事、全店会議など、周りは敵だらけというところでも仲間やそれまでに「誠実」に向き合ってきた店や経営者からに助けてもらう、力を貸してもらう姿も見どころだと感じました。
「勝ち組・負け組」「組織の不正」「コンプライアンス」「働き方改革」。時代を経て、会社も大きく変わっていますが、その中で働く人の葛藤や苦悩、決断は「0」にはなりません。自分の経験を思い出しながら、池井戸さんの熱量ある、心に響く言葉を味わうのもいいなあと思いました。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?