あさのでんしゃ

学生の傍ら、詩を発信しています! 恋愛詩から日常の詩、時に皮肉?!まで。 書き留めた沢…

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学生の傍ら、詩を発信しています! 恋愛詩から日常の詩、時に皮肉?!まで。 書き留めた沢山の言葉たちが、ある日突然小さな経験から詩になる事がよくあります。詩ってなんだか不思議... 最近の夢は、言葉を生かした仕事に就くこと!この先の未来で叶えられますように✨✨

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  • 創作大賞2024

    #創作大賞#オールカテゴリ部門として応募した作品を纏めました!

最近の記事

【詩】てのひら

あなたの小さなてのひらに たった一羽の赤い折り鶴 そんな未来に なったらいいね 戦地がなくなって この折り鶴の行き場がなくなるような あなたの小さなその足先に ふんわり止まった紋白蝶 いつかは離れ離れになるね それでも後ろを振り返らずに あなたのままで駆けて行けますように あなたの小さな膝小僧に 転んでしまって残った傷跡 大丈夫 一人ぼっちじゃないよ 私があなたに駆け寄り抱きしめるように 必ずあなたの味方がいるから これからぐんぐん背がのびて 今よりもっと景色が広がる

    • 【詩】悪夢

      薄暗いトンネルで 僕は見た ひっそり咲いた枯れかけの花をじっと見ていて まるで僕に気づいていないんだ たまに君を見かけるけれど 君は一体誰なの せめてヒントを与えてよ 眠れない夜の終わりに 僕は見た 数値のおばけに囚われて まるで廃人みたいな僕を黙って見ている 君に頼ったらどうなるの あの頃描いた夢を捨ててもいいかな せめて僕の悩みを尋ねてみてよ ホームのはずれで 僕は見た 今日は深く帽子をかぶっていて まるで駅員さんみたいな作業着を着ている 君だと

      • 【詩】郵便

        郵便受けに 桜色の封筒 そっと開けたら それはラブレター 差出人の名は 何処にも書いてない でも すぐに分かる その筆跡で 綴る言葉で この封筒の左上には 切手が無い 彼は直接 私を訪ねてくれたみたい 郵便屋さんなんて通さずに 彼自身の力で 伝えたかったのかな けれども今日 一度もドアチャイムは鳴っていない 散々迷って 静かに郵便受けに入れて 彼はこの封筒に思いを託したのだろう そのうち変わらず夏が来る でもきっと今年の夏は違って見える だって私の隣には あなたが居る

        • 【詩】目隠し

          「目を凝らせ」 そう言われたから じっと見つめた ほんの僅かに 確かに見えた けれども何かを見失った 「見なくていいや、隠れていよう」 そう返したら 現実を見て、と批難された 少しの油断や少しの緩みも 許されないの? 確かに見えた世界の歪み ほらね、見なくてよかったものを

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        • 創作大賞2024
          24本

        記事

          【詩】ドッペルゲンガー

          君のドッペルゲンガーに ほんの偶然出逢えたとして それは君じゃないんでしょ だったらいいや、会いたくない。 確かに僕は 君の笑うところが好きで コロコロ笑う顔が好き。 いつまでもふたり 馬鹿をやって 僕が君を笑わせて その冗談に君がのっかって。 そんな光景を ずっとずっと見ていたかったと思うほど。 今 仮に 君とそっくりの ドッペルゲンガーを見つけても 僕はちっとも嬉しく思えないよ だってそれは君じゃない それは ただのドッペルゲンガー 君の言葉も 君の優しさも 何も何も

          【詩】ドッペルゲンガー

          【詩】新月

          今宵の空は綺麗だね だって今宵は新月だから たくさん たくさん星が見えるね 今宵の主役は新月だから 自由に夜空を描けるの 三日月、半月、満月と 月の形は想像次第 今宵の月は僕らが描こう 貴方がいちばん好きな月 今宵は月が綺麗だね この先も貴方が変わらず傍に居て 僕らが笑っていられるのなら。

          【詩】ノートブック

          ノートを買った ページ数が少なくて 小さめの無地のノート。 まっさらなページ と まだ固い表紙 手を離すとノートがぱたり、閉じてしまう。 これから少しずつ文字を埋めて そっとページをめくってゆこう。 このまま机にしまい込んだら 価値はそのまま百十円。 だから毎日少しずつ 何でもない事を書き留めて 丁寧に丁寧に汚していく。 くすみやキズが模様になって ノートの角に折れ目がついた時 それが初めて自分のものになる。 背表紙にまで文字が埋まって 書く場所がなくなって また

          【詩】ノートブック

          【詩】ペダル

          置いて行かれているような 少しずつ離れていくような そんな気がして 自転車のペダルを踏みしめた 誰かに委ねようとも そのペダルを漕ぐのは 結局のところ僕しかいない そんなこと もう随分前から知ってる 自分がどうするか 現に自分がどうしたいのか ただ、それだけ。 いつも同じ場所で漕ぐ足を止めてしまう この視線の先に また同じ上り坂が見えるから。 あと どのくらい加速をすれば 辿り着けるのだろう。

          【詩】ペダル

          【詩】宵

          服に纏わりついたお酒の匂い  お会計終わりの店先で まだまだ絶えない立ち話 酔の冷めない友人らが覗かせる まだ知らなかった新しい一面 それは雨の夜だった 待ち合わせた居酒屋に着くなり 思い思いの乾杯、グラスの音。 何だって出来るさ、と卒業後の未来の話から どこへ住もうか、と憧れの国を口々に。 恋人話も別れ話も様々に。 時計が一周した頃、また同じ話に戻る ただひたすらに夢とうつつの狭間 この光景が少し面倒で けれどもどこか新鮮。 それはまるでドラマのワンシーンの エキストラ

          【詩】1/365

          この世界は ほんとに上手く回ってる 悲しみ はんぶん 喜び はんぶん せつなさ はんぶん わくわく はんぶん 楽しみ はんぶん 不安も はんぶん 今日はたったの 1/365 日 当たり前の事なんだけど 毎日自分に言い聞かせないと忘れてしまう。 これだけ貴重な一日ならば 「はんぶん」だけじゃ勿体無いと 「ぜんぶ」大事な要素なのだと そう思える日が いつか、いつか、来るといいのに。

          【詩】SNS

          今、この瞬間  誰もが 言葉と向き合い 言葉と生きている 言葉で繋がり 言葉で離れる 言葉で広がり 言葉で失う そんな時代だ 繋がりは増え 孤立は深まる 温かさに気づき 寂しさが募る そんな時代だ 誰も傷つけない言葉を 使おうなんて 人によって受け取り方は 変わるから どんなに僕が 言葉の針を無くしても それは叶わないことなのかもしれない 僕の伝えたいこと その全部を伝えようなんて これまで歩いてきた道も その距離も  人によって違うから どんなに僕が 努力をしても

          【詩】恋

          恋、叶わないね 恋、終わらないね 恋、そんなの綺麗事だね 恋、それは冗談だね 恋、素直になれないね 恋、ずいぶん難問だね 恋、結末なんて分かってるよ 恋、あいにくのバッド・エンドだね 恋、忘れられないね 恋、ちっとも頭から離れないね 恋、この言葉を言い換えるなら 恋、それはつまり「貴方」だね

          【詩】考え事

          小さな金平糖 まだ溶けないで あの日のわだかまり 解けないかな 今日の雨予報 変わらないかな 過去の後悔 変えられないかな 珈琲の湯気 まだ冷めないで 笑われた夢 あと少しだけ醒まさないで 昨日の憂鬱 忘れられるさ 明後日の予定 うまくやれるさ 遥か先の自分の姿 いつか見えるさ 本気になれること いつか必ず見つかるさ 願っても叶わないこと 目を瞑ってもいいさ 動き出せない自分 今なら変えられるさ 長くて暗いトンネル あの頃も抜けられたんだ 大丈夫 光が射し込む場所

          【詩】無感覚

          いつから鈍感になったのだろう 小さい頃はささやかな事が嬉しかった 幸せなんて見つけなくても そこら中に転がっていた 歩けばそれに気付けたから 努力も工夫も労力も なにもなにも 要らなかった いつから敏感になったのだろう なんでもない事も痛みとして感じるようになった 小さな棘を少しずつ集めて それを日々の端々で思い出す 歩けばそれに出会ってしまうから 目をそらす努力や忘れる工夫が 必要になってしまった いつか無感覚になれないかな 小さな棘を毎日集めてしまうような そんな日々

          【詩】私

          知らないことを 分かっているかのように書き 起こった以上の出来事を 誇張して、拡張して書いた 見たことのない景色も まるで存在するかのように描き その綺麗な部分だけを ただ闇雲に切り取って描いた 想像上の誰かは あたかも居るような設定にして 知らない誰かの未来を 頭で勝手に創り上げた 物書きをする度 嘘をつくことになり 物書きをする度 自分を見失う ねえ、本当に分かってる? ねえ、本当に思ってる? ねえ、本当に信じてる?と。 時間差で自問自答がはじまる 私が

          【詩】おおさか

          流石は 天下の台所 食べるもんには 厳しいで カレーは絶対 牛肉派 豚肉カレーは 食べへんで。 一家に一台 たこ焼き器 大阪人 皆 たこ焼き名人 主食はたこ焼き ちゃうけどなあ。 お好み焼きは おかずやで ごはんと一緒に 食べるもん。 値段に ごっついうるさいで 家電屋の兄さん 捕まえて まずは一声 「なんぼになるん?」 値段ははっきり 書いているのに 値切るためには 聞くねんで 一円たりとも妥協はせーへん ひたすら交渉 値切ったら 今度はオマケも せがむねん 「これには、

          【詩】おおさか