あさのでんしゃ

学生の傍ら、詩を発信しています! 恋愛詩から日常の詩、時に皮肉?!まで。 書き留めた沢…

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学生の傍ら、詩を発信しています! 恋愛詩から日常の詩、時に皮肉?!まで。 書き留めた沢山の言葉たちが、ある日突然小さな経験から詩になる事がよくあります。詩ってなんだか不思議... 最近の夢は、言葉を生かした仕事に就くこと!この先の未来で叶えられますように✨✨

マガジン

  • 創作大賞2024

    #創作大賞#オールカテゴリ部門として応募した作品を纏めました!

最近の記事

【詩】目隠し

「目を凝らせ」 そう言われたから じっと見つめた ほんの僅かに 確かに見えた けれども何かを見失った 「見なくていいや、隠れていよう」 そう返したら 現実を見て、と批難された 少しの油断や少しの緩みも 許されないの? 確かに見えた世界の歪み ほらね、見なくてよかったものを

    • 【詩】ドッペルゲンガー

      君のドッペルゲンガーに ほんの偶然出逢えたとして それは君じゃないんでしょ だったらいいや、会いたくない。 確かに僕は 君の笑うところが好きで コロコロ笑う顔が好き。 いつまでもふたり 馬鹿をやって 僕が君を笑わせて その冗談に君がのっかって。 そんな光景を ずっとずっと見ていたかったと思うほど。 今 仮に 君とそっくりの ドッペルゲンガーを見つけても 僕はちっとも嬉しく思えないよ だってそれは君じゃない それは ただのドッペルゲンガー 君の言葉も 君の優しさも 何も何も

      • 【詩】新月

        今宵の空は綺麗だね だって今宵は新月だから たくさん たくさん星が見えるね 今宵の主役は新月だから 自由に夜空を描けるの 三日月、半月、満月と 月の形は想像次第 今宵の月は僕らが描こう 貴方がいちばん好きな月 今宵は月が綺麗だね この先も貴方が変わらず傍に居て 僕らが笑っていられるのなら。

        • 【詩】ノートブック

          ノートを買った ページ数が少なくて 小さめの無地のノート。 まっさらなページ と まだ固い表紙 手を離すとノートがぱたり、閉じてしまう。 これから少しずつ文字を埋めて そっとページをめくってゆこう。 このまま机にしまい込んだら 価値はそのまま百十円。 だから毎日少しずつ 何でもない事を書き留めて 丁寧に丁寧に汚していく。 くすみやキズが模様になって ノートの角に折れ目がついた時 それが初めて自分のものになる。 背表紙にまで文字が埋まって 書く場所がなくなって また

        【詩】目隠し

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        • 創作大賞2024
          18本

        記事

          【詩】ペダル

          置いて行かれているような 少しずつ離れていくような そんな気がして 自転車のペダルを踏みしめた 誰かに委ねようとも そのペダルを漕ぐのは 結局のところ僕しかいない そんなこと もう随分前から知ってる 自分がどうするか 現に自分がどうしたいのか ただ、それだけ。 いつも同じ場所で漕ぐ足を止めてしまう この視線の先に また同じ上り坂が見えるから。 あと どのくらい加速をすれば 辿り着けるのだろう。

          【詩】ペダル

          【詩】宵

          服に纏わりついたお酒の匂い  お会計終わりの店先で まだまだ絶えない立ち話 酔の冷めない友人らが覗かせる まだ知らなかった新しい一面 それは雨の夜だった 待ち合わせた居酒屋に着くなり 思い思いの乾杯、グラスの音。 何だって出来るさ、と卒業後の未来の話から どこへ住もうか、と憧れの国を口々に。 恋人話も別れ話も様々に。 時計が一周した頃、また同じ話に戻る ただひたすらに夢とうつつの狭間 この光景が少し面倒で けれどもどこか新鮮。 それはまるでドラマのワンシーンの エキストラ

          【詩】1/365

          この世界は ほんとに上手く回ってる 悲しみ はんぶん 喜び はんぶん せつなさ はんぶん わくわく はんぶん 楽しみ はんぶん 不安も はんぶん 今日はたったの 1/365 日 当たり前の事なんだけど 毎日自分に言い聞かせないと忘れてしまう。 これだけ貴重な一日ならば 「はんぶん」だけじゃ勿体無いと 「ぜんぶ」大事な要素なのだと そう思える日が いつか、いつか、来るといいのに。

          【詩】SNS

          今、この瞬間  誰もが 言葉と向き合い 言葉と生きている 言葉で繋がり 言葉で離れる 言葉で広がり 言葉で失う そんな時代だ 繋がりは増え 孤立は深まる 温かさに気づき 寂しさが募る そんな時代だ 誰も傷つけない言葉を 使おうなんて 人によって受け取り方は 変わるから どんなに僕が 言葉の針を無くしても それは叶わないことなのかもしれない 僕の伝えたいこと その全部を伝えようなんて これまで歩いてきた道も その距離も  人によって違うから どんなに僕が 努力をしても

          【詩】恋

          恋、叶わないね 恋、終わらないね 恋、そんなの綺麗事だね 恋、それは冗談だね 恋、素直になれないね 恋、ずいぶん難問だね 恋、結末なんて分かってるよ 恋、あいにくのバッド・エンドだね 恋、忘れられないね 恋、ちっとも頭から離れないね 恋、この言葉を言い換えるなら 恋、それはつまり「貴方」だね

          【詩】考え事

          小さな金平糖 まだ溶けないで あの日のわだかまり 解けないかな 今日の雨予報 変わらないかな 過去の後悔 変えられないかな 珈琲の湯気 まだ冷めないで 笑われた夢 あと少しだけ醒まさないで 昨日の憂鬱 忘れられるさ 明後日の予定 うまくやれるさ 遥か先の自分の姿 いつか見えるさ 本気になれること いつか必ず見つかるさ 願っても叶わないこと 目を瞑ってもいいさ 動き出せない自分 今なら変えられるさ 長くて暗いトンネル あの頃も抜けられたんだ 大丈夫 光が射し込む場所

          【詩】無感覚

          いつから鈍感になったのだろう 小さい頃はささやかな事が嬉しかった 幸せなんて見つけなくても そこら中に転がっていた 歩けばそれに気付けたから 努力も工夫も労力も なにもなにも 要らなかった いつから敏感になったのだろう なんでもない事も痛みとして感じるようになった 小さな棘を少しずつ集めて それを日々の端々で思い出す 歩けばそれに出会ってしまうから 目をそらす努力や忘れる工夫が 必要になってしまった いつか無感覚になれないかな 小さな棘を毎日集めてしまうような そんな日々

          【詩】私

          知らないことを 分かっているかのように書き 起こった以上の出来事を 誇張して、拡張して書いた 見たことのない景色も まるで存在するかのように描き その綺麗な部分だけを ただ闇雲に切り取って描いた 想像上の誰かは あたかも居るような設定にして 知らない誰かの未来を 頭で勝手に創り上げた 物書きをする度 嘘をつくことになり 物書きをする度 自分を見失う ねえ、本当に分かってる? ねえ、本当に思ってる? ねえ、本当に信じてる?と。 時間差で自問自答がはじまる 私が

          【詩】おおさか

          流石は 天下の台所 食べるもんには 厳しいで カレーは絶対 牛肉派 豚肉カレーは 食べへんで。 一家に一台 たこ焼き器 大阪人 皆 たこ焼き名人 主食はたこ焼き ちゃうけどなあ。 お好み焼きは おかずやで ごはんと一緒に 食べるもん。 値段に ごっついうるさいで 家電屋の兄さん 捕まえて まずは一声 「なんぼになるん?」 値段ははっきり 書いているのに 値切るためには 聞くねんで 一円たりとも妥協はせーへん ひたすら交渉 値切ったら 今度はオマケも せがむねん 「これには、

          【詩】おおさか

          【詩】帰り道

          駅へと向かう帰り道 3メートル先に君が居る 声をかけようとして でも君が道路脇に彼を見つけて 君は嬉しそうに 彼と並んで歩いた いつか「彼」について聞いたとき ただの友人だって 君は言ったけど こんな僕に 本音なんて話さないよね 分かれ道 もうこれ以上 君が他の誰かと笑うのを 見ていられないから 今日は遠回りで帰るよ 別れ道 もういい加減、諦めるよ 君の本音なんて 聞かなくても分かってるんだ 彼は未来の恋人でしょ? 君との距離はどんどん遠くなる もう見えないよ、君の

          【詩】サラダの感覚

          言葉はそこらじゅうにあって それを集めるのが楽しい どう並べるか どんな展開にするか それはまるで 食卓に並べられたサラダみたい トマトもレタスも 食器もドレッシングも ぜんぶ ぜんぶ 自分次第。

          【詩】サラダの感覚

          【詩】仮面

          それは 花に擬態する蝶のように。 それは 猛毒を持つ鮮やかな魚のように。 それは 不意に向けられたカメラのレンズに 哀しい作り笑いを浮かべるように。 それは マジョリティーに押し潰され 納得した意見も言えず口を塞ぐように。 幾つもの仮面を身に纏い 自分を本当の姿から遠ざけた。 仮面をまた別の仮面で覆ってゆけば、 可憐な「美しさ」や唯一無二の「強さ」ですら 仮面の内側を這う錆へと化した。 本音とは正反対の表情を 仮面で作ることが常となれば 親しい人間に本音を吐くこと