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【詩】無感覚

いつから鈍感になったのだろう
小さい頃はささやかな事が嬉しかった
幸せなんて見つけなくても
そこら中に転がっていた
歩けばそれに気付けたから
努力も工夫も労力も
なにもなにも 要らなかった

いつから敏感になったのだろう
なんでもない事も痛みとして感じるようになった
小さな棘を少しずつ集めて
それを日々の端々で思い出す
歩けばそれに出会ってしまうから
目をそらす努力や忘れる工夫が
必要になってしまった

いつか無感覚になれないかな
小さな棘を毎日集めてしまうような
そんな日々から抜け出せないかな

いつか無感覚になって
足元にある無数の幸せを
毎日少しずつ摘んでいけないかな

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