【詩】ドッペルゲンガー
君のドッペルゲンガーに
ほんの偶然出逢えたとして
それは君じゃないんでしょ
だったらいいや、会いたくない。
確かに僕は
君の笑うところが好きで
コロコロ笑う顔が好き。
いつまでもふたり 馬鹿をやって
僕が君を笑わせて
その冗談に君がのっかって。
そんな光景を
ずっとずっと見ていたかったと思うほど。
今 仮に 君とそっくりの
ドッペルゲンガーを見つけても
僕はちっとも嬉しく思えないよ
だってそれは君じゃない
それは ただのドッペルゲンガー
君の言葉も 君の優しさも
何も何も 持ってない。
人混みの中 君を探した
道行く人の中に 君が居るんじゃないかって
けれども君に似た人さえも 見つからなかった
それはきっと
君が誰よりも特別で
それは今も昔も変わらないから。
君のドッペルゲンガーが
僕の前に現れる日はもう来ない
でも もし本当に
僕の前に現れたなら
それは「ドッペルゲンガー」じゃない。
僕が夢見た「君」だと思う
本当の君に再会できた
奇跡の日だと思うから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?