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創作大賞2024

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#創作大賞 #オールカテゴリ部門として応募した作品を纏めました!
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記事一覧

【長編詩】宛先

初夏の頃、 届くはずのない手紙を出した 宛先のない手紙。 君はもう読んだかな  君が忙しい…

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【詩】一日

何気ない朝 カーテンを開けたら 眩しい日差しに目を閉じた テーブルには珈琲そして ロールパン…

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【詩】セロリ

人には好き嫌いがあって 時間が経てば好きになれたものがある 例えばパセリ。 彼はただ誰かに…

40

【詩】あなた

あの日 静かに電話が鳴って 悲しい知らせが私を包んだ 最期に一言かけたくて ありがとうを伝…

40

【詩】花言葉

その花を見る度 いつかの貴方を想い出す 花言葉は「優しい思い出」 貴方はいつだって柔らかに…

37

【長編詩】ふたり

僕が誘って 君を連れ出したら 秋を見つけて 君が笑った 君のお気に入りの 薄手のコート そ…

41

【詩】文字

もしも残りの人生で たった1000文字しか使えないならば 僕は君に何を伝えよう 「嫌い」なことより 「素敵」を話そう 「メール」じゃなくて 「会って」話そう 「さみしい」日には 「約束」をしよう そして 最後の5文字になったとき 僕は君に精一杯の「ありがとう」を伝えよう。 君をそっと抱きしめて 「だいすき」も「しあわせ」も。 そして静かに「さよなら」も。 もう ぜんぶ ぜんぶ 伝えよう。 もう言葉なんて要らなくなるから ぜんぶ ぜんぶ 伝えよう。

【詩】寂寥

埃を被った小さな車 君と遠出をしたのは いつ頃だろう それは意外な朝だった 君とふたり 予…

39

【詩】日々

今日一日の楽しみを 考えついたら起きれるの 今日はあなたに会えるから ただそれだけで目を覚…

53

【詩】彼

彼は 僅か3秒で 私が与えたテーマに沿った 5連の詩を描いた テーマは 「人生のエンドライン…

36

【詩】作家

或る朝 僕へ届いた 贈り物 鮮やかな赤いリボンで飾られた箱には 何も書かれていない原稿用紙…

43

【詩】脚本

桜はいつだって満開で 僕の春に美しい演出を加える 隣を歩くのは君で 新車の助手席で笑うの…

31

【詩】途中式

山積みの教科書を読んで 答えを頭に叩き込んだ。 忘れるたびに また同じページを読んだ。 分…

31

【詩】2124年

100年後の景色を見るため 未来を巡る旅へ出かけよう さて、リュックサックには何を詰めよう 大雑把な地図と 真っ赤な太陽を描くクレヨン。 どんな曇り空も吹き飛ばす空色の水彩絵の具に 遥か遠くの朝焼けが見える双眼鏡。 そして幾千もの山に挑むための大きな水筒。 でも 100年後の未来に僕らの常識は通じるのかな 僕らが示す道順は 本当に正しいのだろうか 正義の意味は 変わっていないだろうか 未来でも 同じ空が広がっているのだろうか 遠くを見据える事だけが 本当に大切だろ