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掲示板にすがる【はじめてレッズをみた日】#2

『うらやましいぞ!!Jリーグ』

いまやハリー ポッターになってしまった『としまえん』のテレビCMやポスターでフライング パイレーツの上段から、この垂れ幕が掲げられていた。プロ野球も危機感を覚えるほど、Jリーグ開幕当初のサッカー人気は凄まじかった。しかし、Jリーグバブルが弾けるのも意外なほど早かった…

1993年のドーハの悲劇をきっかけに日本代表の試合は見るようになっていたが、浦和レッズについては試合結果だけをチェックしていたくらいだった。2年連続の最下位。Jリーグのお荷物と揶揄され、とくかく弱かった。それでも浦和レッズのホームである駒場スタジアムはいつも満員だった。

弱いチームを応援する熱狂的なファン。なんだか阪神タイガースに似ているな。それが浦和レッズに対する第一印象だった。

大学院生になり、所属していた体育会を辞めたので時間的にちょっと余裕ができた。せっかく地元埼玉に浦和レッズがあるのだから一度は観戦してみようと思った。

さて、どうやってプラチナチケットを入手するのか?

当時はネットが普及しておらず、Jリーグを観戦したことがある知人から口コミで情報を入手するしかなかった。

チケットぴあで購入するには日が昇る前から並ぶ必要があるらしい。しかも、同日に他のチケットも販売されることが多く確実に入手できるかはわからない。

もう一つの入手経路は浦和レッズのオフィシャルショップであるレッドボルテージに行くことだった。

店内の掲示板に貼ってある『チケット譲ります』にすがるのだ。

(つづく)


これまでのお話
#1 興味はなかった

#浦和レッズ #urawareds #wearereds #サッカー #Jリーグ

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