ビタミンDの不足は骨が柔らかくなり、筋力が落ち、免疫力が低下する
こんにちは、ちょらです。
ビタミンDは有名なビタミンですから、聞いたことがない人はいないでしょう。
ですが、その効果まで知っている人は少ないかと思います。
ビタミンDは脂溶性ですから、水溶性ビタミンと違って余分な分は排出されず、過剰症を引き起こすので注意が必要です。
ビタミンDの効果
ビタミンDというと日光を浴びることで生成され、カルシウムの吸収率を高める効果があることが知られています。
しかし、それ以外にも免疫機能に深く関わっていたり、インスリンの分泌を高め血糖値の改善に効果があったり、筋肉の合成を高めるなどの働きがあります。
特に免疫との関わりは大きく、風邪やインフルエンザはもちろん、花粉症、肺炎やコロナウイルスにも効果があるとの報告もあります。
カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にする
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収率を高め、骨や歯への沈着を助けます。
そのため、骨や歯の形成を促進し、丈夫にする効果があります。
またカルシウムは骨を丈夫にするだけではなく、血中や筋肉に存在し、体の機能を正常に維持しています。
ビタミンDは血中のカルシウム濃度を調節する働きがあり、血中カルシウム濃度が低い時は副甲状腺ホルモン(PTH)協力して骨からカルシウムを溶け出し、全身へと送ります。血中カルシウム濃度が高い時は骨に沈着させ丈夫にします。
免疫力を高める4つの効果
ビタミンDには体内の免疫力を高める効果がいくつかあります。
細菌やウイルスを食べて破壊する「マクロファージ」を活性化する
「サイトカインストーム」を抑制し、炎症を抑える
抗菌ペプチド「カテリシジン」「ディフェンシン」の合成を促進する
粘膜上皮細胞の「タイトジャンクション」を強固にし、ウイルスの侵入を防ぐ
これらの効果により、ウイルスの侵入を防ぎ、入ってきた細菌を破壊することで免疫機能に寄与しています。
※ビタミンDの免疫については少し難しいので、また別の記事でまとめようと思っています。
インスリンの分泌を促し、血糖値を改善する
ビタミンDはインスリンの分泌を促すことで血糖値の上昇を抑え、糖尿病の予防に効果があると期待されています。
実際に糖尿病患者の血中を調べるとビタミンD濃度が低いことが分かっており、ビタミンDを投与することでインスリンの分泌が促進され、血糖値が改善したとの報告もあります。
筋肉合成を高め、サルコペニアの予防になる
ビタミンDは筋肉の合成を促し、筋力低下を防ぐ効果があります。
ムキムキになるというより、筋力低下を防ぎ維持するという意味合いが強く、とくに高齢者にいいとされています。
高齢になると自然と筋力が低下し、身体能力が低下するサルコペニアになりやすく、これにより転倒や骨折を起こしやすいですが、ビタミンDが筋力低下やサルコペニア予防に期待されています。
ビタミンDはマグネシウムにより活性化させないと効果を発揮しない
日光を浴びることで合成されたビタミンD(プロビタミンD)も食事から摂ったビタミンDも血液で運ばれて肝臓→腎臓という流れで活性化ビタミンDになり、初めてビタミンDとしての効果を得られます。
しかし、その際にマグネシウムが必要となるので、マグネシウムが不足すると活性化ビタミンDが不足し、それによってカルシウムの吸収率が悪くなり、低カルシウム血症を引き起こします。
低カルシウム血症は骨軟化症や骨粗しょう症の原因となります。
逆にマグネシウムが不足した状態でビタミンDを大量に摂ると高カルシウム血症となり、カルシウムが血液を詰まらせ動脈硬化を引き起こすので注意が必要です。
ビタミンDは脂溶性のため、尿としては排出されにくく、サプリメントで補おうとすると過剰摂取につながりますので注意しなければいけません。
ビタミンDの摂取目安と多く含む食品
ビタミンDは肉類や野菜にはあまり含まれておらず、魚介類、キノコ類、卵類、レバー、乳類の順番に多く含まれています。
魚介類ではイワシ、サンマ、鮭、ブリ、しらすなどに
キノコ類ではきくらげ、干しシイタケ、まいたけなどに多く含まれています。
ビタミンDの1日の摂取目安量は成人で約8.5μgです。
魚類のイワシやサンマ(生)だと、100gに約30μgほどのビタミンDが含まれていますから、割と簡単に摂取できます。
しかし、キノコ類や卵に含まれているとは言え、それほど多くはありません。
きくらげ100g中には80μg以上含まれていますが、きくらげは重量が軽く、100gはかなりの量になります。
また卵1個に2.2gほどしか含まていないので、卵の場合4つほど食べなければいけません。
日光に当たる時間はどれくらい?
ビタミンDを体内で合成する場合、日光に当たる必要がありますが、だいたい20分前後を目安にするといいでしょう。
日光には当たり過ぎると紫外線により体の酸化を進めたり、メラニンの合成を促進したりなどの悪影響がありますから、過度に当たり過ぎるのは良くありません。
ただ魚やきのこ、卵を食べれないのであれば、多少長めに浴びるといいでしょう。
浴びる際は服を脱いでまで浴びる必要はなく、顔や手に当たっていれば十分です。
まとめ
日光を浴びることで体内で合成される(20分前後で充分)
カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にする
血中カルシウム濃度を調節する
免疫機能を高める
インスリンの分泌を促し血糖値上昇を抑える
筋肉の合成を促し、筋肉量を維持する
マグネシウムがないと活性化しない
野菜にはほとんど含まれておらず、魚類に多く含まれる
脂溶性のため、毎日摂る必要はないが過剰摂取には注意
ビタミンDは体内で合成できる唯一のビタミンですが、逆に言うと体内で合成しなければいけないほど重要なビタミンであると言えます。
限られた食材からしか摂取できないため、意識して摂る必要があります。
カルシウムは日本人が一番不足しているミネラルであると言われているため、ビタミンDにより吸収率を高めることも大切です。
また、マグネシウムがないとビタミンDの効果を発揮できませんから、マグネシウムも合わせて摂りましょう。
それではありがとうございました。
健康生活をお過ごしくださいっ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?