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人類は人類の手によって、人類を滅ぼす

映画『オッペンハイマー』
僕の中で本年度ナンバーワンであろう作品。
もはや、映画を越えてしまった映画。
ノーラン監督は超越してしまった。
原爆を製造したひとりであり、原爆の代名詞にされた人物、オッペンハイマーの物語。
この映画は大変難しい。何が難しいかと言えば、
紹介ないまま、登場人物50人以上、そして、
1オッペンハイマーの時間軸
2第2の主役の時間軸
3核融合、分裂の時間軸
4夢の時間軸
5真実の時間軸
5つの時間軸が複雑に絡み合い、しかも時系列がぐちゃぐちゃだ。
手塚治虫の『火の鳥』を思い出す。『火の鳥』は未来の話と過去の話が交互に描かれ、段々と現代に近づく。
又、ノーラン監督はスタンリーキューブリックが好きなのだろうと思う。とにかく内容分かるシーンを全部見えなくしてしまっている。説明ないまま進むから難しい。しかしだからこそ美しい。
この映画がすごい所は、全ての観客に落とし所を用意している。
映画を理解できなかった観客=大衆
映画を理解したがつまらない=ストローズ
映画を理解し、そして面白い=オッペンハイマー、アインシュタイン
そして、この誰もが「愚か」であると言っているように聞こえる。
オッペンハイマーは統合失調症である。それ故なのかある条件下での未来が見える超人である。
ラスト、オッペンハイマーが見た未来。あなたは耐えられるか?
とてつもなく恐い映画であった。
『市民ケーン』を超えたと思ったよ僕は。
原爆、日本投下シーンがないことを批難する者がいるが、はっきり言ってそれ以上に恐ろしいことを演出しましたよノーラン監督は。本当に本当に恐い映画であった。

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