バリスタ日記①
最近スーツを脱いで、バリスタになりました。
前の会社は福利厚生も給料も仕事内容もほんとに素晴らしかったのですが、辞めました。人生ってやっぱり、ただ生きてるだけでも大変だし難しいです。
壁を乗り越えても、すぐまた大きな壁が立ちはだかる。形は違えど、きっと誰にだって色んな困難がありますよね。けど、難が有ると書いて有難い。うん、ありがたや〜。みんな頑張って生きてこうぜ。
上手くいい話にしようとしていますが、簡単に言うと自分は2年間も同じ職場で働いても周りと反りが合わせられなくて、辞めてしまったというだけです。丸2年ほど悩みながら、何度も会社と相談しましたが納得しきれず、結局わがまま言って小僧は辞めてしまいました。色んな大人たちが動いてくれていたのに、本当に心から申し訳ないと思ってます。そのしわ寄せでしょうか、いま25歳にして崖っぷちに来ました。
崖っぷちとはいえ、それは前と比べた場合の経済的な面だけで、今の仕事もやっていて本当に素敵だと思っています。最近はやっと落ち着いてきて、ギリギリの山場は超えてなんとか元気に食えてます。
バリスタになって2ヶ月。私の友達はバリスタってなんやねん?って人も多いかと思います。バリスタといえどコーヒーだけじゃなくて、パンこねたり、チーズケーキ焼いたり、ビリヤニの米炊いたり、ビラ配ったりなんかもしていて、大忙しでとても充実しています。最近は新商品の鶏肉の仕入れなんかもしました。
本題のバリスタってどんな仕事?かというと、
まず、カフェに来てくれたお客さんがどんなものが飲みたいかを、なんでもない会話をしながら一緒に考えます。時間があれば豆の香りをかいでもらったり、味の好みを聞いたり、はたまた天気の話なんかをします。決まったら説明した味と、使う豆の土地や自分の思いなんかを乗せて、レシピを工夫して再現します。最後はとびきり自信を持って、最高のコーヒーを元気な笑顔でお渡しします。このめちゃくちゃ普通の会話と手作業を通して、お客さんが少しだけ自分を労われたり、幸せな気分になってくれたりします。カフェというプラットホームで、会話しながら、食事をしながら、音楽を聴きながら、本を読みながら、勉強しながら、考えごとしながら。各々目的は違えど、出てきたコーヒーにお客さんが注目して喜んでくれた時は、なんだか魔法が使えたような気持ちになります。
うちの先輩たちのラテアートなんかは、もうメラゾーマ級の最強の魔法です。時にはお客さんの歓声とともに拍手が上がります。魔法みたいだということをこの前店長に話した時、「私も最初の頃はそう思ってた〜。笑」と軽くあしらわれました。ボス、恐るべし。
自分もこの前、きれいに描けるようになったハートのラテアートを、素敵なマダムが「とってもかわいい」と気に入ってくれました。技術的には、レベル2で覚えたホイミみたいな魔法です。でも自信を持って初めて描けるようになった柄だから、やっぱ心から嬉しいよね。
これが有名チェーン店のコーヒーより美味しいか美味しくないかとか、コンビニのコーヒーより安いか高いかとかじゃなくて、「なんかこうゆう、気持ちのこもった人間臭い体験が、老若男女生活の一部にあってもいいんじゃないかなぁ」なんて思いながら現代社会の中で息をしています。現実はそうなかなか甘くはないけどね。
ということで初心を忘れないように、ここに残しておきました。調子に乗っている自分を見かけたら、ぜひこの投稿にいいねを押してやって下さい。いつやるの?今でしょ。
(こーゆうおもんないボケが、だんだんおじさんって言われるようになるんだろうなぁ。焦)
夜な夜な、最近趣味になった物書きをしていたらもうこんな時間。
最後に北野武の名言をひとつ。
「時間ができたときにやるのが趣味ではなく、時間がない時にいかに人を騙してやるのが趣味なのだ」
時間なんて気にしてたら趣味にならない
ってことで明日も頑張っていきましょーう。
最後まで読んでくれた人、ありがとうございます🌷
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