FF8を20年ぶりにプレイしてみた⑪「魔女暗殺計画:スコールとアーヴァインの対比」
【 前回までのあらすじ 】
ついに動き始めた魔女イデア。聴衆を前に堂々たる演説、そしてデリング大統領を殺害して見せた。捉えたリノアにシュメルケを放ち、パレードを始めるのであった。
アーヴァインの説得もあり、暗殺任務を一時離脱しリノア救出へ向かうスコール達。シュメルケから無事にリノアを救い出し、いよいよ暗殺任務が実行される。
プレイルール
・攻略本、攻略サイトは使わない
・縛りプレイ、やり込みプレイは次の周回以降にやる
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FF8を20年ぶりにプレイしてみた⑩「魔女暗殺計画:魔女イデア、動く。囚われたリノア。」
レジスタンス組織「森のフクロウ」の一員であるリノアと言え、特別な訓練を受けているわけではく、悪魔でも民間人。戦闘プロフェッショナルSeeDのスコールからすればやはりシロウト。
でも、「だからシロウトなんだよ。」って言わないのは傷ついたリノアへのスコールなりの配慮なのかもしれない。
ドライなようだけど、今は暗殺任務中でもある。イデアの乗るパレード車が凱旋門を通過する20:00には狙撃ミッションを遂行しなくてはならない。戦時中であると考えればスコールのこの塩対応は100点だと思う。
とは言え、精神的に弱っているリノアをさすがに放っておけないのか、この一言はとても優しい、温かみのある言葉。リノアはどの時点でスコールに惚れたのかいまいち分からないけど、今のところココじゃないかと思う。
18歳の青年、しかも命に関わるピンチを救出され、この一言。惚れるはず!
初見プレイだとここら辺から、アーヴァインがめちゃくちゃヘタレに見えるんですよね。
なのだけど、サイファーは魔女側についている。つまり…
言葉は冷静だけど、スコールの内心はどうだったんだろう…ゼルのように、何だかんだ同胞意識は持っていただろうし、「サイファーの出方によっては殺す。」というような言い方でなく「死なせるかもしれない」というセリフ。
出来ればそうなってほしくはない、スコールもそう思っていたのではないかなぁ。
違うんだリノア…だから割り切れているわけじゃない。スコールは命令に忠実に動くように教えられていて、必要であれば必要な行動をするしかないことをわかっているだけ。それが元同ガーデン生徒であっても…
SeeDは洗脳状態に近い。命令に忠実な兵器。
だから、スコールも内心平気なわけではないんだよ…きっとサイファーを殺せば後悔するし、闇落ちする世界線もあった。
そりゃあそうなるよなアーヴァイン。だってイデアは…
スコール達を乗せた仕掛けが建物内から外へ向かって上昇。
これでイデアとアーヴァインが直線状に並び、いよいよ狙撃の時。
そういう問題じゃないことはメタ的に分かっている…だけど所見では本当にダサかったなぁ~。あまりにもダサすぎてアーヴァインを使わなくなった記憶がある。
スコールはサイファーを殺す覚悟が出来ていそうな会話をしていた事に対して、覚悟が決まっていないアーヴァイン。
それもそうですよね、イデアはアーヴァインやスコール達が孤児院にいた時、親代わりとなって育ててくれた恩人なのだから…
ただ、スコール達はこれまでの期間でG.F.を使っている事によって、記憶障害を起こしている。その為、自分たちが過去に孤児院で一緒に育ったことも、イデアが親代わりであったことも忘れてしまっている。
だから、スコールは任務へ非常になれる。
アーヴァインはスコール達が記憶を失くしていることに気づいているけど、現時点では黙認して独り抱えている…辛いだろうなぁ…
仮に今ここで、真実の記憶をスコールに伝えても、頭がおかしくなったと思われる可能性があり、おそらく「いいから撃て」となる。仮にスコールが真実を思い出したとして、スコール達も辛くなり混乱し、任務遂行に支障が出るかもしれない。アーヴァインにとってもこれはガルバディアガーデンからの任務。遂行しなくてはならない責任感がある。
様々な思いがグチャグチャになり、重厚なプレッシャーとなって、この時はとても言えなかったんだと思う。
それどころか、育ての親殺しのトラウマを一生胸に刻むことになる。
リーダーとして100点の対応だと思う。現実社会で例えるなら、上司が部下に「ミスしてもいいからやってみろ。責任はオレが取るから。」と言っているのと同じ。
それまでリーダー経験なんてなかったであろうスコールだけど、この正念場でこのように見方を鼓舞できるのは元々、リーダーの素質があったんでしょうね。
外しても良いんだという方向で話を進める。「当てろ」「お前に掛かってるんだ」とは絶対に言わないスコール。
スコールが言うように、アーヴァインが撃つことでスコールの次の行動が決まり、それを見たキスティス達の行動が決まる。だから、外してもいいから撃つ必要がある。
ただ外すということは、育ての親と幼馴染達が殺し合うということになる。狙撃が成功しても失敗しても、アーヴァインには辛すぎる。
そして、アーヴァインは撃った…どんな想いだっただろう…
おそらくこのエフェクト、プロテス。
そして弾道を見るに、イデアが気づいていなかったら当たっていた。アーヴァインはあくまでも当てる気だったことがわかる…全ての痛み、悲しみ、罪を自分1人で背負うつもりだったのかもしれない…
どうあれ、自分の役割をやり切ったアーヴァインはカッコいい。
失敗が恐くて、他人にどう思われるかが恐くて行動できない人はいっぱいいるし、僕にもそういう時がある。行動を起こさねば、未来は何も変えられない、始まらない。
そして、アーヴァインの行動をサインに、スコールが動き始める。
アーヴァインを責めることなく、次の作戦に変更するスコール。覚悟が決まっている。。
ガンブレードで民衆を威嚇し、車を奪って凱旋門まで一気に進む。
鉄格子ギリギリにドリフトで車をつけるスコール。SeeDはドライビングテクニックも習っているのか?FBIキャメル捜査官もビックリ。
勢いよく車から飛び出し、イデア、サイファーの元へ!
OPでは訓練として戦った2人、今は命のやり取りとして立っている。スコールは殺す覚悟が決まっていたのだろうか…まだ迷っていたのだろうか…迷っていたんだろうな…どう転ぶかわからないがやるしかない。
魔女の騎士になることが昔からの夢で、それ以上はなんだったか…
ラフディバイドはシンプルな突撃+切り上げ攻撃だけど、エフェクトの短さとカッコよさのバランスが好きです。
フェイテッドサークルは微妙でブラスティングゾーンは長いんですよね~。
年頃だからスコールと同じでサイファーも絶対プライド高い。中途半端に煽って生かしておくととんでもない報復が来るぞ…
精神的ダメージを負った直後にこうして戦闘に加われるのは、やっぱり女性は強いなぁ~と思う。普通ならそのままギブアップしてもおかしくないと思うので、これはリノアが少しずつ成長している姿と言える。
連続剣を使うためにスコールを瀕死状態にしているので、増援のエモさが際立っている気がする。
アーヴァイン、真実を知っている我々としては、お前、カッコいいよ…今だってイデアと対峙することに葛藤はメチャクチャあるはず。それでも任務としてスコールを追ってきた…カッコいいぞ…
現時点でのイデアの魔力は高くないので、そこまでダメージは大きくないけど、中盤に入る前のボスがガ系はインパクトが強い。
でもケアルラ、レイズ、ダブルがドローできるようになっているのは親切設計ですね。ダブルとケアルラを合わせればまず負けない。
スコールの瀕死状態をキープ、レイズで蘇生を繰り返せば連続剣ですぐに終わる戦い。
もう少しイデアを強化してあってもよかったかなぁ。
8の世界ではスコール達が使っている魔法は疑似魔法と呼ばれ、人為的に作られた魔法。魔女だけが「本物の魔法」を使えるんですよね。
だから、もっとイデアの魔力を上げてダメージ率を上げておいて、初見じゃ勝てないくらいの強さ設定でも良かったと思う。
イデアはブリザガ(もしくはブリザラ)らしき魔法でスコールを貫こうとします。
スコール、胸を貫かれる。どうやって生きていたのか、全然覚えていませんが、確かに胸を貫かれています。
当時PSソフトで発売されたFF8はDisc4枚組の作品で、各Disk終了ポイントでセーブが入ります。Switchで発売されたリマスターでもここが残されていたのでちょっと嬉しかったです。「おっ。。。」と、思わずにっこり。
イデアが本格的に動き始めて物語が物凄く盛り上がってきました。ムービーシーンにも制作陣の力を感じるし、今見ても迫力と美麗を感じます。今どきの実写並みの美しさも良いですが、この位の良さもあると思う。
それは、「全てを提示しない」っていう良さ。足りない部分、例えば本作ならヴォイス、画質で表現しきれない部分…肌や髪、服の繊維、魔法のグラフィックの繊細さなど。それらを無意識、意識で想像&脳内保管するのも楽しさの一つだと思います。全てを提示しない=全てを受け取れない=完全に受け身にならない。
そして、何より、物語が複雑に動き始める本作。モブキャラの会話やアルティマニアなど、隅々にまで散りばめられた要素を拾いながら一つの物語を紐解いていく。それもまた本作の面白さ、味。
次回はいよいよ、Disk2へ!
物語は中盤へ。これからより、細かい設定が出てくる。特にG.F.の副作用、魔女の継承、ガーデンの存在意義、シドの作戦、ラグナ、バラムガーデンにいた謎の女の子の正体。そして、スコールとリノアの関係性と2人の成長。
ますます楽しみになってきますね!
読んで頂き、ありがとうございました!
かずと
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