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読書日記~自分を大切にすること~

「頑張りすぎずに、気楽に

お互いが幸せに生きるためのバランスを探して」

キム・スヒョン著


人間関係に悩んでいる人、自分に自信がない人にぜひ読んでほしい一冊である。
人間関係の攻略法が書かれているわけではないが、キム氏の経験を通して、他人と適度な距離と時間を置いて接すること、
自分と向き合うことの大切さが、ほっこりする絵とともに表現されている素敵なエッセイ本だ。

・人に振り回されず、自分らしく
キム氏いわく、すべての人に受け入れられることを求めるのではなく、自分らしさを発信して生きていくことが何よりも大切とのこと。
誰かに世話になり、持ちつ持たれつで生きていけばいい。

・苦手な人との関係
「いい人型」のギバー(Giver)になり、人の良心に漬け込むタイプとは離れること。
個人の価値観を押し付けず、時には鈍感になることも大切。
人間関係を断捨離したいと感じた時は、まず時間を置くこと。時間がその人との関係の大切さに気付かせてくれる。(逆もしかり)

・気持ちを言葉で表す、聞く力
つらいとき、複雑な感情の時は、自分自身であれ他人であれ、「どういう気持ち?」と尋ねる。気持ちを知ること、気持ちに共感することが励ましになる。
感情表現の言葉を学ぶことが大切。ただし、啓発本を鵜呑みにして使うのではなく、自分自身に置き換えてオリジナルの表現を作る必要がある。

・愛をもって人と接する
自分自身、自分の大切な人たち、周りの人々を愛することが幸せに通ずる。幸せは何かを達成することで得られるものではなく、愛の結果。
幸せになりたければ、愛し方を学ぶこと。
愛するということは、無条件にやさしくし、大切に思うこと。これは自分自身に対してもそうであるべき。

<感じたこと>
調和を重んじる日本社会において、学校であれ職場であれ、息苦しさを感じた経験は誰にでもあると思う。コロナにより、集まって何かをするという機会は少しばかり減少したように感じるが、輪から外れないためにも、自分の気持ちを抑え込んで我慢してついていかなければならないことは自分自身にもあった。
そんな状況から、自分自身と向き合い、まず自分を愛すること、そしてどんな人にでも丁寧に接し、自分と波長が合わない人とは可能な限り距離を置くことで、今は日々小さなことにでも幸せを感じられるほど穏やかな毎日を過ごせるようになった。
自分を大切にすることで、自然と周囲の環境も良い方向へ変化したようにも感じる。

もし今後再びつまずくようなことがあれば、この本を開き、「大丈夫だよ」と自分へ声をかけてあげたい。

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